『未知のダンジョン』 新たな再会と不吉な未来
『さあ、おいきなさい』
ネクサスがそう言うと、ラスペリ達が動きだした。
「来るのか!」
フェンリル達は、全員が臨戦態勢をとった。
最初の仕掛けたのはラスペリだった。
今までラスペリは徒手空拳で戦っていたが、今回のラスペリの攻撃はそれだけではなかった。
ラスペリが拳をユグドラシル達に打ち込む毎に大量の胞子が宙を舞った。
そして、その胞子が今もネクサスが操っている神酒ネクタールに触れると、胞子は今まで見たことのないマタンゴの姿に変わった。
見た目キノコの姿から、キノコ+ケモノといった姿にだ。
あるものはキノコなのに爪を持ち。またあるものは、牙や尻尾まで生えているものもいた。翼が生えているものまでいるのだから驚きだ。
この新しいマタンゴ達は、今まで鉢植えの運搬をしてもらっていたマタンゴ達とは違って、戦闘特化のようだった。
その証拠に、個々の戦闘能力ではユグドラシル達にはおよびもつかないのに、見事な連携でユグドラシル達の動きを封じ、ユグドラシル達の戦闘ペースに持ち込まれるのを防いでいる。
ユグドラシル達が回避しようとすれば、回避先に回り込む。
物理攻撃をしようとすれば、稼動範囲に入り込んで攻撃の範囲を狭める。
魔法を使おうとすれば、未知の胞子を撒き散らし魔法を失敗させる。
相手の妨害に余念がなかった。しかも、最後の魔法攻撃の妨害については、僕も最初目を見張った。
ケモノ型マタンゴ達が出した胞子は、魔力か魔法そのものに反応して爆発したのだ。事実上、魔法を完封出来ると言っても良いと思う。
どんな強力な魔法も、発動出来なければ意味がない。
あのマタンゴ達は、魔法使いの天敵になれる。
というか、もうラスペリだけでユグドラシル達を追い詰めている。
「何なんだこのパワー!さっきまでとはもう別物じゃないか!?」
「ああ。パワーもスピードもさっきまでの比ではない」
先程までとは違い、フレースウ゛ェルグやスレイプニルの口からは焦ったような言葉が漏れていた。
まあ、そう言うのも無理はない。最初は四対五だったのに、今では実質四対一。しかも、優勢な立場が完全に入れ代わっているのだから。
これで同じようなパワーアップをしているだろうブルーム達が参戦すれば、完全にラスペリ達の勝利だ。
ただ、それはユグドラシル達に切り札や隠し玉がなかったらの話。
最初にユグドラシルと戦った時の口ぶりからして、少なくともユグドラシルにはまだ切り札となる何かがあるはずだ。
その切り札がいったいどんなものかはわからないけど、警戒しておくにこしたことじゃない。
けどまあ、今のユグドラシル達にそれを使うつもりは薄いようだけど。
戦闘意欲自体が薄いし、高火力の攻撃はマタンゴ達が潰す以前に使おうとしていない。
ブルームが二、三発ユグドラシルを殴ったら戦闘を止めさせよう。
さすがに敵意がほとんどない相手をズタボロにするのは気が咎める。
だいたい遺恨があるのはユグドラシルだけなんだし。
それに、別にマールさん達は死んだわけじゃないんだし、あまり遺恨を引きづるのも駄目だよね。
ラスペリ達の戦闘模様を見ていたら、そう思えてきた。
「そういえば、一つ忘れてた。《星刻閲覧》」
気持ちが落ち着くと、忘れていたあることを思い出した。
せっかく思い出したので、早速その忘れていたことを調べることにした。
ユグドラシル達四人を対象に、星刻閲覧を発動。
彼らの過去の閲覧を開始した。
それからしばらくして、ユグドラシル達から欲しかった情報の回収が終わった。
「ふむ。あの時のユグドラシルの意図やその後の行動。彼らの属する組織の情報に彼らの正体。その他諸々、すごい情報量だったな。けど、おかげで知りたかった情報は手に入った。ユグドラシル達の切り札も、あれならラスペリ達を倒せる程じゃないな」
僕は、星刻閲覧で得た情報からそう判断した。
「なら、後は落としどころを間違わないようにするだけっと」
僕は、視線を過去から今に戻した。
「おっと、何とか間に合った感じかな?」
僕が過去を見ている間に、戦闘状況はさらに進行していた。
ユグドラシル達もさすがにそれなりの能力を使用しだしているし、ラスペリだけではなくブルームも攻撃に加わっていた。
それと、当然というかブルームも新しい攻撃をユグドラシル達に向かって繰り出している。
今までは追加効果メインで使っていた花粉を、物理攻撃で使っていた。
どういうことかというと、花粉を刃物のように使っているのだ。
花粉は変幻自在に動き回り、花粉が接触した物質を削り取って切断する。
