表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40歳未満の男性が100分の1となった世界。絶望の社会を明るく生きる女の子、愛唯(メイ)  作者: U.X.
番外編(その2) もし、瀬名が孝と恋人になるルートがあったとしたら
265/265

S-38(瀬名ルート・第38話) 【独自ルート】瀬名、行き詰まる。(後半)

(前話からの続き)

 

【現在の愛唯と瀬名と里子の会話】

 

私(=瀬名)は再び右手の指を2本立て、喫茶店の隣の席に座っていた、愛唯さんに話しかけた。

 

「空想を続けるのはさっき2つ問題があると言ったけど、、、

  

 1つの問題は優子さんなんだけど(S-37)、、、

         

 もう1つの問題は綾子なの。。。」

 

 

 

愛唯さんは戸惑いながら、「なぜ?」と問うた。

 

私(=瀬名)の対面の席に座っていた、里子さんが答えた。

 

「このルートだと、私(=里子)と綾子が親しくなるイベントがないからなんだ。」

 

 

 

愛唯さんはなおも戸惑いながら問うた。

 

「『綾子が浩司君の妻にはならないかもしれない?』ってこと?」

 

 

 

私(=瀬名)はうなずき、答えた。

 

「そう、里子さんと綾子が親しくなったのは、

 『懸け橋』として活動したからなんだけど、、、

 (第103話~第105話)

         

 このルートだと、私(=瀬名)や里子さんが、

 『懸け橋』として活動しないと思うの。。。」

 

 

 

 

 

愛唯さんは「『懸け橋として活動しない』って、なぜ?」と問うた。

 

 

 

私(=瀬名)は答えた。

 

「そもそも、『懸け橋』は、

  

 旦那様(=孝)が愛唯さんへの最初のプロポーズに失敗し(第68話)、

         

 優子さんが愛唯さんを叱り(第68話、第69話)、

 

 そして愛唯さんと旦那様(=孝)が結ばれ(第69話)、

 

 2回目のプロポーズ(第77話)で旦那様(=孝)が発した言葉よ。」

 

 

 

愛唯さんはうなずきながら、「ええ、そうだけど。。。」と答えた。

  

  

 

 

 

私(=瀬名)は顔を斜めに傾け、愛唯さんに語りかけた。

  

「このルートでは最初のプロポーズに失敗しないもの。。。」

 (S-34)

  

  

  

愛唯さんは私(=瀬名)に問うた。

  

「じゃあさ、

 最初のプロポーズに失敗するよう、シナリオを変えればいいじゃん?」

  

  

  

私(=瀬名)は顔を横に振り答えた。


「駄目よ。このルートでは『私(=瀬名)を叱る人がいない』もの。。。」

  

  

  

里子さんが私(=瀬名)の話を繋いだ。

  

「あえて言えば、このルートじゃ、

 『瀬名を叱るとすれば、私(=里子)になる』のだろう。。。

 

 でも、私(=里子)は浩司の恋人になることを躊躇していた。

 (S-32、S-33、S-35)

 

 『そんな私(=里子)が瀬名を叱り、瀬名に孝と結婚するよう迫る』

 なんてできると思うか?」

  

  

  

愛唯さんは「そっか。。。」と、つぶやいた。

 

 

 

 

 

私(=瀬名)は愛唯さんに語り掛けた。

 

「そう、このルートだと、

 私(=瀬名)は旦那様(=孝)からの最初のプロポーズを

 受け入れるシナリオしかないの。

 

 よって、私(=瀬名)や里子さんは、『懸け橋』として活動しないと思う。

 

 だから、里子さんと綾子が親しくなるイベントが発生しないの。。。」

 

 

 

 

 

里子さんはため息をついて、ぼやいた。

 

「でもさー、私(=里子)と綾子が親しくならないと、

 実は久美子も困ることになるんだ。」

 

 

 

愛唯さんは戸惑いながら、「どうして?」と問うた。

  

  

  

里子さんは答えた。

 

「竜二に一夫多妻を受け入れるよう説得した時、

 竜二はなかなか受け入れなかった。

 

 そのとき、決定的な役割をしたのは綾子だったから。。。

 

 綾子の言葉が無かったら、竜二は一夫多妻を受け入れなかったと思う。。。」

 (第108話)

  

  

  

愛唯さんは戸惑いながら、再び問うた。

 

「じゃあ、このルートだと、

 『竜二は一夫多妻を受け入れないかもしれない』ってこと?」

 

