表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街人  作者: 橋本樹実
8/33

職人の街

「了解した」

暫くしてバスが来た。

バスに乗ってからは無言だった。

また少したって今度は海に出た。

海沿いを通りながらテンションが上がる帆咲。

「私は街猫だからテンションはさほど上がらない」

などと会話した。

海沿いを終えると今度は田んぼと畑の田舎に来た。

「田舎かあ」

「さっきの街とは真逆だね」

と風雨が言う。

「うん」

とワクワクしながらバスの運転手に聞く。

「ここらへんはどういう町ですか」

バスの運転手は気づいたように言う。

「ここらへんは職人さんが集まるってこと以外何もないよ。でも星空が唯一の自慢だあ」

「星空かあ」

「ロマンチックなところにシェリーは住んでいるんだな」

と帆咲の耳元で風雨が囁く。

運転手を驚かさないように風雨なりに気を使った。

運賃を払って、『星空丘駅』で降りた。

「ここだ」

「ここにシェリーがいるのか!」

と今度は風雨のテンションが上がる番だった。

「そうだよ」と二人で向かい合って両手をつないで喜び合った。

でもまだ喜び合うのはまだ早い。

「屋敷に行ってみよう」

「ああ、うん」

「不安?」

「会いたいけど、怖いっていう思いがあるんだ」

「へえ」

「分からないだろう、この複雑な気持ち」

「……」

「やっぱり、シェリーならわかってくれた」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