縦回転でチェーンソー。横回転でミキサー。乱回転で破砕機の様相である。
しかも、地面とかに接触して火花が発生すると、花粉着火。粉塵爆発で周囲一帯を吹き飛ばすオマケつき。
しかも、この花粉は完全にブルームの制御下にあるらしく、フレースウ゛ェルグの風でも吹き飛ばせないようだ。
生身で受けたら部位切断。防いだら爆発。回避しようにも花粉なので、全方位から攻撃出来る上、一つ一つの花粉が細かいから視界の間隙、防御の隙間から攻撃が命中していく始末。
回避しても防御してもダメージを与える鬼畜能力だ。
そんな能力の相手をしていたユグドラシル達は、すでにボロボロだ。
というよりも、パワーアップしているラスペリとブルームを同時に相手して、ボロボロで済んでいるのが逆にすごい。
だけど、もうここまでユグドラシル達を追い詰めたのなら、今が止め時だろう。
僕は、ラスペリ達に戦闘中止を命じることにした。
「うん?」
が、すぐにそれを中断することになった。
その理由は、僕達やユグドラシル達が入って来たのとは別の『挑戦者の扉』が開くのを認識したからだ。
「また誰か来たんだ。今度は誰が来たんだろう?」
別のユグドラシル達の仲間?リザードマン達の仲間?アロガンド王国軍?冒険者?
それとも、僕の知識に無い相手だろうか?
僕は、『挑戦者の扉』から人が入って来る僅かな間、そんな予想をした。
まあ、今の予想の内、前者が来ることはないか。
とも思ったけど。
認識を『挑戦者の扉』の方に向けていると、数十人単位で人が入ってきた。
「あれ?・・・なんでこんな所に?」
そしてその中には、見知った名前が混じっていた。
僕の加護を持って行った光天勇人。
彼を追いかけて行った天使ミリエル。
もう会うこともないだろうと思っていた二人がそこにはいた。
光天勇人の格好は、この世界の冒険者のものに変わっていた。
天使ミリエルの格好も、天使の装いから冒険者のものになっている。
どうやら、あの二人は現在まで一緒に行動していたようだ。
光天勇人の方はともかく、天使ミリエルは帰らなくて良いのだろうか?
「《星刻閲覧》」
そう思ったので、彼らの過去を調べてみた。
ついでに、彼らの周囲の人間達の過去も収集した。
今回は、だいたい二週間前まで調べればよかったので、すぐに閲覧は終了した。
「ギルティ。有罪だね。この二人の方がユグドラシルよりも酷い」
ユグドラシルの方は勘違いが入っていたし、あの時言っていた程こちらを害する気持ちは持ってなかった。
けど、光天勇人のあの行動は確信犯だし、天使ミリエルの職務怠慢も許せないレベルだ。
光天勇人があんなことをした理由は、もう少し過去を閲覧しないとわからないけど、天使ミリエルの職務怠慢については全部把握出来ている。
というか、マールさんと違って位階がそのままの天使ミリエルにもこの能力って有効なんだ。
ちょっと意外かな。
まあ、そのことはマールさんが復活してから聞いてみれば良いか。
今は、あの二人にたいする僕達の対応をどうするかだ。
僕としては、一回彼らをお仕置きしていた方が良いと思っている。
どんなことでも、悪さをしたら叱っておかないと、後々ひどいことに発展する可能性がそれなりにある。
本来なら、彼の担当天使であるミリエルが彼を諌めるのが正しい。しかし、過去を閲覧した結果、天使ミリエルがその手のことに関して役に立たないことは実証されている。
なら、被害者である僕が彼に反省を促すしかないだろう。
というか、あの天使ミリエルはこの二週間近くの間いったい何をやっているのか。
今日までの彼女の行動を思い返して、頭が痛くなった。
「天使にドジっ娘なんて属性いらないだろうに」
天使ミリエルは、この二週間近くの間トラブルを誘発しまくっていた。歩くトラブル製造者。それが彼女だ。ちなみに、彼女のステータスカードの方にも、称号としてしっかりと記載されている。
この点だけは光天勇人に同情してしまった。
どこぞの小説よりもよほど面倒ごとを解決することになっていたのだ。
これでまだ一緒にいる辺り、人の迷惑を考えない感じでも面倒みは悪くないようだ。
星刻閲覧。この能力、相手の全てを知ることが出来るせいか、相手にたいする評価を決定しにくいのが欠点だな。
対象の良いところも悪いところも、悪いことをした経緯も全部調べられる。
だから、ついつい相手の事情も汲んで評価しようとしてしまう。
優柔不断気味な僕にとっては、大変困る。
さて、ぐだぐた考えたけど、本当にあの二人をどうしようかな?
