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JC!JC!JC!  作者: けーた
2/13

2月 新入会員セミナー


寒い。

今日は海風が容赦なく吹き込んでくる。半分シャッターを閉めよう。

あれ?太ったおばさんがやって来た。

客かな?母さんの友達かな?

どちらにしても対応するのは母さんだし


「猿渡くん、こんにちは。」

「し、しま!じゃなくて、とうこ!」

「いきなり呼び捨てとは若者の距離感覚には驚かされるわね。年上の人には「さん」をつけなさい。」

「す、すみません・・・」


笑いながら言われてもやはり怖い。


「今日はね、新入会員セミナーの案内に来たの。」


勿論、JCの何かだよな。


「JCって何なのか分からないままに活動してはいけないわよね?本当は新年祝賀会の前に実施したかったのだけど、どうしても日程調整ができなくてごめんなさいね。京都会議もあったから二月になってしまったけど、猿渡くんと指方くんの都合に合わせて行うから、都合の悪い日があれば教えてくれる?」


仕事以外は何一つ用事も予定もない引き籠り生活なんだけど。

そんなことを言って毎日のようにJCに呼ばれても困るし。


「ま、まだ、よ、よく分からなくて・・・」

「いつになれば分かる?」

「え、ええと、そ、その・・・」

「おまえは飲み屋のねえちゃんか!私が必死に口説いてるのに「ええっと、どうしようかな~」ってはぐらかされて「ボトル入れるからさ~」なんて私は頑張るんかい!」


やはり笑いながらだけど怖い、怖過ぎる。

そして、その例え何なんだよ。


「やっぱり島子ちゃん。漫才が聞こえてきたから、もしかしてと思ったら。」

「おばさん、こんにちは。ご無沙汰しています。今日は太郎くんにJCのことでお伺いしてまして。」

「そうそうJCに入ったのよね。島子ちゃん、息子を宜しくね。仕事以外は用事なんてないんだからどんどん使ってやって頂戴。」


ばらされた・・・


「こちらこそ宜しくお願いします。それでは新入会セミナーを来週の木曜日の夜に開催しますので、太郎くん参加を宜しくお願いします。時間と場所はあとで電話しますね。」

「島子ちゃん、お茶飲んでいったら?」

「仕事の途中なのでまたゆっくり来ますね。」


そう言いながら野島さんは三十分も立ち話をしてから帰っていった。


「母さん、野島さんと仲が良いの?」

「最近会ってなかったけど、昔はよく家に遊びに来てたのよ。お父さんがJCの理事長してた時に島子ちゃんが入会してね。」

「理事長?」

「お父さんが三十六歳の時だから十年前だね。十一歳ならあんたも覚えてるでしょう?」


両親は俺と真逆で社交的だから、昔から家には親戚やご近所さんやらが頻繁に来てたけど、俺はいつも自分の部屋に籠っていて誰が来てたかなんてよく知らないんだ。

でも昔トイレに行った時に女性と鉢合わせしたことがあって、島にこんな綺麗な人がいたんだってドキドキしたことがあったな。

思えばあれが初恋だったのかも。

あれは確か小学生の時だったから、もしかして、あれが野島さん?

いや、でも十年経っているとはいえ体型が全然違うもの別人だよな。


「島子ちゃんは昔、ミス寿島でね。物凄い美人だったんだよ。もちろん今も美人だけど、色々頑張っている内に立派な体型になっちゃってね。でも家庭も仕事もJCも頑張って本当に・・・」


母親は野島さんの過去について更に語り続けていたけど、俺は初恋の相手があの恐ろしい野島さんだったかもしれないということがショックで呆然と海風に吹かれていた。





今年二回目の公民館。

今日は小柳社長と中川さんはいなくて、野島さんが前に立って何か話している。

俺の初恋の女性は綺麗でスタイルの良い人だったとしか印象がない。

トイレの前で鉢合わせしただけだったし、本当に野島さんだったんだろうか?

