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第10話 流転する世界

     一



 「我々の精肉工場は缶詰をつくってるだけではないんですよ」

 と、敏局長は劉鉄二上院議員に言った。


 サンタモニカビーチの中国人民救済事務総督局USAN本部は、すでにテントではなくなっていた。仮設の建物ではあったが、4階建ての建築物にはエレベータも設置され、最上階が敏局長の応接室となっていた。

 八方をぐるりと窓で囲んだその部屋の景観は雄大な雰囲気であったが、ビーチ側の商業施設がすっかり消えており、海側にもパラセーリングなどで遊ぶ若者の姿がなく、以前の雰囲気を知っている者にとってはさびしい風景であった。

 

 「ほう・・・・・・」

 と、劉議員は感心したふりをしながら水平線の手前に見える4つの艦影をながめていた。

 劉は日米合併前は日本政府の財務大臣を務めていたが、合併後は上院民主党の院内総務を務めていた。


 「先生のお嬢さんは膵臓のお具合がよろしくないと聞いてますが、移植手術はできるのでしょうか?」

 と、敏局長は日本語で尋ねた。

 劉鉄二院内総務は不愉快な顔をし、

 「そのようなことをあなたに心配していただく必要はありませんが・・・・・・」

 と言った。

 鉄二は台湾の富豪の家に婿入りして政治家となった者であり、大陸人の敏に対しては敵意を持っていた。


 「我々には臓器を無傷のまま取り出す技術があります。先生のお嬢さんのお役に立てると思うのですが、いかがでしょう?」

 と、敏局長はさらに言った。

 それを聴いた鉄二は表情を一変させた。


 「膵臓もですか?」

 と言った鉄二にはもう敵意はなかった。


 鉄二の下の娘は25歳で、慢性膵炎を患っており、移植手術以外に助かる見込みがなくなっていた。しかし、膵臓はデリケートな臓器であり、ドナーが心停止してしまうとまたたく間に損傷してしまう。移植手術を成功させるにはドナーが生きているうちに摘出した膵臓を使うことが推奨されていた。

 

 「膵臓でしたら若くて新鮮なものをご用意できますよ」

 と、敏局長は言った。

 鉄二はその顔をしばらく見たまま動かなかったが、その後、無言で頭を下げた。


 「それで、ご相談があるのですが・・・・・・」

 と、敏局長は鉄二に向かって顔を近づけ、

 「副大統領の交代には上院と下院のそれぞれで承認を得る必要があることをご存知ですか?」

 と言った。


 手順としては、まず上院と下院のそれぞれで公聴会が開かれ、そこで承認されれば本会議にかけられる。

 USANの上院は124議席であり、議会を成立させるためには63名の出席が必要となり、議案を可決させるためにはそのうちの過半数の賛成が必要だった。

 尚、下院は540議席となっていた。271名が出席し、136名が賛成すれば可決となる。

 

 「議員さんたちは国外に出かけておられる方が多いんですよね。まずは、その方たちを呼び戻すところからはじめねばなりません。共和党の議員さんたちはもう統率がとれていませんもので、民主党さんのご協力が必要不可欠になっております。劉先生の絶大なお力をお貸しいただけると助かるのです」

 と、敏局長は言った。


 劉鉄二の頭の中は娘のことでいっぱいになっており、もはやUSANというのはたんなる記号でしかなくなっていた。

 「うちは、上院からは40人は出せると思います。下院のほうは下院の院内総務と話してみないとわかりませんが、下院の院内総務のボーガン議員の娘さんはわたしの息子の妻です」

 と、鉄二は言った。


 敏局長はその劉院内総務の話を初めて聴いたような表情をつくり、満面に笑みを浮かべてその手を握った。





     二




 ちょうどその頃、ラスベガスの高級ホテル内で人民解放軍のロボット兵が多数の反乱分子を征圧した。ペントハウスに居住していたイタリア系のビジネスマンは家族や愛人や側近などともに投降し、ホテルを明け渡した。

