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40歳未満の男性が100分の1となった世界。絶望の社会を明るく生きる女の子、愛唯(メイ)  作者: U.X.
番外編(その2) もし、瀬名が孝と恋人になるルートがあったとしたら
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S-33(瀬名ルート・第33話) 里子、久美子に驚く。

【実話・里子目線】

 

今話は『瀬名の教育実習』(第50話、第51話)の前後について、私、里子目線で語ろうと思う。

 

 

 

夏休みにおいて、リアルストーリーでは、愛唯と孝は夏休み期間中は課室から追い出され、図書館で勉強していた。(第43話)

 

このルートでは瀬名と孝は課室に追い出され、図書館で勉強していることになる。(S-32)

 

 

 

ところで、瀬名が教育実習に行く2週間ほど前、私(=里子)は久美子から相談を受けた。

 

だが、私(=里子)に良い知恵は浮かばなかった。

 

ま、私(=里子)も久美子も脳筋なんでね。。。ははは。。。

 

そこで、私(=里子)は久美子を伴い、孝を図書館の視聴覚室に呼び出した。

 

 

 

 

 

孝は視聴覚室の向かいの席に座ると、私と久美子に語り掛けた。

 

「で、、、用って何でしょうか?」

 

 

 

私(=里子)は、久美子からの相談内容を話した。

 

「実は竜二がNOH市の小学校で、教育実習を受けることになってさ~。

 転校先のHW大から、地元NOH市にどう戻ったらいいかと思ってさ~。」

 

 

 

孝は戸惑いながら私(=里子)と久美子に問うた。

 

「竜二君はどこに宿泊するのですか?

 もし、竜二君の実家なら、大人5人の付き添いが必要ですが。。。」

 

 

 

久美子は苦笑いを浮かべ答えた。

 

「教育自習期間中の宿泊先は心配ないわ。

  

 実は、竜二がI大にいた時の男子サッカー部の顧問と、体育系の先生に、

  『どうしてもこの地方の教員になりたい』

 って、泣きついて、特例として、

 I大の男子寮に短期間宿泊することになったの。。。

         

 部屋はなんと昔の竜二の部屋。

 空き室だからって。。。。」

 

 

 

孝は笑って納得した。

 

「ははは! そういうこと!」

 

 

 

孝は微笑み問うた。

 

「つまり、問題は、、、

 HW大とI大間の移動手段と、

 I大と教育実習先間の移動手段ってことですね?」

 

 

 

私(=里子)も苦笑いを浮かべて答えた。

 

「ああ、、、でも、I大と教育実習先間の移動は、

 下宿しているラクロス部のメンバにお願いした。

         

 だから、問題はHW大とI大間の移動手段なんだ。」

 

 

 

久美子は溜息をついて、孝に語り掛けた。


「電車では許可がおりないの。 しかも、5人の付き添いがいるの。。。」

 

 

 

孝はあきれて返した。

 

「そんなもん。。。

 7人乗りワンボックスカーをレンタルして移動するしか方法がないですよ。。。

 5人の付き添いと竜二君が一緒に7人乗りワンボックスカーに乗るんです。」

 

 

 

孝は右手の人差し指と中指を立て、続けた。

 

「細かく言えば、2つ方法があります。」

 

 

 

孝は中指を折り、人差し指だけを立て、続けた。

  

「まず1つ目は、

 HW大までは電車で行って、HW大周辺でレンタカーを借りる方法です。   

 行きはHW大からI大まで運転し、帰りはI大からHW大まで運転する。

 そしてHW大から電車で帰ってくる。

         

 この方法の問題点は、

 教育実習期間中、レンタカーを借りる必要があること。

 そして、付き添い5名の往復の電車代がかかる。」

 

 

 

私(=里子)はため息をついた。

 

「相当な出費ね。。。」

 

 

 

孝はうなずき、再び右手の人差し指と中指を立て、続けた。

 

「ええ、だから、もう一つの方法として、

 この地方でレンタカーを借り、HW大まで運転する。

 そして、竜二君を連れて、I大まで戻ってくる。

 I大まで戻ったら、一旦レンタカーを返す。

         

 そして、教育実習が終わったら、

 再び、この地方でレンタカーを借り、竜二君を連れて、HW大まで運転する。

 そして竜二君を下ろしたら、運転してこの地方に戻り、レンタカーを返す。

         

 この方法の方が安いでしょうが、体力の問題がありますね。。。」

 

 

 

久美子は渋い表情になり、ため息をつき、私(=里子)に語り掛けた。

 

