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6.鍛冶師

俺たちは日用品を買い足しに市場を散策していた。


すると・・・。


「お前さんら。」


俺に声をかける初老の男が。


「なんだ?」


「面白いスキルだなあ。」


なに!?


俺たちのスキルが分かるだと!?


「どういうことだい?」


悪意がありそうでもない。


なんなんだろう。


「ああ、これは悪い悪い。

 俺はスキル『神眼』持ちでね。

 他人のスキルを見透かせるんだよ。」


「なるほどな。

 それを先に言ってくれ。」


「おお、すまんな。

 お前さんら、装備に困っていないか?」


装備ねえ。


俺はずっと、この鋼のムチを装備している。


ムチは何かと楽でね。


「ああ、ムチを改良してくれるんなら助かるね。」


「具体的にどう改良する?

 ああ、いや。

 詳しい話は俺の工房でしよう。

 スキルなどの話を外でするのは良くない。」


工房?


腕利きの鍛冶屋か?


「ああ、そうさせてもらおう。」


俺はこの初老の男のあとをついていった。


しばらく市場を通り抜け歩いていくと、工房に着いた。


「ささ、ここが俺の工房だ。

 入ってくれ。」


「ああ。」


「俺は鍛冶師とからくり師をやっているブランブルって言うんだ。

 よろしくな。」


「ああ。俺はツグク。でこっちはエマだ。」


「でな、お前さんのスキルを見て、こりゃただ者じゃあねえと思ってな。

 ぜひ、お前さんの武具を作らせてほしいんだ。

 俺は強者の武具を作るのが好きでね。腕がなるんだ。」


なるほど。好意でやってくれるらしい。


エマもうなずいている。


ブランブルの心を読み取ってくれたのだろう。


ブランブルの言葉に嘘偽りは無いと見た。


「じゃあ、お言葉に甘えよう。

 俺の武器を強化してほしいんだ。」


「その前にお前さん、メタルスライムを狩るとき、どうしている?」


「ああ。定期的に湧いてくるから、その都度ムチで叩いて狩っている。」


「ムチでいちいち叩くのも面倒だろう?

 それに、夜中は狩れない。」


そうは言うがな、ムチで叩くほかあるまい?


「まあな。」


「そこでだ!

 メタルスライムを全自動で狩れる装置を俺なら作れる。

 どうだ?やるか?」


マジかよ!


全自動メタルスライム討伐マシンとか、超便利でかっけえじゃん。


「やるやる!」


「そうか。全自動でメタルスライムを検知し、吹き矢で攻撃を仕掛けるロボットをお前の肩に乗せる。

 それだけだ。簡単だろう?

 なんなら、通常戦闘でだって援護射撃してくれる優れものだぜ。」


「そんなものができるのか。

 ブランブル、すげえな!」


「はっはっは!

 これでも王宮特任の鍛冶師だからな。

 一流鍛冶師の腕の見せ所よ!」


ありがてえ。


メタルスライムはどうしても夜中寝ているときは狩れなかった。


なにせ、1匹倒さないと次の1匹が出てこない仕様だ。


その時間を有効活用できるのはデカい。


これが実現すれば、俺のレベルアップも2倍近く効率が良くなるだろう。


「しかしな、材料が必要なんだ。

 あいにく今、その材料を切らしていてな。」


「なんだ?言ってくれ。

 俺がすぐに取りに行く!」


「メタルドラゴンの鱗だ。

 やつはなかなか強いが・・・。

 頼まれてくれるか?」


エマが口をはさむ。


「メタルドラゴン!?

 ダイヤランクの冒険者じゃなきゃ無理よ!」


「ああ、でも。

 俺、ダイヤクラスのオークキング、ワンパンしてるぜ?」


「ああ、それもそうね。

 あははは。私、もう感覚がおかしくなりそう・・・。」


「では、話も付いたことだ。

 メタルドラゴンの討伐、頼んだぞい!」


こうして、俺たちはメタルドラゴンの討伐に向かうのだった。



==== 作者あとがき ====


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