 捕虜となって死刑を宣告された者は3千人以上であった。


 報道陣の前に出た人民解放軍の大佐は、厳しい表情で、

 「ネバダ州の征圧は終了しました。このホテルは工場に改装されます」

 と北京語で言った。

 「工場とは精肉工場のことですか?」

 と、リポーターが質問すると、

 「わたしは、そういった質問にはお答えできません」

 と、大佐は言った。



 ホワイトハウスのシチュエーションルームでその放送を観ていた情報長官は、

 「ネバダ州の次はアリゾナ州だそうです」

 と言った。

 そこでは、国家安全保障会議(NSC:National Security Council)が開かれていた。


 「我々は戦うべきです」

 と言ったのは国防長官であった。


 「もちろんです」

 と、ラスキンは言った。

 

 レジスレイターはスクリーン上に次のようなことを表示した。


 <人民解放軍と戦うには大統領の命令が必要です>


 これを見た統合参謀本部議長は、

 「もう一度プレジデントに連絡を入れてみてくれ」

 と、禿げた頭を前に突き出しながら軍事補佐官に言った。


 ネモリンとの通信は、<NO SIGNAL>となってから1時間が経過していた。

 「これで通信がつながらない場合は、職務不能、ということになりますな」

 と、国防長官は表情をくずした。

 職務不能となれば副大統領が大統領に就任できるのである。

 副大統領は、表情を引き締めた。

 ところが、

 「みんな、オレは元気だよ」

 と、ネモリンの顔がディスプレイに映った。

 一同は落胆した。

 

 「ミスタ・プレジデント、そのままでけっこうです。攻撃命令をお下しください」

 と、ラスキン国務長官は言った。

 

 が、ネモリンは、

 「そういう命令は出せないんだよ」

 と言った。

 

 ネモリンの背景が白い幕で覆われていて何も映っていないことを不審に思った財務長官は、

 「今、どちらにいらっしゃいますか?」

 と尋ねた。

 

 「今は、ちょっと狭い部屋の中にいる。それ以上は言えない」

 と、ネモリンは答えた。


 すると、統合参謀本部議長が、毛むくじゃらの拳でテーブルを叩き、

 「今は・・・・・・とはどういうことですか! 今は国家存亡の危機ですぞ!」

 と叫んだ。

 だが、ネモリンは泣き顔を見せるだけで何も言わなかった。

 そのとき、軍事補佐官が、

 「通信は南南西の海上から来ています」

 と言った。

 すると、ディスプレイのネモリンの横に孫冲が映り、なにやらネモリンに耳打ちした。

 ネモリンは、孫冲の顔を見てからカメラに向かい、

 「今、そっちに向かってる。そっちに着いたら、改めて相談したいんだけど、副大統領には辞任してもらいたい。新たな副大統領はミン・ムーチェン(敏沐宸)氏ということにしたい」

 と言った。


  ディスプレイが真っ黒になると、閣僚たちはポカンとクチを開けたままになった。 

 「どういうことだ?」

 と言ったのは統合参謀本部議長であった。

 

 「ミスタ・プレジデントは敵の手に拘束されているようですな」

 と言ったのはラスキンであった。

 すると、

 「ちょっと失礼する」

 と、財務長官は頬を紅潮させつつ立ち上がった。そして、何ごとかを決意して、そのまま部屋を出ようとした。

 それを見たラスキンは、

 「財務長官、まさか逃げる気ではないでしょうな?」

 と、冗談を言った。

 が、これを聞いた首席大統領補佐官、司法長官、国土安全保障長官の3名は互いに顔を見合わせて立ち上がり、財務長官の後を追ってドアの方に歩き出した。すると、ホワイトハウス法律顧問、国家経済会議委員長、行政管理予算局局長などが次々と席を立った。


 「キミたち、なにを考えてるんだ!」

 と、統合参謀本部議長は野太い声をあげたが、皆がどやどやと退席しはじめるのを見て笑いだした。そして、ラスキンの顔を見て、

 「もう、会議は終わったみたいだな」

 と言って立ち上がった。

 部屋に残ったのは副大統領とラスキンと国連大使の3人だった。


 しばらく沈黙がつづくと、副大統領はぽつりと言った。

 「わたしは辞任したほうがよさそうだな」

 

