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輪廻魚  作者: 面映唯
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 路上で声を掛けられた日から、真理亜の生活には変化が出た。


 自分でも驚くくらいだった。CDをリリースすることが決定し、そのための宣伝や広報活動で目まぐるしくあちこちを行きわたった。初めてスタジオに入った。すごく上手く奏でる人がいる。レコーディングし、いいアレンジがついた。CDが予定通りリリースされた。売り上げも、初週にしては好調のようだった。


 そして、音楽番組で歌った。


 テレビの前で自分の歌を歌った。あの、泣きながら書いた詩の歌だ。緊張はその悲しみと届けたいという気持ちに殺された。


「俺の目は正しかったな」


 生放送後に麻木さんにそう言われた。


 途端に何か一つステップアップしたような感覚だった。テストで最後まで解いて空白になった解答欄。全然思い出せないはずだったその答えを、「なんか思い出せそう」にまでステップアップしたような感覚。


 もう少しで、何かが叶いそうな気がした。


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