30/114
夫妻の会話
母の実家へ行く途中、父と母は会話をしていた。
「すまない、迷惑をかけてしまった」
父が申し訳なさそうに言った。
「いいのですよ」
母は優しく笑いながら言った。
「文子、実家へは君と子供達だけで向かってほしい。僕が世話になる訳にはいかない」
「何を言っているのですか。私の実家で生活しながら職を探した方が、早く次の仕事が決まると思いますよ。階道家を出る前に電話をして、私の両親には事情を伝えてあります。両親も了承してくれましたので、一緒に行きましょう」
「すまない……ありがとう」
父と母が、この様なやり取りをしていたのが、俺にとって印象的であった。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。