いや、結婚する前で島さんだったのかもしれないけど。

なんてことを考えている場合ではないんだ!今日の俺には使命がある。

両親を含め島内が宗教かマルチ商法か何だか分からないが、JCというものに騙されているのなら俺は確証をつかみ島外に助けを求めなくてはいけない。

引き籠りで人見知りの俺にそんなことができるか不安だが、俺の平凡で安泰な引き籠り人生の為にはやるしかないだろう。

その為にもJCが何をしているのか、どうやって人々を騙していくのかを知る必要があるんだ。

まずはJCの歴史か。

アメリカの若者が(横文字の名前なんて覚えられないが資料に書いてあるから大丈夫)若者達がもっと社会で活躍すべきだとJCの原型であるダンスクラブを作った。

JCじゃなくてDCじゃないか。

しかもダンスクラブなんて社会で活躍というより自分達が楽しみたいだけではないのか?


「これは今の若者達が行くクラブとは全然違うもので社交ダンスレッスン場という感じね。今でもだけど、上流階級の人々にとって社交ダンスは重要な嗜みの一つで、上流階級の人々しかダンスクラブに所属できなかったの。俺達も社交に必要なダンスやマナーを身につけて社会活動に参加していくぞという、一部の特権階級による社会運営に楔を打ちんだ第一歩なのよ。」


そしてアメリカの為に社会で活躍するぞという若者達が集まり、偉い人もそれを認めてくれてJunior(若い)Citizens(市民)となった。

JCってそういう意味だったんだ。

それにしても積極的に社会運営に関わろうなんて思う若者がそんなにいたなんて。

俺なんか世の中は、どこかの頭が良く経験もある人達がシステムを作ってくれて、凡人はそれに従っていれば良いんだとしか思わないけどな。


「これまでは若いから、知識がないから、権利がないからと考えることすらしなかった若者達をもどんどん巻き込んでJCはアメリカ全土に広がっていったの。そして第二次世界大戦をきっかけにアメリカの為から世界の為にまで意識が広がり、国家間の平和と協力の為にもJCは世界組織であるべきだと現在のJunior(青年)Chamber(会議所)International(国際)ができたの。普段はJCとか青年会議所って略して呼んでるけどJCIが正式名なのね。」


チェインバー?初めて聞く単語だな。

最初は市民のシチズンだったのにいつの間にか変わってるじゃないか。


「日本では第二次世界大戦後の復興の為にJCIをモデルとして東京青年商工会議所が設立され・・・」


あれ?商工会議所って聞いたことがある。

別に怪しくもなんともない有名な組織だよな。


「JCは今でも商工会議所と間違われることが多いから説明するわね。商工会議所はフランス発祥とされJCよりも三百年以上前からあり、商工業、つまり経済の発展の為の組織なのよ。アメリカでもJunior(若い)Citizens(市民)ができた直後は社会活動に経済はつきものだから商工会議所に付随する形で活動をしていたこともあったけど、JCの理念は多くの若者がアメリカの為に活動をすることであり、活動により経済を発展させることではなかったので、名前は似ていても全く違う組織として現在それぞれに活動をしているの。」


JCは金目当ての団体ではないと言いたいのか。

それなら毎月の会費って何に使われているんだろう。


「商工会議所と間違われる度に悲しくなるけど、世の中、息をするのもお金がかかるって言うくらいだから経済って大事よね。JCの経済の話はあとでするのでお楽しみに。」


さっきから俺の心を全て見透かしたような説明が恐ろしいんだけど・・・


「さて、その東京青年商工会議所は設立当初からJCIに加入することも目的として活動を行っていたのだけど、敗戦国である日本が国際的な組織に加入できるなんて当時は常識的にありえないことだったの。でもJCIは「我々は全世界の若者の為の団体である」として受け入れてくれたのね。これは日本が国連に加盟でき国際社会に復帰できた四年も前のこと。そして日本青年会議所として・・・」