 

 

里子さんはうなずきながら、「ああ。。。」と答えた。

 

 

 

 

 

そして、私(=瀬名)は更なる問題を提起した。

 

「このルートだと、むしろ、

 私(=瀬名)が綾子に、

  『旦那様(=孝)の2番目以降の妻になってほしい』

 と、頼む可能性の方が高いわ。

 

 だって、私(=瀬名)と綾子は、同じ高校出身で、

 親友とは言えないけど、そこそこの友人だし、、、

 (S-3)

 

 しかも、綾子は100分の1の男性について、よく知っているしね。。。」

 

 

 

愛唯さんは「あ!」とつぶやいた。

 

 

 

 

 

里子さんは再びぼやいた。

 

「でもさー、そんな空想はダメだと思うんだ。。。」

 

 

 

愛唯さんは再び戸惑い、「なぜ?」と問うた。

 

 

 

里子さんは腕を組み、愛唯さんを見つめ、答えた。


「実は、綾子は妊娠中なんだ。。。

 つまり、綾子のお腹の中には、浩司との子供がいる。。。」

  

  

  

愛唯さんは驚き、「え~!?」と声をあげた。

 

 

 

私(=瀬名)は愛唯さんに語り掛けた。

  

「ええ、、、お腹の中にいる子供がいる綾子は、

 別の人と結婚する空想を望むとは思えないし、すべきではないと思うの。。。」

 

 

 

 

 

だが、愛唯さんは粘った。

  

「じゃあさ、

 綾子が浩司君と結婚する、別のシナリオを考えればいいじゃん。。。」

 

 

 

私(=瀬名)は顔を横に振り、「あまり気が進まないわ。。。」と答えた。

 

 

 

愛唯さんは戸惑いながら、「なぜ?」と問うた。

 

 

 

私(=瀬名)は愛唯さんを見つめ、答えた。

  

「それくらいなら、

 俊君の自殺(第68話)を回避する空想をすべきじゃないかしら?」

 

 

 

愛唯さんは「あ!」とつぶやいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私(=瀬名)はため息をつき、愛唯さんに語り掛けた。

 

「そう、ここで空想はやめるべきよ。」

  

  

  

里子さんもうなずき、答えた。

  

「ああ、私(=里子)もそう思う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、、、愛唯さんはなおも粘った。

 

「まあそれでも、優子のお腹の子供を考えると、

 優子がバカ(=孝)と結婚するシナリオは考えた方が良いんじゃ。。。」

 

 

 

すると、いつの間に、私と愛唯さんの席の後ろに優子さんが立っており、優子さんが答えた。

 

 「うーん、リアルストーリーの第93話と違って、

  卒業研究に私(=優子)と愛唯が、瀬名と孝と共に、

  撫山教授の研究室に配属されれば、もっと親しくなって、

  結婚する可能性は高くなるわね。。。


  でも、それでも微妙ね。。。」

 

 

 

 

 

愛唯さんは驚き、振り返り、優子さんに問うた。

 

「あれ? 優子、なぜあんたがここにいるの?

         

 今日はあんたのデート日で、孝と一緒に、共同住宅にいたはずじゃ。。。」

 

 

 

優子さんは愛唯さんを睨み、答えた。

 

「あんた(=愛唯)のせいで、私(=優子)のデート日は滅茶苦茶よ。。。」

 

 

 

愛唯さんは「へ?」とつぶやいた。

 

 

 

優子さんは愛唯さんに怒りの表情を向け、答えた。

 

「あんた(=愛唯)がサボってばかりいるから、、、

 (Y-1、S-4)

 

 幸代准教授がとうとう頭に来て、共同住宅が幸代准教授に襲撃されたの!」

 

 

 

愛唯さんは驚き、「え~!」と叫んだ。

 

 

 

優子さんは愛唯さんを罵った。

  

「幸代准教授は、孝をガミガミ叱っていたわ! 

  『愛唯君をちゃんと管理しなさい!』

 って!」

 

 

 

愛唯さんは更に驚き、「げ!」と叫んだ。

 

 

 

優子さんは愛唯さんをさらに罵った。

 

「私(=優子)、慌てて、NOH大周辺を探し回って、

 この喫茶店で、やっとあんたを見つけったって訳!

 

 早く、共同住宅に戻りなさい!

 たぶん、孝は幸代准教授にまだ平謝りしているはずよ!