「教育実習期間と、付き添いの5人の電車代を考慮すると、

 この地方でレンタカーを借りて、2往復するしかないわ。。。」

 

 

 

私(=里子)もため息をついた。

 

「そうだな。。。。大変だけど、仕方がない。。。」

 

 

 

久美子はスマホを取り出し、竜二にメッセージを送った。

 

つまり、この地方でレンタカーを借り、I大とHW大で2往復すると、メッセージを送った。

 

すると、即、竜二から返事が来た。

 

久美子は顔を傾け、片目をつぶり、私(=里子)と孝に語り掛けた。

 

「HW大の竜二の指導教員の意見で、

  『レンタカーで迎えに来るのは良いけど、

   この地方とHW大の日帰り往復は安全運転の観点から避けろ』

 って。。。」

 

 

 

孝はスマホを操作し、久美子に語った。

 

「HW大のあるHW市の近くにキャンプ場があります。

 そこで一泊したらいかがでしょうか?

         

 夕方にキャンプ場について、その夜は一泊し、

 朝、竜二君をHW大へ迎えに行って、I大に戻ってくるんです。」

 

 

 

私(=里子)は久美子に語り掛けた。

 

「よし! 

 ラクロス部で見どころのあるメンバ3人を選んでおくから、

 HW大近くのキャンプ場で『合宿』よ!」

 

 

 

 

 

教育実習の直前の金曜日、私(=里子)と久美子は、付き添いのラクロスメンバ3名と一緒に、竜二を迎えに行った。

 

金曜日の朝、7人乗りワンボックスカーをレンタルして、この地方からHW大まで、休憩を含めて、約8時間で移動した。

 

運転はほとんど久美子が行った。

 

休憩の際、運転手を替わろうと私(=里子)が久美子に言ったが、久美子は「大丈夫」と言って、交代を嫌がった。

 

そして、なるべく休憩を取ろうとしなかった。

 

休憩もなるべく短くしようとした。

 

そう、、、私(=里子)は察した。『久美子は早く竜二に会いたい』のだと。。。

 

 

 

 

 

HW大に着いた夕方、竜二を拾って、その日はHW市の観光や、外食した。

 

もちろん、竜二はあらかじめ外出許可を得てあった。

 

HW市の観光中も、外食中も、久美子と竜二の会話に花が咲いていた。

 

観光や外食を終えると、一旦、竜二をHW大まで送っていった。

 

そして、その夜は、HW大に比較的近いキャンプ場で、私(=里子)と久美子と、ラクロス部メンバ3人で、7人乗りワンボックスカーに一泊した。

 

ま、私(=里子)は『合宿』と強弁したが。。。

 

 

 

翌朝、キャンプ場を出ると、再び、HW大で竜二を拾って、I大へ向かった。

 

HW大からI大への道のりは、ほとんどが竜二が運転した。

 

久美子は助手席に座り、久美子と竜二の会話に花が咲いていた。

 

 

 

そう、久美子だけでなく、竜二も久美子に早くは会いたかったのだと。。。

 

 

 

久美子を見て、私(=里子)は思う。

 

久美子の真似は私(=里子)じゃとてもできないと。。。

 

改めて思う。

 

『浩司、お前は、年相応の、恋人としてふさわしい女の子を選べ』と。。。

 

 

 

 

 

【後日談、現在の久美子と竜二の家族の様子】

 

あ、後日談として、竜二はどうしてもこの地方で教員になりたかったらしく、何度か、この地方に戻ってきた。

 

だから、久美子は車を7人乗りワンボックスカーに乗り換えた。

 

当時、久美子は学生だったから、中古車だったけど。。。

 

その乗り換えた中古の7人乗りワンボックスカーで、竜二を迎えに行った。

 

毎回毎回、この地方とHW大の2往復は大変だったと思う。

 

 

 

でも、久美子も竜二はこの地方で就職してほしかったので、毎回毎回、この地方とHW大の2往復をしていたよ。。。

 

ま、その都度、私(=里子)も付き添ったけど。。。

 

 

 

久美子はHW大に行くときはいつも、HW大近くのキャンプ場で一泊し、竜二をキャンプ場に連れ出して、夕食を一緒に食べることが増えた。

 

もちろん、竜二は外出許可を得ている。キャンプ場での夕食が終わると、HW大に戻るんだけど。

 

竜二はいつもキャンプ飯の下ごしらえをしておいてくれた。


それをキャンプ場で調理して、食べるってわけ。

 

そうして、竜二も、久美子もキャンプのグッズを買いそろえていった。。。


二人ともキャンプ飯の腕が上がっていった。。。


(あきれた笑い)ははは。。。

 