話を聞いていると立派な団体みたいに思えるけど、自分達の悪い所をわざわざ言うわけないから騙されないようにしないといけない。

肝心なのはJCが寿島にどうやってやってきたかだ。

アメリカや戦後の日本のことなんて俺には調べようがないけど、寿島のことならなんとか調べられると思うから。


「さあ、ここまで寝ないで聞いてくれてありがとう。ようやく寿島JCのお話の始まり始まり。時は戦後、寿島にも戦争の影響は勿論あって徴兵による若者の減少、物資の不足と解決すべき問題は多くあったの。そこで登場するのがなんと中川専務のお爺さんの、天気の天と書いて「たか」さん。天さんは視力に問題があって徴兵を免れていたんだけど、実は素潜りの名人で寿島でしか採れない寿貝を主に採って生計を立てていたの。今ではここでしか取れないこと、数の少なさ、美しさからとんでもない値段がするんだけど、昔も採るのが難しい綺麗な貝として他国への贈り物や神様への捧げ物として大事にされてきたの。天さんは寿貝を島で必要な物資と交換しようとしたんだけど、田舎の方ではいくら綺麗でも貝を欲しがる人がいないからと、島の網元から、小柳理事長のお爺さんなんだけどね。お金を工面してもらって東京に行ったの。でも東京での厳しい状況を見て日本人相手では無理だと気付き、GHQの幹部だったら高く売れるかもしれないと思ったものの、どうしたら良いのかも分からぬままに日雇い労働をしながら日々を過ごしていたの。そんなある日、飲み屋で東京青年商工会議所のメンバー達がアメリカ発祥のJCIのことを熱く議論しているのを聞いた天さんは、この人達を通じてアメリカへ寿貝を売れないかと思い、活動に参加したの。最初は寿島へお金や物資を送る為にJCを利用できないかと考えていた天さんだったけど、メンバー達の国を思う心、未来を創りだそうとする行動力に感銘を受け、いつしか自分自身も熱心に活動するようになっていったの。そして東京青年商工会議所が正式にJCIの一員になったモントリオール大会においてメンバー達は寿貝で作ったネクタイピンを着けて会議に臨み、懇親会ではその美しさが皆の注目を浴びたそうなの。そういう経緯を経て寿貝は世界の宝石関係者の注目するところとなり、天さんはJCで培った知識や人脈を活用して寿貝の独占採取権も取り、海外との取引もJCIを足掛かりにして行い、宝石全般も扱う「寿シェル」が東京に誕生したの。寿貝の採取は機械で行うようになり第一加工工場が寿島に建設され、そこは島にいる天さんの親戚が運営を行い、天さんは東京で結婚もして仕事とJC活動を行っていたの。戦後復興の為にがむしゃらに頑張って世界中を飛び回っていた天さんだったけど、息子さんに社長を譲る頃に、都心部と地方との格差問題や故郷を想う気持ちが相まって寿島の為にもっと何かできないか?寿島JCを立ち上げることはできないかと動き出したの。既に日本中にJCは広がっていたんだけど、新しいLOM(Local Organization Member ロム)支部って言ったら分かりやすいかな?支部って言うと本部の付属って感じを受けるかもしれないけど、LOMこそが、その地域に一番寄り添って活動できるJCにおいて一番大事な基本組織なのよ。そのLOMを新たに作るには既にあるLOMから数ヶ月かけて色々教えてもらう必要があって、通常は近くのLOMがその役を担うんだけど、寿島JCは天さんの肝入りということもあって日本JCいわゆる本部から指導を受けて二十一年前に設立されたの。その時、東京から来たメンバー達は「ことぶき」に宿泊をしていたんだけど、その中で見事というか、ちゃっかりというか「ことぶき」の一人娘を射止めて婿養子になったメンバーがいて、それが指方くんのお父さんであり初代理事長というわけ。日本で一番少人数のLOMではあるけど歴史的に実は凄いのよ。」