 ラスキンはこれに対して何か言おうとしたが言葉がみつからなかった。

 その顔を見た副大統領はネクタイをゆるめ、大きく息を吐き、ほがらかな笑みを浮かべて立ち上がった。


 その様子を見た国連大使は大粒のダイアモンドをちりばめたブレスレットのような腕時計に目を転じ、

 「今ならまだ国際線の最終便に間に合いますよ。いざとなれば海兵隊の垂直離着陸機も使えますけどね」

 と言った。

 ラスキンは微妙な表情をしてみせた。


 ロサンゼルス空港はその前日から人民解放軍に占拠されており、発着便の制限が強化されつつあった。

 国連大使はため息をひとつつき、

 「わたしは、その最終便に乗りますわ。妻と息子はもうすでに国外に出ていましてね・・・・・・」

 と言って腰をあげた。


 ラスキンはその顔を見上げ、ニッコリ笑い、

 「どうぞ」

 と言って右手の手のひらを上に向けた。が、国連大使が背を見せると笑顔を消し、

 「クソヤロー」

 と、声を出さずに言った。


 しばらくすると、そこに宦チョーチが現れた。

 「ラスキン長官、状況はだいたいおわかりですね?」

 と、宦は言った。

 ラスキンは驚いたが、すぐに冷静になり、

 「状況はわかった」

 と言った。




     三



 ネモリンがサンタモニカビーチに上陸したのはその翌日であった。

 孫冲に付き添われてホワイトハウスに入ると、そこには母のルカと娘のシャーミーがいた。ネモリンは上の娘と妻を探したが、どちらもいなかった。

 「ママは北海道にいるわ」

 と、シャーミーは言った。

 「ひとりで帰ってきたのか?」

 とネモリンが尋ねると、

 「おばあちゃんと一緒に来た」

 と、シャーミーは答えた。

 ルカはその横にいたが、泥酔していて何も話せない状態だった。


 「お母様はケアンズで強盗に遭われて、オカネもパスポートも携帯PCもなくしてしまわれて、発見されたときは路上生活しておられたそうよ」

 と、孫冲は言った。

 「そんなバカな、付き人が何人もいたのに」

 と、ネモリンは言った。

 「付き人はみんなお母様に解雇されたそうよ。それで、強盗に遭ったときにはひとりだったらしいわ」

 と、孫冲は説明した。

 ネモリンは大粒の涙をこぼしながら、上の娘のことを尋ねた。 

 すると、孫冲は、

 「行方はわからないわ。顔認識ソフトにはまったく反応がないそうよ」

 と、そっけなく答えた。


 ネモリンがうなだれると、

 「さあさ、お仕事してもらいますよ」

 と、孫冲はサバサバ言った。


 ネモリンは助けを求めようと思って周囲を見わたしたが、そこには日本人もアメリカ人もいなかった。中国の国家安全部の者たちが数名とあとは人民解放軍の兵士ばかりだった。庭師や掃除人やメイドなどはUSAN市民であったが、それらはメキシコ移民で、その表情は怯えきっていた。


 シャワーを浴びてヒゲを剃り、エルメスのスーツに着替え、執務室に入ってテレビカメラの前に腰かけたネモリンは、

 「副大統領が辞任されましたので、後任の指名を行います。明日、上院と下院のそれぞれで公聴会による審議をはじめてもらいます。最終的には臨時の本会議を召集し、そこで承認を得るということになります」

 と、精彩のない声で言った。




    四




 翌日、上院と下院の公聴会が開かれたが3分で終了した。

 ネモリンが副大統領に指名したのは敏局長であり、これは全会一致で承認された。

 あとは、本会議で承認されるかどうかとなった。



 「本会議の下院議員の出席予定者数がまだ定足数に満たないです」

 という報告が敏局長と孫冲に伝えられると、

 「何名足りない?」

 と、敏局長は言った。

 