「加勢するぞ!」
「「「「おう!!」」」」
「おやっ?」
僕が判断に迷っていると、下の冒険者達が動きだした。
どうやら、ネクサス達をこのボス部屋のボスと判断して、そのボスと戦うユグドラシル達に加勢するようだ。
まあ、ネクサスのドラゴンの姿を見ればそう誤解してしまうのも無理はない。
今回は誤解を解きに出て行くところかな?
・・・いや、星刻閲覧で確認したかぎり、彼らはアロガンド王国の冒険者達だ。
おそらく、事情を説明しても説得は出来ないだろう。
思考の偏った人種差別者が全体の七割を占めているからな。
なら、相手から手を出させて返り討ちにする形が望ましい。
それならやり返しても、こちらの良心は痛まないし。
あとは、ラスペリ達がどの程度やり返すかが問題なくらいかな?
そう思っていると、ラスペリとブルームの戦いを見守っていたストゥリクト、アサイド、ウ゛ァースの三人が、冒険者達のもとに向かって行った。
どうやら、三人が冒険者の相手をするようだ。
ちなみに、冒険者達が加勢すると叫んだ時点でラスペリ達とユグドラシル達との戦いは中断されている。
両者ともに、乱入者をどうするか迷っているようだ。
まあ、それは自己判断に任せるとしよう。
今は、ストゥリクト達の方のことだ。
ラスペリはマタンゴ達の強化。
ブルームは花粉の武器化。
さて、じゃああの三人は神酒ネクタールの効果でどんなパワーアップをしているんだろう?
冒険者達との戦いよりも、むしろそちらの方が僕的には気になった。
まあ、今から戦うんだからすぐにわかることだ。
僕は、視線をそちらに集中させた。
「各員、敵を包囲しろ!向こうへの支援も忘れるな!」
冒険者のリーダー格の指示に従って、冒険者達がストゥリクト達を包囲していった。
アロガンド王国軍と違って、ダンジョンボスとそれなりの頻度で戦ったことのある戦い方のようだ。
彼らの知識参照。
けど、ストゥリクトの石化攻撃は、自身を中心に広がっていくタイプが多い。全員石化されて終わりだね。
僕は、彼らの過去と現状を照らし合わせて、そう判断した。
「前衛は前へ!後衛は支援攻撃を開始しろ!」
そう僕が判断した直後、冒険者達の攻撃が始まった。
剣を持った冒険者達がストゥリクト達の足止めを行い、足を止めたストゥリクト達に弓や魔法を使える冒険者達が攻撃を仕掛けていった。
その攻撃達はストゥリクト達に命中した。
「なんだ?効いていないのか!?」
そう、冒険者達の放った攻撃はストゥリクト達にはまったく効いていなかった。
ストゥリクト達の体力は、1も減っていない。
まあ、それも当然だ。ストゥリクト達は、ランクアップしている時点でボスモンスターの時よりも強くなっている。
さらには、神酒ネクタールの力でさらなるパワーアップもしているはず。
普通の矢や、小規模な魔法攻撃が効くわけがない。
こちらはほおっておいて良いだろう。
冒険者達には、ストゥリクト達にダメージを与えることすら出来ないのだから。
問題は、ラスペリ達の方に行った彼らだ。
ユグドラシル達の加勢に向かった冒険者達の中には、光天勇人と天使ミリエルが混じっていた。
あと、彼らの仲間達も。
