第42話 朝の攻防
愛唯です。
購買に対する『ハイパーモグラたたき』の騒動(第41話)がまだ落ち着かない6月下旬、私が購買に行くと、店員さんが警戒してます。。。
はい。。。やり過ぎました。。。
(ごまかし笑い1回目)がはは。。。
さて、意外と思うかもしれないけど、私はバカ(=孝)といつもべったりしている訳ではない。
理由はね。。。
ほら、私は大学2年まで、留年寸前の低空飛行していたじゃない?(プロローグ)
しかもね。。。
大学2年の下期に至っては、『仏の撫山』を始め、CCコースの先生方の温情で進級させてもらっているじゃない?(第2話、第8話)
つまりね。。。
大学1年と大学2年で落とした単位が多くってね。。。
その落とした単位を取得しなくちゃいけないので、私はバカ(=孝)より多くの授業を受けなくちゃならない訳。。。
そう、私が大学1年や大学2年で落とした単位の授業を受けているときは、バカ(=孝)は課室にいるから、その時は私とバカ(=孝)は一緒じゃないんだ。
実は、私が大学1年とか大学2年の授業を受けているときに、そのすきを狙って、課室に残った孝に、どうも瀬名が親しげに話しかけているらしい。。。
でもさー、第38話に述べたように、私が瀬名に対して後ろめたい思いがあるので、それは黙認している。
また、私が不在の時に、瀬名が孝と会話することを黙認しているのは、他にも理由がある。
それについては、どこかの機会で話そうと思う。
話を戻すと、私は、大学2年生の授業とか、ひどければ大学1年生の授業を受けている。。。
しかも、、、CCコースの専門科目だけならいざ知らず、一般教養科目もある。。。
(ごまかし笑い2回目)がはは。。。
I大の場合はね。。。
一般教養科目って、単位認定のために、テストとか課題が出されるんだけど、出席日数さえ足りていれば、大抵単位が出るのさ。。。
つまり、、、その一般教養科目の単位を落としてるってことは、、、まあ、出席日数が足りなかったからで、、、
はい!
大学1年生と大学2年生の時、遊んで授業をさぼったり、寝坊して授業をさぼったりしてました!
(ごまかし笑い3度目)がはは。。。
実はね。。。
CCコース3年生なのに、大学2年生の授業とか、ひどければ大学1年生の授業を受けているのは、私だけじゃない。。。
例えば、パンデミック前は一緒に遊んでいた、優子も同じだ。。。
まあ、要するに、大学1年生と大学2年生のとき、私と優子は、健司(=愛唯の亡き恋人)と翔(=優子の亡き恋人)と、授業さぼって、遊んでました。。。
そう、私と優子が、大学2年生の授業とか、ひどければ大学1年生の授業を受けているのは、言わば『自業自得』って面がある。。。
これは率直に認めなくてはならない。。。はい。。。
そして、里子も、大学2年生の授業とか、ひどければ大学1年生の授業を受けている。。。
ただし、里子の場合、ちょっと事情が違う。その理由は後で話す。
優子は自嘲気味に話す。
「まー、CCコース3年生で成績の良い、瀬名と孝を『ツートップ』とすれば、
私達(=愛唯、優子、里子)は『スリーバック』だよね。。。」
『スリーバック』とカッコよく言っているが、要するに私と優子と里子は2年生の下期まで、成績の最下位争いを演じていたってわけ。。。
(ごまかし笑い4度目)がはは。。。
さて、私と優子と里子は、大学1年生と大学2年生の授業を一緒に受けている。
で、、、
寝坊して授業を欠席して、出席日数が足りなくって、単位を落とすってのはダメだ。
だって、今は大学3年生ってことは、来年は4年生になるわけで、、、就活や卒業研究で、大学1年とか大学2年の授業を受けるなんて、余裕はないからだ。
ま、そもそも、I大の場合、大学4年に進級する際は、結構厳しいチェックがある。
その際、大学1年とか大学2年の授業の単位を落としていると、大学4年への進級は極めて難しいんだ。。。
そこで、私と優子は互いに下宿の隣の部屋に住んでいるから、毎朝、互いに叩き起こすことが増えた。
でも、ほら、毎朝8時45分に寮の前でバカ(=孝)と待ち合わせ、朝食に購買のコンビニに行く(第21話)。
だからね。。。
私は早起きの習慣がついているので、どちらかと言うと私が優子を叩き起こすことの方が多いんだ!
