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知名度
この日の晩、舟刀が帰った後に、俺は父から言われた。
「親友というのは、そう簡単にできるものではない。大切にしなさい」
父は真剣な様子であった。また、母からも同じ様な事を言われた。
ほとんど同じ内容を、父と母の両方から言われ、俺は不思議に思った。そして、少し考えた俺は、ある事に気づいた。
父の実家で生活しており、母の実家も、そう遠くない場所にある。にもかかわらず、俺は、父と母の友人に会った事がなかったのだ。
ご近所中から笑い者にされる程の知名度はあっても、友人はいない。それが父であった。
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