 

 そして、幸代准教授に謝り、すぐ、研究室に戻りなさい!」

 

 

 

愛唯さんは「ヤバ!」と叫ぶと、共同住宅へ走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私(=瀬名)は愛唯さんが共同住宅へ走って行く姿を見て、半ば呆れ、半ば微笑み見送っていた。

 

優子さんはそんな私(=瀬名)を見て、喫茶店の私(=瀬名)の隣の席に座ると、語り掛けた。

 

「瀬名、何笑っているの?」

 

 

 

私(=瀬名)は微笑み、優子さんに語り掛けた。

 

「ごめんごめん。

 

 つい、

  『あの二人(=愛唯、孝)は、昔から変わらないな~』

 と思っちゃって。。。

 

 大学3年の頃から、大抵ヤラカスのは愛唯さんだったじゃないですか、、、

 

 でも、なぜか叱られるのは、いつも旦那様(=孝)だったじゃないですか。。。」

 (第24話、第25話、第29話、第33話、第41話)

 

 

 

すると、優子さんも微笑んだ。

 

「そうだった。。。

 『ヤラカスのは愛唯でも、叱られ役はいつも孝』だった。。。」

 

 

 

 

 

私(=瀬名)はふと、優子さんに問うた。

 

「優子さん、私(=瀬名)の空想で、唯一自信がないところがあるの。。。」

 

 

 

優子さんは怪訝な表情で問うた。

 

「自信がないって?」

 

 

 

私(=瀬名)は苦笑いを浮かべ、優子さんに本音を語った。

 

「旦那様(=孝)が拍子法行為を命じられた時、

 それを私(=瀬名)に打ち明けるという空想をしたけど、、、

 (S-34)

 

 私(=瀬名)が旦那様(=瀬名)の恋人になったとしても、

 本当に打ち明けてくれるか自信がないの。。。」

 

 

 

優子さんも驚いた。

 

「瀬名。。。あんたも?」

 

 

 

私(=瀬名)は黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

優子さんも苦笑いを浮かべ、私(=瀬名)に語り掛けた。

 

「私(=優子)も、孝の恋人になったとしても、

 拍子法行為を打ち明けてくれるのか、本当は自信がない。。。」

 (Y-27)

 

 

 

里子さんは慌てて、優子さんと私(=瀬名)に問うた。

 

「どうして?」

 

 

 

私(=瀬名)は里子さんに振り向き、語り掛けた。

 

「パンデミックの直後、綾子は俊君を看病したわ。

 (S-8)

 

 そして、綾子は、退院直後の俊君の孤独と罪悪感を癒したわ。

 (S-15)

 

 でも、俊君は自らの拍子法行為を話さず、自殺してしまったわ。」

 (第68話、S-34)

 

 

 

私(=瀬名)は更に里子さんに語り掛けた。

 

「久美子さんも同様に、

 パンデミックの直後、久美子さんは竜二さんを看病したわ。

 (S-8)

 

 そして、久美子さんは、退院直後の竜二さんの孤独と罪悪感を癒したわ。

 (S-15)

 

 でも、竜二さんは自らの拍子法行為を話さなかった。」

 (第102話)

 

 

 

優子さんは私(=瀬名)の話を繋ぎ、里子さんに語り掛けた。

 

「リアルストーリーでも、第71話で撫山教授はこう言っているわ。

  『仮に、私が拍子法行為を命じられたら、妻には言えないかもしれん。』

 と。。。」

 

 

 

優子さんは目をつぶり、顔を何度も横に振り、里子さんに語り掛けた。

 

「でも、孝は愛唯に話すことができた。。。」

 

 

 

里子さんは戸惑いながらつぶやいた。

 

「そう言えば。。。どうしてなんだろう?」

 

 

 

 

 

優子さんはさらに続けた。

 

「リアルストーリーで第49話の大学3年の夏休みで早くも、

 愛唯は孝との将来の結婚を考え始めているような記載がある。。。

  

  『私は【バカ(=孝)との将来は、どうなるべきか】を考え始めたんだ。。。』

  

 てね。。。」

 

 

 

優子さんのため息をつき、話を続けた。

 

「ま、そもそも将来結婚する意志がなければ、

 愛唯は地元の成人式を欠席しなかったと思うしね。。。」

 (第62話~第64話)

 

 

 

私(=瀬名)は優子さんの話を繋いだ。

 

「その成人式の直前、旦那様(=孝)も、

 愛唯さんとの結婚を意識していると思われる言葉を発しているわ。

 

