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当たり前なのか、幸運なのか
祖父は、強い口調で持論を展開してきた。
「例えば、学校に毎日通うことなど、当たり前に皆ができるはずなんだ」
俺は祖父の事を、憐れむ様な目で見た。
「自分の身を守った方が良い場合も、ありますよ。父さんは、この場合だったと、俺は思っています」
父に不登校の時期があった事は、俺が幼い頃、祖母や母から聞いていた。父の性格が、他者とは大きく異なる事も、幼い頃から察していた。嫌がらせを受ける可能性が高い事は、容易に想像できた。
「お爺さんは、他人と比べて、大きく異なる特徴がなかったため、学校での集団生活を当たり前に続ける事ができたのです。しかし、それは、ただの幸運ですよ」
俺は、淡々と言った。
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