表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編集 冬花火

言の葉の呪縛

作者: 春風 月葉

 幼い頃、私が汚い言葉を使うと周りの大人はよく私を叱りました。‬

 怒られることが怖かった私は、正しい言葉を覚えました。‬

 私が正しい言葉を使うようになると、周りの大人達は悲しそうな顔をするようになりました。‬

 私は周りの大人が悲しむのが嫌だったので、口を閉じました。‬

 大人達は私に冷たい視線を向けるようになりました。‬

 なにが間違っているのかもわからない私は、答えを大人に求めました。‬

 その時にはもう、私の周りに人はいませんでした。‬

 この時の私は内心ほっとしていました。‬

 私はもう、話し方を忘れてしまっていたのです。‬


 月日は流れ、私もそれなりに年をとりました。‬

 今の私はどうなのか、察しの良い方はもうお気づきかもしれませんね。‬

 時が経った今でも私は話し方が思い出せないので、こうして文字でのみ口を開いているのです。‬

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