 そこは精肉工場の地下に設けられた司令室だった。

 多数のディスプレイが壁一面に並んでおり、30人ほどのオペレーターがインカムをつけて端末を操作していた。


 「3名です」

 と、オペレーターのひとりが言うと、

 「民主党の議員が足りないのか?」

 と、敏局長は紅茶のカップを手にとった。

 「いえ、共和党の議員です」

 「なんだそれは・・・・・・」


 敏局長が紅茶のカップをクチから離すと、

 「楊に電話します」

 と、言いながら孫冲が携帯PCを取り出し、楊下院副議長に電話をかけて、

 「つながりました」

 と言った。


 敏局長は不愉快そうに、

 「下院の出席が3名足りないようだ。どうなってる?」

 と言った。

 「誠に申し訳ありません。体調不良を言い出した者が3名いまして、今からそれらを拘束しようかと思っております」

 と、楊副議長は言った。

 敏局長はこれを聴き、

 「議員本人の拘束はいかん。目立ちすぎる。とりあえず、民主党からもう3名出せるか確認してみる」

 と言った。


 


     五




 劉鉄二は下院の院内総務のジェフ・ボーガンに言った。

 「国務長官になりたくないか?」

 すると、

 「いい話だね」

 と、ジェフ・ホーガンがにんまりした。



 その2時間後、下院民主党は下院コーカス(議員会議)を開くことになっていた。ジェフはそこで院内総務として一世一代の演説をした。

 「今の中国人は昔とちがって礼儀を重んじるようになっている。軍事政権と聴くとイメージが悪いが、国の意志を決定する5名の将軍はまぎれもない政治家だ。彼らはどん底まで落ちた中国経済を復興させた。餓死者が何億人も出ていた国のGDPを千倍にした。USANも今はどん底まで落ちている。これは愚かなイチジョーの悪質きわまりない采配ミスによるものであり、イチジョーは今すぐ更迭されるべきである。が、今のUSANは大統領選挙をやれる状態ではない。とりあえず、暫定的な体制をつくって国を復興させるしかない。その暫定政権は民主党で組織されるべきであるが、今の我々にはまだそのパワーが足りない。とりあえず、明日の本会議で共和党政権を終わらせる。副大統領交代についての人事案件を可決させるのだ!」


 この演説への拍手は少なかった。

 だが、ジェフは欠席予定となっていた15名の議員に声をかけてあり、

 「わたしのあとを引き継いで院内総務を受けてもらえないかな?」

 「歳入委員会の筆頭委員になりたくない?」

 「州知事になる気はありますか?」

 と言ったような話で釣れる議員をさがしていた。


 そして、5名の議員が新たに出席することとなった。



 上院の本会議と下院の本会議はほぼ同時に開催され、ほぼ同時に閉会した。

 敏局長はUSAN副大統領に就任した。

 その就任式は連邦議会議事堂の西側テラスで行われ、敏沐宸はネモリンの目の前で ポール・サミュエルソン著の『経済学』の上に右手を置き、

 「私は、国外および国内のあらゆる敵からUSAN憲法を支持・擁護し、これに対して真実の信頼と忠誠を抱くこと、また、いかなる精神的な保留や忌避の目的もなく、この義務を自発的に引き受けること、そして現在就任しようとする職務を誠実かつ忠実に遂行することを厳粛に確約します」

 と、宣誓した。通常であれば、その最後に、So help me God、とつけ加えるのだが、敏はそこをカットした。

 宣誓が終わると19発の礼砲が鳴った。


 就任式が終わると、その場でネモリンは辞任した。

 「わたしは無能な大統領でした。これ以上わたしが大統領の職にいつづけることはUSANの国益にかないません」

 というのがその辞任の挨拶であった。

 辞任の書面にサインしたネモリンはその場でその書面をラスキン国務長官に手渡した。

 会場は万雷の拍手につつまれた。

 ネモリンがステージを降りると、敏が大統領就任の宣誓を行った。

 宣誓が終わるやいなや、軍楽隊によって大統領への賛歌『大統領万歳(Hail to the Chief)』が演奏され、同時に21発の礼砲が鳴り響いた。





     六




 ステージを降りたネモリンはまったくの部外者となった。敏大統領に拍手を送る者たちの間を通って歩いたのだが、ネモリンに声をかける者はいなかった。皆、ちらりとネモリンの顔を見たが、それだけだった。