今いるメンバーって殆どが寿島JC設立に縁がある人達なんだ。

これではどう調べてもJCに有利なことしか出てこないじゃないか。


「さて、JCでは若者たちが地域の為に活動をしていると言われても、具体例がないと分かりにくいわよね。そこで寿島での過去の取り組みを少し挙げるわね。寿島の歴史、文化を後世に伝えていく為にお年寄り達に学校で講和をしてもらったり、寿島の歴史、文化に因んだ催し物と食べ物で創る寿島まつり。島全体の現状を把握する為に各団体の行事や会議に積極的に参加といったところかな。メンバーの数が少ないので、様々な立案はできても実行となると島民の力を借りるしかなくて。でも、それが島民とのコミュニケーションを深め、島の今を常に把握できる絶好の機会となっていると思うの。」


学校に先生以外の人が話をしに来たり、お盆前に毎年行われている寿島まつりってJCの人が企てたことだったんだ。

小さな頃から俺達は知らず知らずの内に島は素晴らしい所だと洗脳され、外には出たくないと島に捕らわれて。

あれ?俺より島の行事に積極的に参加していた同級生達は島の外に出てしまった奴の方が多くないか?

でも親が歳をとってくると島に戻ってくる人達や島外から移り住んでくる人達もいるから島の人口は少ないなりに安定してるんだよな。

もしかして洗脳しておいて一旦島の外に出す。そこで周りを洗脳して人を島へ呼び込む。

怪しまれないように一定の期間が過ぎたら島に戻り、次に洗脳を受けた子供達がまた島の外に出てと、それを繰り返して勢力拡大を図っているのか?

寿島にJCができたのは二十一年前だから、ここ二十一年間の間に生きている人間は全て洗脳されてる可能性があるな。

それなら俺はなんでこんなにJCに対して猜疑心を持てるんだろう。

引き籠りの成果か?

そうすると俺は洗脳を免れている唯一の人間なのかもしれない。

俺に寿島の運命がかかっている!


「その地域ごとに取り組みの方法は違ってもJCには三信条というものがあり、それに則って全メンバーが活動しているの。それが奉仕・修練・友情で・・・」


出たぞ!怪しげな宗教ワードが。奉仕と称して金を騙し取り、修練と称して怪しげな修行をさせられ、友情と称して抜けることを許さないとなるんじゃないだろうな。

野島さんはJCって素晴らしい団体としか言わないけど実際は裏があるんだろう?

それは、怖いけど自分が体験してみるしかないのか。

今後はJCでの体験を記録する必要があるな。


「さて、JC活動を推進していくものは若者の情熱と行動力ではあるけれども、この世界ではお金が活動していく上での基本単位であることは疑いの余地がないので、そのお金の話。皆から一ヶ月に一万円頂いている会費。それを使ってJCは活動を行っているわけだけど。月に一万円って決して安くないわよね。一万円稼ぐってとても大変なことだし。その大事なお金がどう使われるのか、それが本当に地域の為になっているのか。これをJCでは真剣に考えて議論を重ね、結果は全メンバーに公開しているの。この結果である一ヶ月ごとの活動内容を皆に伝える場が毎月行われる定例会というもので、今月の定例会は明日だから、今日の説明を踏まえたうえで明日の定例会に臨んでほしいの。次に、定例会に限らず物事には全てにおいて所作というものがあって、一つ一つの動作に意味があるの。先月の総会では二人ともその意味を知らなかったから戸惑うことも多かったと思うの。説明が遅れてごめんなさいね。では説明をしていくわね。」


その説明は俺なんかでも分かりやすくて、要は自分に厳しく、他人に敬意と気遣いをの精神なんだな。

なんて感心している場合ではない。

自分に厳しいのも嫌だし、人に気遣いもできないから俺は引き籠ってるんじゃないか。

大変なことを情熱をもってやっていくのがJCだなんて。

殆どの人は楽して生きていきたいんじゃないのか?

楽する為に色々な物やシステムが発明されたりするんだろう?

