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不器用な性格
物心ついた頃の俺から見て、父の印象は、"不器用な男"であった。
父は、母や俺の誕生日、結婚記念日、父と母の両親の誕生日などを、決して忘れない人間であった。仕事に関しても、遅刻や欠勤などはなかった。
俺は、父が夕刊の配達をしている姿を、偶然見かけた事があった。その時に見た父の姿は、額に汗が滲んでいて、目は真剣であった。俺は真面目な父に、尊敬の念を抱いた。
しかし、俺は他にも感じる事があった。それは、仕事をする父の顔に、全く明るさがない事であった。
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