 ネモリンはそのまま議事堂内の控室に向かった。本来ならば前大統領には護衛官がつくのであるが、ネモリンにはつかなかった。


 ネモリンが控室のドアを開けると、そこに見覚えのある男が上等なスーツを着て立っていた。

 ターバンをしていないのですぐにはだれだかわからなかったが、よく見るとそれは、ズルフィカールだった。

 

 「プレジデント・イチジョー、あなたにはずいぶん儲けさせていただきました。なので、あなたをお助けします」

 と、ズルフィカールは言った。

 

 「えーっ!」

 と、ネモリンは驚いて見せた。


 すると、ズルフィカールは笑顔になり、

 「わたしはあなたにウソをついたことはありません」

 と言った。


 それを聴いた途端、ネモリンは、

 ・・・・・・やっぱり殺されるのか、

 と思った。



 

     七




 ネモリンはズルフィカールの手引きでタイのクラビ県のライレイに身を隠した。

 闇夜にチェックインした5つ星ホテルの豪華なヴィラの中に入ったまま1歩も外に出ず、食事はすべてルームサービスですませた。

 「お母さんと娘さんは北海道に行きましたよ」

 と、ズルフィカールはネモリンに言った。

 それが本当かどうかを確かめることはできなかったが、ネモリンはそれを信じた。


 することがなくて、毎日テレビばかり観ていると、

 「USANのエアフォースが中国のドゥジャンイェン(都江堰)を爆撃し、チェンドゥ(成都)を洪水で押し流し、2百万人以上の死者を出した」

 というニュースが流れた。

 キャスターは、

 「ミン(敏)大統領は中国のスパイではないことが証明され、USANの指導者として絶大な支持を集めています。今年の大統領選での勝利を確実なものとしました」

 と、熱弁をふるっていた。

 

 ネモリンは、自分が大統領だったときにその都江堰への爆撃を許可しなかったことがイチジョー・クラッシュの一因になったことをすっかり忘れており、

 ・・・・・・つまんねえな、

 と、つぶやいてリモコンの電源ボタンを押した。





・・・・・・了

これは娯楽作品として書きましたが、その点で成功したのかどうか、自分ではよくわかりません。


今の世の中を風刺するつもりで書きはじめたのですが、だんだんとマジになってしまい、笑えない話になったように思います。


なお、天皇制がなくなった日本から話がはじまっていますが、わたしは天皇制に反対しているわけではありません。

今の日本にとって天皇の存在は、ナショナリズムの根幹をなす要素となっています。これを失うということは、日本という国がなくなることだろうなと思います。


今、世界は大きな転換期に来ているように見受けられます。


国家という枠組みが壊れはじめ、政治は政治家が生きるための手段でしかなくなり、国民には国民としての自覚が消えかかっています。ドイツではAfDが急激に勢力を拡大し、日本では参政党が急成長しましたが、しかし、それらが政権を取れるかというと、そうはなりそうにありません。アメリカではトランプが「アメリカ・ファースト」というスローガンを掲げて大統領に返り咲きましたが、これによってアメリカという国に未来が開けたとは思われません。


アメリカもドイツもフランスも、凄まじい額の負債を背負い、ずっとギリギリの線で国を維持していますが、ここに中国の経済破綻が迫っています。少子化という問題もここに重なっており、人類社会はこの先、大きな方向転換を迫られるようです。巨大な経済破綻が起きたときに生き残れるのは、おそらく日本だけでしょう。しかし、その日本も移民によって、名前も顔も変わっていくようです。今ならまだ間に合うんだけどなあ……という思いがあって、この作品を書きました。

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