光天勇人は、この世界に来てから見事なテンプレートな展開を経て、美少女や美女、幼女を仲間にしてハーレムパーティーを作っていた。
小説や物語的には、リア充と言えるだろう。
たいていの人から爆発しろと言われそうだ。
まあ、僕は言わないけど。
なぜなら、彼女達全員に厄介なフラグが付きまくっているからだ。
このフラグと天使ミリエルのドジっ娘属性が干渉しあえば、かなりドタバタした喜劇が出来上がる。
彼のこれからの前途を思うと、羨ましいと思うよりも同情や憐れみの方を覚える。
それに、出来ればその喜劇を見てみたい気もした。
・・・まあ、彼らに未来があればの話だけどね。
彼らはこれから僕の餌食になるかもしれないし、また僕が手を出さなくても、ラスペリ達が彼らを片付けるかもしれない。その二つを回避しても、彼らの前には《コネクション》のせいでおかしくなっているダンジョンが待ち構えている。
合体して強化されたボスモンスター達。移り変わるダンジョン環境。
出口も何処に出るのかは完全なランダム。
食料や武器、装備の補給や補充も出来るのか不明。
これだけ劣悪な状況で、無事に生き残れたらすごいことだ。
「喰らえ!」
僕がそんなことを考えていると、下では戦闘が開始された。
最初の一撃は光天勇人の剣によるものだった。
光天勇人は、僕の分の加護も持っているので、なかなか侮れないステータスを持っていた。
しかし、その剣はラスペリの手で弾かれた。
ステータスは侮れないけど、ラスペリ達と実力はそこまで離れてはいないようだ。
「この!」
光天勇人は、ラスペリにたいして剣を繰り返し振るった。
ラスペリは、それを徒手空拳で捌いていった。
合間には、ケモノ型マタンゴ達も攻撃を仕掛けていった。
ただ、さすがにケモノ型マタンゴでは光天勇人の相手は無理だった。
光天勇人は、ラスペリの相手をしながら、剣撃の余波でケモノ型マタンゴ達を吹き飛ばしていった。
なので、ケモノ型マタンゴ達は天使ミリエルと他の冒険者達の相手に回っていった。
ブルームはというと、ユグドラシル達と一緒に状況を観察していた。
どうやら、ブルームは冷めてしまったのか、あるいは白けてしまったようだ。
まあ、まったく関係の無い第三者に邪魔されたらそうなるだろう。
だけど、これでブルームを止める必要性はもう無くなった。ブルームの仕返しは、これで終わりで良いだろう。
ユグドラシル達の方も、冒険者達という第三者の登場に戸惑っているようだった。
それも無理はない。なんせ、ユグドラシル達にとって彼らは味方ではないんだから。
彼らの過去を閲覧した限り、ユグドラシル達と冒険者達。両者には交戦した過去があった。
冒険者達の方は、ユグドラシル達の顔を知らないが、ユグドラシル達の方には見知っている冒険者が幾人もいる。
ここが両者の見解に差を生み出している。
冒険者達は、ユグドラシル達をさっき自分達で言ったとおり加勢する対象として見ている。
たいして、ユグドラシル達の方は、冒険者達を何度も自分達の計画を邪魔した敵として見ているはずだ。
さて、ユグドラシル達はどうするんだろう?
このままラスペリ達の戦いを静観する?
それともラスペリ達に加勢して、ここで敵の冒険者達を排除する?
それとももっと別の何かを選択するのかな?