でも世の中では頑張った人は偉い、頑張らない人は駄目って言われるし。

そもそも、なんで人は頑張って生きていかなくてはいけないのだろう。

積極的に良いことをしなければ、それは悪になるんだろうか。

だんだん落ち込んできたな・・・


「定例会はメンバー間の交流の場でもあって、定例会に限らずJC活動の後には必ず懇親会(食事会・飲み会のことね)が付いているんだけど。なんでだと思う?」


必ず!怪しい薬でも摂取させる為?


「それは食べながら飲みながらの方が人は打ち解けやすいからとか、厳しい修練のあとに心身をほぐす為とか、いろいろ理由はあるけど何でも体験するのが一番!ということで、お勉強会はここまで。Let‘s懇親会!」


野島さんから当然の様に促され、俺はまた「しま」にいる。

野島さんから今日の新入会セミナーはどうだったか?分からないこと、聞きたいことはないか?

更には、彼女はいないのか?とプライベートなことまで質問攻めにあい、「ええと、あの、その・・・」と、うろたえている間に指方さんが野島さんに何か質問をしだしたんだけど、俺は指方さんが質問している内容すら理解ができなくて(横文字も多かったし)適当に頷きながら聞いている振りを続けていた。

本来ならJCについて色々聞ける絶好のチャンスなのに、野島さんからの説明を聞いただけでもう俺の頭は一杯で。

せめて野島さんと指方さんの会話を聞いてそこから何か掴めばいいのに、その気力すらもう残っていないなんて。





翌日、暗い気分を引きずりながら、それでもJCの正体を暴くのは俺しかいないんだと自分に言い聞かせながら、昨日貰った資料とJCでの体験を書く為のメモ帳を持って公民館で行われる定例会に向かった。JCの秘密が漏れないようにメモなんか許されないかもと心配したけど、野島さんも指方さんも何かメモしていたので俺の行動も誤魔化せるだろう。

あとで見せろと言われたり没収されても大丈夫なように、儀式の様式、皆の話すことを箇条書きで簡単に書いてみた。

今回は前に出ることもなかったので定例会とやらの全貌を落ち着いて書き留めることができた。

我ながらなかなかの収穫だったと気分が良くなり、懇親会も調べなくてはと「しま」へ向かった。


「エント。今日メモを取っていたわね。あれは誰かに何か言われたの?」

「い、いえ、あ、あの、そ、その・・・」


あっけなくスパイだとばれてしまったのか?

どうしよう。どうしよう。


「素晴らしい!」


えっ?


「メモは大事だよ!書くという作業は記憶にも物質的にも残るし、物事をしっかり学びとろうというその前向きな姿勢がなにより大切なんだ。今年の新入会員は素晴らしいね。」

「シーサーは総会の時からメモしてたしね。」

「昨日のセミナーでもエントはメモ取ってなかったから、今日は言わなくてはと思ってたんですが、学習してきましたね。」


メモするってこんなに称賛されることか?

俺が何の為にメモをしたのかも知らずに喜んでいるけど、ばれなくて本当に良かった。

しかもメモしてなかったら野島さんにまた怒られる羽目になっていたなんて。

指方さんも総会の時からメモを取っていたなんてチェックされてるし、野島さんは新入会員の監視役なのか?

でも指方さんは新入会員といってもお父さんが日本JCから来た人、つまり本家みたいなものだから指方さんは既にJCの洗脳済みと考えると、監視の対象は俺だけ?

指方さんは全く存在感がないのに、皆といて違和感もなく何でもそれなりにそつなくこなしているのは、小さな頃からJCのスパイ教育を受けていたから?

それなら今までの行動に納得がいく。

同じ新入会員だと見せかけてJCの反乱分子がいないか探っているのか?

どうやら俺は孤立無援のようだが、メモ作戦で間違いなく一歩前進した筈だ。

そして、これ以上は集中力が続かないので今日の成功を台無しにしないように二次会を断り家に帰った。メモを取るという俺の作戦がばれずに、しかも褒められるなんて。

俺だってやる時はやるんだ!気付くと俺はスキップをしていた。


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