戦闘の間合い
戦闘の間合いというのはとても大切なものです。例えば一番間合いの狭いものは素手、次にナイフ、警棒、石、ハンドガン、ライフリングの無い銃、弓、ライフル、携帯ミサイル、重機関銃、迫撃砲、戦車、榴弾砲、ミサイルと言った具合でしょうか?
敵を倒したいのであればあとのものであれば後のものであるほど良いです。しかしながら現実的にミサイルなど手に入るかと言えばそうではありません。またコラテラルダメージを考えれば取りえる行動は限られてしまいます。
では現実的に考えて素手が一番の武器でしょうか?それも違います。どんなに頑張っても素手では武器に圧倒的にフリになってしまいます。当然素手でも強ければ少しぐらいは太刀打ちすることが可能ですが、危なげなく勝つためにはどの手段でも間合いの遠い武器に対しては隔絶した強さを持っていなければ勝てません。
ですから素手よりもナイフ、ナイフよりもハンドガン、ハンドガンよりもライフルを迷わず選択する位の方が賢いといえます。
では実際の戦闘はどのような距離で行われるのでしょうか?参考程度ではありますがここにある程度具体的な距離を示そうと思います。
突発的に戦闘が最も起こる間合い 0~7m
では次によく使われる武器が想定されている戦闘の間合いを提示します。
ハンドガンでの戦闘が行われる間合い 1~10m
アサルトライフルで戦闘が行われる間合い 25~300m
マークスマンライフル 50~600m
スナイパーライフル 75~900m
マグナム弾を使用するスナイパーライフル 150~1200
アンチマテリアルライフル 2~1600m
有効射程距離こそこれより長く取られていますが(米軍がけん銃を除く各銃に求めるスペックは+300m程です)実戦ではまず1キロも先の敵を視認して先に戦闘を仕掛けることなどありえません。またアサルトライフルで300m以上遠い敵を倒す事自体普通の兵士にはまず不可能と思って間違いありません。
米国防総省が出した戦争での統計ではおおよそ敵兵一人あたりに対して一万発の弾丸が使われているそうです。アサルトライフルでも有効的な打撃を相手に与えられうる距離は5~75m程度であるという発表がなされています。
ですので戦闘描写はおおよそこれくらいと考えておいて間違いは無いです。
ちなみに0~7mの範囲での突発敵な戦闘では銃を抜いて構えて撃つよりナイフで相手を殺す方が遥かに早いそうです。仮に撃てたとして相手が死んで自分も刺されたのであればなんの意味もありません。
場合によっては銃の方がフリであるという事です。ただし基本的に銃を持っている方が強いです。なぜならば間合いが近い武器ほど修練が求められるからです。間合いの遠い武器というのは極端な話をすれば非力なものでも簡単に相手を殺せる武器であると言うことなのです。恐らく100年も立たずに武器は3才児でも大人を簡単に殺せる武器になっていることでしょう。恐ろしいことです。
大体致命的な場所を刺されなかったとしてナイフを胴体に刺された場合、三箇所刺されればその場で無力化、三十分以内の死亡が確定すると言われています。動脈に至っては一本切られれば10秒で動けなくなり、三十秒以内にどんな人間でも気絶し、三分で絶命するそうです。
また防弾チョッキでは弾丸のエネルギーをストップ出来ないので45口径程度の弾丸であれば心臓あたりに五発、肺や腎臓あたりに三発もぶち込めば死亡するそうです。またライフル弾を肩などに被弾した場合衝撃で失神したり、血管近くを横切った場合巻き起こったソニックブームの衝撃で欠陥が損傷するそうです。
最近のヘルメットは強く引っ張ると外れるように出来ていて、銃弾が当たって頭ごとヘルメットが取れてしまうのを予防しているそうです。
弾丸が怖いのはその貫通力ではなく衝撃でもあるということです。
しかしながら物体の質量が小さい事も確かであり5・56ミリ程度であれば草に隠れれば葉っぱに跳弾して当たらなくなるという話です。ですのでスナイパーが木の上に隠れたりすることがありますが意外と有効なのだそうです。
現にかつて22口径の銃で足を撃たれた男が、その銃弾が正脈にあたりそのまま血管内を跳弾して心臓で止まった、というようなケースもあります。レアではあります5・56ミリが腕に当たり首から出ていったというようなケースもあり、いかに銃弾が軽いかがわかります。当然これらの現象は遠くからなされれば遠くからなされるほど発生する可能性の高い事象です。
以上のように適切な間合いで適切な武器を選ぶこと。こだわって近い武器を持つべきではないと言うことです。
だだっ広い草原で格闘家が五百メートル先のライフルを構えたちょっと鍛えた男には勝てないという事です。
同じ程度の経験値を持った相手には間合いの近い武器じゃ勝てないってことですね