僕は、ユグドラシル達の選択が気になった。
もしも彼らが真の姿と力を解放するのなら、ラスペリ達を下げないとならないしね。
「どうするユグドラシル?」
フレースウ゛ェルグが、ユグドラシルに問い掛けた。
「そうですね、ここは冒険者達を削っておいた方が良いでしょう」
「何故だ?」
「彼女の方はもう私達と戦う気がないようですから。なら、私達の敵は今まで計画を邪魔してくれた彼らです」
ユグドラシルは、目の前にいたブルームを見た後、視線を冒険者達に向けた。
「そうだな」
フレースウ゛ェルグ、フェンリル、スレイプニルの三人も、ユグドラシルと同じように冒険者達を見た。
どうやら、ユグドラシル達は後者を選ぶことにしたようだ。
『今はまだ動かない方が良いぞ』
冒険者達に向かって動き出そうとしたユグドラシル達を、ネクサスが止めた。
どうしたんだろう?
「なんで止めるんだ?あいつらは今お前の仲間達と戦っているだろう?」
フェンリルは、ネクサスが何故自分達を制止するのか問い掛けた。
『そうだな。が、今はまだお前達が動く必要はない。お前達が動くのは、もう一組が来てからで良い』
「もう一組?」
もう一組?
ユグドラシルと僕は、揃ってネクサスの言葉に疑問を持った。
「もう一組とはどういうことです?」
『今言ったとおりだ。もうすぐ最後の扉が開かれる。その時この部屋のボスが動き出す』
「最後の扉?それに、この部屋のボスが動き出すとはどういうことです?この部屋のボスはいないのでは?」
前者はともかく、後者は僕もユグドラシルと同じように疑問を持った。
『最初の質問に答えよう。最後の扉というのは、私達、お前達、冒険者達が開いていない扉のことだ。あれがそうだ』
ネクサスは、四方にある『挑戦者の扉』の一つを指差した。
『もう一つの質問についてだが、最初は私や主様も、この部屋のボスは討伐されたと考えていた。しかし、私の持つある能力で未来を見た結果、もう一組がやって来た瞬間にボスが出現する未来が見えた。どうやら、この部屋のボスの出現には条件があるようだ』
「なるほど、そういうことですか」
ユグドラシルは、ネクサスの説明に納得がいったようで、一つ頷いた。
僕も、ネクサスの説明で納得した。
おそらくネクサスは、ラスペリ達の戦闘中に星天輝導を使ったのだろう。
「では、私達はボスモンスターが出現するまではおとなしくしていた方が良いのですね?」
『そうだ。ここのボスはかなり手強い。余計な疲労を負っていると、瞬殺されるぞ』
「わかりました。私達は体力の回復に努めましょう」
このユグドラシルの決定には、他の三人は何も言わなかった。
どうやら異論はないようだ。
しかし、ネクサスが手強いというボスか。どんな奴だろう?
うーん、ラスペリ達を下げた方が良いかもしれないな。
今までのパターンだと、ボスが出現したら自身の力を僕に見せようとするだろう。
ウ゛ァースとの戦いでかなり強化はされているけど、自分の強さに絶対の自信はない。
なら、ここで実戦の経験値を得ておく方が良いかもしれない。
ラスペリ達の消耗を抑える意味でも、回復能力のある僕が戦った方が良いはずだ。
なら、早速下に降りようか。
・・・いや、一応降りる前に少し準備をしておこう。
「《星物召喚》」
僕は、星物召喚で防具等の装備品を召喚していった。
光天勇人は剣を使用するタイプ。天使ミリエルは魔法を使用するタイプ。
こっちも接近戦用の武器、魔法攻撃対策の防具等を用意しておいた方が良いだろう。
僕は、接近戦用の武器は魔法使いタイプなので、剣と打ち合える杖を選んだ。
次に防具だけど、こちらは魔法耐性のあるローブを選んだ。あとは小物で腕輪や指輪をチョイスして準備を調えていった。
最終的には、以下の装備になった。
ローブは、星空のローブという夜色のローブにした。
ローブ装備時の効果は、防御力の向上、情報隠蔽。星属性魔法の威力向上に、星属性魔法の熟練度の上昇率のUP。
杖は、アステルロッドという黄色い杖にした。
杖装備時の効果は、星属性魔法の威力向上。星属性魔法の並列起動及び、無詠唱発動。