エッヘン!!
まあ、私が下宿の隣の部屋の優子を叩き起こし、朝8時45分に間に合うように下宿を出ると、数分後に優子は下宿を出て、優子も購買のコンビニに行くんだ。
じゃあ、、、
先に下宿を出た私の方が、先に購買のコンビニに行っているかと言うと、、、
そうじゃないんだ。。。
ほら、、、
第27話で、バカ(=孝)の格好を見て、服を選びなおしているだろ?
あれ、、、実は、、、『毎朝やっている』んだ。。。。
あの、ドタバタ、毎朝やっているんだ。。。
あのバカ(=孝)、本当に、服を選ぶセンスが全くないんだ。。。
毎朝、寮から出てきたバカ(=孝)の格好を見て、
私が「適当に服を選ぶな!」と罵り、、、
バカ(=孝)の部屋に一緒に戻って、服を選びなおす。
でも、あのバカ(=孝)、選びなおした服も適当に着るから、、、
それも私が「適当に服を着るな!」と罵る。。。
毎朝、そんなワンパターンのドタバタを繰り広げている。。。
(あきれた笑い)がはは。。。
で、、、
ようやく、バカ(=孝)の服装が落ち着いて、ようやく購買のコンビニに行くと、優子はすでにコンビニで朝食を食べ終えている。。。
そう。毎朝のドタバタで、朝の貴重な時間を、私とバカ(=孝)は無駄にしている。
(ごまかし笑い5度目)がはは。。。
で、、、問題は里子だ。。。
実はね。。。。
里子はNOH市の自宅からI大から通っているんだが、、、
その里子の自宅って、NOH市でも、西側にあるんだ。。。
一方、I大はNOH市の東の近郊都市のCV市にある。。。
つまりね。。。
里子はパンデミック前は数百万の人口を誇ったNOH市を西から東へ横切って通学しないといけない。。。
里子は車で通学しているが、車だと通常1時間半かかる。
しかも、朝だとNOH市の通勤・通学のラッシュ時とぶつかるので、2時間を超えることもザラなんだ。。。
ここで、I大の1限目は9時10分なので、7時には里子は実家を出ないと、1限目の授業開始に間に合わないんだ。。。
でも、里子は部活の疲れかもしれないけど、朝起き上がれないことが多いんだって。。。
「わかっていても。。。朝、起き上がれないんだよね。。。
大学入学直後にさー、、、
実家とI大との距離が遠すぎるからさー、、、
下宿することも考えたんだけど。。。。
うちも門限が厳しくて、とても下宿を許してくれそうもなかったんだ。。。」
加えて、本人曰く。。。
「大学に入って、しばらくしてさー。。。
私、IT技術に全く向いてないってわかってさー。。。
授業についていけないんだよね。。。」
ということで、里子も大学2年、ひどければ、大学1年の授業の単位を多く落としている。。。
で、、、私と優子は里子に頼まれたんだ。
「愛唯、優子。。。悪いんだけどさ。。。。
1限目に一緒に授業が受けているものがあったらさ、、、
朝6時半にモーニングコールかけてくんない?」
まー、、、
『スリーバック』として、里子と同じ授業を受けているんでね。。。
私も優子も渋々了解したわよ。。。
で、今朝の6時半、私は里子のスマホに電話を掛けたんだ。
ちなみに、今朝は私が里子を起こす番で、明日の朝は優子が起こす番だ。
案の定、里子はなかなか電話に出なかった。
やきもきしていると、ようやく、里子は電話に出た。
「(眠そうに)もしもし。。。」
私は電話口で怒鳴りつけた。
「里子! 早く起きなさいよ!!
