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フクラギ
中学三年の春。クラス替えもなく、同じ顔なじみでまたこの一年間を同じ教室で過ごすことになった。教室の中途半端な席から、ぼんやりと黒板と教壇を左右に動く教師を眺めていたそんな頃。一人のクラスメイトが死んだ、ようだった。正確にはよくわからない。周りの生徒が声をあげて泣いている中、俺は一人何を泣いているんだろうと机の上で、事に他人行儀だった。
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