小物の方は、導きの腕輪。放浪の腕輪。循環の指輪。迷走の指輪。流転の指輪。別離の指輪。創傷の指輪。創刻の指輪。吸命の指輪。封引の指輪。壊崩の指輪。斥縛の指輪の十二点。
召喚出来るアイテムがいろいろあったから、面白そうなのを優先的に選んでみた。
さて、これで準備はオッケー。
「《星間転移》」
僕は、下に向かって転移した。
『未知のダンジョン』攻略中のステータス
リュウセイ
Level:80
年齢:18
種族:アステリアン
【補正】全項目+10451
【体力】
15500/15500
【魔力】
3500000/3500000
【星力】
10450/10450
【筋力】85
【耐久力】 83
【敏捷】12400
【器用】12040
【精神】66500
【幸運値】50%
【属性】星
【称号】
世界を渡った者、死を経験した者、■■■の盟友、インセクトキラー、暴星の葬者、繰り返す者、夢羊の羊飼い、赤き天災、白の猛威、マタンゴルーラー、魔石製造機、アメデルフィネルーラー、樹のユグドラシルに認められた者、青の厄災、バジリュークスルーラー、ヒュキノストールルーラー、エレメンタルキラー、エレメンタルーラー、ドラゴンテイマー
【能力】星遊戯盤 Level:58
星属性魔法 熟練度:64
《オリジン》《ビックバーン》《オリジンティック》《ビギニングライト》《カオス》《スター》《コスモス》《ビカム》《ブラックホール》《ホワイトホール》《ワームホール》《バタフライエフェクト》《ガンマ線バースト》《パルサー》《フレア》《メテオライト》《シューティングスター》《コメット》《グラウ゛ィティ》《カーレント》《ウ゛ォーテクス》《ラーウ゛ァ》《ウェイブ》《サンダー》《トルネード》《アースクエイク》《イラプション》《アウ゛ァランシュ》《シムーン》《スーパーセル》《ドラウト》《フラッド》《ファフロツキーズ》《リソース》《サンライト》《ムーンライト》《スターライト》《オーロラ》《クラウド》《レイン》《ストーム》《スノーストーム》《フォグ》《ミラージュ》《エクスプロージョン》《フリーズ》《ドライ》《コンプレッション》《イクスパンション》《サンクチュアリ》《フライ》《リード》《カンステレイシャン》《フォース》・・・
眷属召喚 Level:1
眷属生成 Level:2
星地変転 Level:2
星空変転 Level:1
星定軌道 Level:25
星座祝福 Level:1
魔石交換 Level:31
星駒交換 Level:1
元素変転 Level:1
星天輝導、星刻閲覧、星間転移、星界庭園、仮想星夜、星器召喚、星物召喚、星光領域、星境力場、星護衛群、限定起動、高速起動、限定加速、限定透過、擬似星盤、星下減衰、始源混沌、終焉虚無
【祝福・加護】
ルシフェルの祝福
【職業】
星導司Level:58
【備考】記憶欠落状態態
持ち駒
アバター・アイディアル×1
アバター・ウィッシュ×1
アバター・レコード
アバター・スピリット
アバター・ドラゴン
アバター・ネメシス
アバター・ユートピア
アバター・タリスマン
ファミリア・マタンゴロード=ラスペリ×1
ファミリア・アメデルフィネロード=ブルーム×1
ファミリア・バジリュークスロード=ストゥリクト×1
ファミリア・ヒュキノストールロード=アサイド
ファミリア・エレメンタルロード=ウ゛ァース
ファミリア・アステリアンドラゴン=ネクサス
アテナオウル
×1
ハンターズホーク
×1
フレイムビー×1
ブラッティリーチ
×1
アラクネスパイダー
×1
サイレントスネーク
×1
ランマッシュ
×1
デザートスコーピオン×1
貯水ラクダ×1
貯水サボテン×1
ポイズントード×1
マッドスネーク×1
ウイル・オ・ウィスプ×1
イグジスタンス改×1
各種エレメンタル×57~15246
キャンドルファルロス×1
ソルジャースケルトン×1
スペクター×1
ファントム×1
ホーント×1
ポルターガイスト×1
ドッペルゲンガー×1
スプラウトコクーン×1
フラワーバタフライ×1
アーミーアント×1
ドリームシープ×1
デススコーピオン×1