あんたに頼まれて、こっちも6時半に早起きしてんのよ!!!」
そう、6時半に里子にモーニングコールする、私も優子も大変なのだ。。。
だが、里子は眠たそうに答える。
「そうは言っても、、、朝は苦手なんだ。。。」
それにもかかわらず、私は里子を電話口で怒鳴りつけた。
「知らないわよ! とっとと起きて、登校しなさい!!」
里子はまだ眠そうに答えた。
「は~い。。。」
こんなのが、大学3年生の間、続いた。。。
さて、当の里子は朝の6時半に叩き起こされても、1限目に授業があるときは7時に家を出なければならないので、実家で朝食を食べる時間も、身支度を整える時間もなく、I大学にやってきた。
そう、『すっぴん』のまま、髪もぼさぼさのまま、登校してきた。食事は通学の車の中でパンをかじってきたらしい。
私と優子と里子は1限目の授業を受ける教室に一列に座った。
そして、『すっぴん』の里子を横目で見ながら、優子はニヤリと笑い、小声で里子をからかった。
「里子、あんたの素顔、かわいいね♪」
私も笑いをこらえながら、里子を横目で見ながら、小声で里子をからかった。
「そうそう♪」
里子はむっとして、小声で返した。
「うっさい!」
そんなある日、私は授業の合間、別の教室に『スリーバック』で移動している間、見かねて里子に言った。
「里子、あんた下宿したら?
私の実家もパンデミックの前は門限で厳しかったけど、
『パンデミック後は40歳以下の男性は
大学や企業で軟禁されているから、門限の意味が薄れた』
ってことで、下宿を許可してもらったし(第21話)。。。」
里子は腕を組み天井を見上げながら、歩きながら答えた。
「そうか。。。
パンデミック後の今は、うちの実家も下宿を許可してくれるかも。。。」
里子は歩きながら、私に問うた。
「そう言えばさ、、、愛唯、どうして下宿を始めたの?
あんたの実家、車で30分でI大に来れるだろ?」
私は答えた。
「うーん、、、
パンデミック前なら下宿しようなんて思わなかったと思う。。。
ほら、3月、優子と一緒に孝と図書館で勉強していて(第11話~第14話)、
孤独と誹謗中傷がひどくって、なるべく長く一緒にいて、
孝の孤独を少しでも癒してあげようってのが、一つ目の理由(第21話)。
もう一つは、孝は学外に出ることが難しいから、
孝との関係を深めようとすると、
長く会う機会を作るしかないからってのが、二つ目の理由(第21話)ね。。。」
里子は腕を組み、歩きながら、つぶやいた。
「そっか。。。」
そして、里子は不意に寂しそうに笑った。
私は歩きながら横目で見て、問うた。
「里子、何? その寂しそうな笑い?」
里子は歩きながら、苦笑いを浮かべて答えた。
「ごめん、ごめん。。。
もし、聡(=里子の亡き恋人)がパンデミックで生き残ったとして、、、
孝や竜二(第36話~第40話)のように、友人を全て亡くしていたら、、、
きっと、『孝と竜二以上に、孤独で悩んだだろう』って思ってね。。。
たぶん、聡が生き残っていたら、聡の孤独を癒すために、
『家出してでも、下宿しただろうな』って思って。。。」
優子は歩きながら、戸惑い、問うた。
「そうなの? 聡君、孝や竜二以上に孤独で悩みそうなの?」
里子は歩きながら、頷き答えた。
「ああ、、、聡はああ見えて、とっても寂しがり屋だったから。。。」
優子は歩きながら、驚く。
「ええ! 意外。。。」
里子は歩きながら、頷き、私に向けて語った。
「愛唯、ありがとう。下宿については考えさせてもらうよ。」
実際、里子は次の年の4月から、つまり大学4年の4月から、下宿を始めたんだ。
だが、その理由と、下宿の場所は、、、
驚くというか、あきれることになるが、、、
これは先の話。。。
さて、、、
こうして、私と優子と里子の『スリーバック』は大学1年と大学2年の一般教養科目は皆勤賞で単位を確保したよ。。。
で、、、
大学1年と大学2年の専門科目は、ほら、私と優子は2年の3月に『学びなおし』(第11話~第14話)しているから、楽々とはいかなかったけど、バカ(=孝)にちょっと教えてもらえば、大丈夫だったよ。。。
でもね。。。
『学びなおし』をしていない里子は、私と優子にこう言ったよ。。。
「何?
愛唯と優子は、大学1年と大学2年のとき、
この専門科目を私と一緒に苦労していたじゃん!
私を置き去りしないでよ!」
がはは!
『知らんわ!』
ああ、、、
結局、里子は瀬名に教えてもらえながら、、、
課室で『学びなおし』をして、大学1年と大学2年の専門科目の単位を取得したよ。