  『愛唯さんの行動力と突破力以外のことは、

   目をつぶり、受け入れるつもりでいます。。。』

 

 と。。。」

 (第63話)

 

 

 

 

 

私(=瀬名)は微笑み、里子さんに語り掛けた。

 

「つまり、旦那様(=孝)の拍子法行為の直前の成人式の時には、

 愛唯さんと旦那様(=愛唯)には、とても強力な絆があったと思うの。。。

 

 『綾子と俊君の絆』よりも、『久美子さんと竜二さんの絆』よりも、

 『愛唯さんと旦那様(=愛唯)には強力な絆があった』と思うの。。。

 

 それがあったから、旦那様(=孝)は、

 愛唯さんに拍子法行為について打ち明けることが可能だったと思うの。。。」

 

 

 

里子さんは戸惑いながらうなずいた。

 





私(=瀬名)は両手の手のひらを天井に向け、両手を伸ばし、苦笑いを浮かべ、里子さんに話しかけた。

 

「じゃあ、

  『私(=瀬名)のルートで、それが可能だったか?』

 と問われると、実は自信がないの。。。」

 

 

 

優子さんも顔を斜めに傾け、苦笑いを浮かべ、里子さんに語りかけた。

 

「私(=優子)も自信ない。。。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

里子さんはなおも戸惑い、問うた。

 

「それってどういうこと?」

 

 

 

私(=瀬名)と優子さんは顔を見合わせ、互いに苦笑いを浮かべた。

 

そして、2人とも里子さんに顔を向けた。


優子さんは笑顔で語った。

 

「つまり、私(=優子)も瀬名も、

  『愛唯には敵わない』

 ってこと!」

 

 

 

私(=瀬名)は笑顔でうなずき、語った。

 

「そ!」

 

 

 

 

 

皆さん、この空想では里子さんの協力があって、優子さんのルートよりは広がりがあるの。

 

でも、里子さんの協力があっても、ここが限界なの。

 

 

 

そう、やっぱり、『この物語の主役は愛唯さんじゃなきゃダメ』なの!

 











これにて、「番外編2 もし、瀬名が孝と恋人になるルートがあったとしたら」は完です。


番外編2作、

 ・「もし、優子が孝と恋人になるルートがあったとしたら」

 ・「もし、瀬名が孝と恋人になるルートがあったとしたら」

はいかがだったでしょうか?



実は、この番外編2作は構想初期段階から考えておりました。


でも、本作はあまり人気のある作品ではなく、番外編を書く意義を見出すことができず、投稿するのはためらっておりました。


一方、最終話を更新しても、本作を読んでいただける読者の方がおり、中には評価まで頂き、うれしくて、番外編2作を公開させていただきました。


番外編2作を読んでいただいた読者の皆様、本当にありがとうございました。




でも、やっぱり、『この物語で誰が主役で良いか?』と問われると、断然、愛唯ですね。


彼女の行動力、破壊力は物語を書いていて、楽しくて、笑ってしまいます。




さて、今後についてですが、、、


正直、『構想はあります』。




しかも、今回のように、番外編でなく、『続編』です。


つまり、主人公の愛唯が、学生ではなく、『教員として戻ってきた話』となります。




ただ、まだ、モチベーションが湧きません。


と言うのも、教員となると「青春」というジャンルではなくなるので、読者の皆様が興味を失い、読んでいただける方が一人もいなくなってしまうかもしれません。


そんな恐れがあり、不安なのです。




大学教員となった愛唯を、皆様は応援してくれるのでしょうか?


とても不安なのです。




もし、不安を払しょくでき、モチベーションが湧きましたら、『続編』を書こうと思います。


もし、続編を書くことになれば、「活動報告」で報告させていただきます。


その時は、皆様、温かく応援いただければ幸いです。




一方で、『続編』を書く、モチベーションが湧かない場合、このまま完結するかもしれません。


その場合はご容赦ください。




もちろん、『続編』を読みたいと言う方が一人でもいらっしゃるのなら、喜んで『続編』を書きたいと思っております。


もし、『続編』を読みたい方がいらっしゃるのなら、変わらぬ応援をお願い申し上げます。





まずは、とりあえず、もう一度お礼を言わせてください。


今回の番外編2作を読んでいただいた読者の皆様、本当にありがとうございました。




よろしければ、感想、評価を頂ければ幸いです。


感想、評価が、『続編』を書くモチベーションにつながりますので。。。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