まあ、でも、私(=里子)もHW大に行くときは付き添ったけど、久美子と竜二が調理するキャンプ飯が楽しみだったことは付け加えておく。

 

毎回毎回、キャンプ飯をご馳走してもらうのは気が引けるので、私(=里子)も下ごしらえ済みの食材を持って、一緒にHW大に行くことが増えた。

 

実は、徐々に付き添いに元サッカー部マネージャも付き添うことが増え、彼女達も下ごしらえ済みの食材を持参するようになった。

 

 

 

で、最終的には久美子と竜二は結婚し(第102話)、共にこの地方の小学校の教員となった(第124話)。

 

数年前、7人乗りワンボックスカーの新車に久美子は乗り換えた。

 

しかも、、、その新車をキャンピングカーに改造した。

 

 

 

竜二がHW大にいた頃は、100分の1の男性が宿泊できるキャンプ場はなかった。

 

だが、昨今では安全対策を講じたキャンプ場が増えている。

 

そう言ったキャンプ場は、監視カメラ付きの駐車スペースで、キャンピングカーでの宿泊が条件なことが多い。

 

もちろん、キャンプ場は管理員数名が常駐している。

 

 

 

つまり、久美子と竜二の家族は、最近、ワンボックスカーでキャンプに出掛けることが増えた。

 

 

 

実は、私と浩司の家族も、久美子と竜二の家族と一緒にキャンプに出掛けることが増えた。

 

娘(=理美)が大きくなったので、実は現在の私(=里子)の車も、キャンピングカーに改造した7人乗りワンボックスカーだ。

 

 

 

でも、、、毎回、私(=里子)と久美子が『キャンプ』を『合宿』と言うので、どうも娘(=理美)は『キャンプ』を『合宿』だと誤解してしまった。。。

 

娘(=理美)だけでなく、久美子と竜二の息子も誤解しているらしい。。。

 

ははは。。。

 

 

 

 

 

【実話・里子目線】

 

さて、実際の教育実習の様子は第50話と第51話を読んでほしい。

 

ここでは第51話、竜二が聡(=里子の亡き恋人)の実家に訪れた話をしたいと思う。

 

ま、第192話で少し触れている話だ。

 

 

 

私(=里子)と、久美子と、竜二は聡(=里子の亡き恋人)の実家に向かった。

 

サッカー部の元マネージャ2人は、聡(=里子の亡き恋人)の実家で合流した。

 

 

 

あの日は土曜日だったから、聡のご両親と聡の妹さんが揃っていた。

 

そんな土曜日の午後、いきなり、私(=里子)を含め、5人が聡の実家を訪れたので、聡のお母さんは驚き、問うた。

 

「事前に連絡はもらっていたけど(第51話)、、、

 一体何事?」

  

  

  

久美子は笑顔で答えた。

 

「I大男子サッカー部メンバー全員を弔うんですけど、

 私(=久美子)と竜二に親しく遊んでいた、聡を最初に弔いに来ました。」

 (第192話)

 

 

 

聡のお母さんは戸惑いながら、私達(=里子、久美子、竜二、元サッカー部マネージャ2名)を聡(=里子の亡き恋人)の遺影に連れて行った。

 

竜二は聡の遺影を見た瞬間、遺影に駆け寄り、涙を流しながら、叫んだ。

 

「聡! スマネー!!

 

 俺がちゃんとしてなかったから、、、

 男子サッカー部たった一人生き残った俺は、

 HW大に転校しなければならなくなった(第40話)!

 

 結果としてI大の男子サッカー部が消滅してしまった!!」

 (第192話)

 

 

 

そう言うと、竜二は「あ~~~~~~!」と泣き叫び、聡の遺影に向かって、泣き崩れた。

 

 

 

久美子は竜二に駆け寄り、竜二を抱き起こし、涙を流しながら、竜二に問うた。

 

「消滅させてしまった償いって何?」

 (第192話)

 

 

 

竜二はハッとし、涙を拭って、聡の遺影に向かって叫んだ。

  

「消滅させた償いとして、生き残った責任は果たす!

 生涯かけて、サッカーを守る!」

 

 

 

そのやりとりを聡のご両親と聡の妹さんは、あっけにとられて見ていた。

 

私(=里子)は仕方なく、竜二について、聡のご家族に説明した。

 ・竜二は聡(=里子の亡き恋人)が所属していたI大の男子サッカー部の

  たった1人の生き残りであること

 ・竜二と聡は親友で、パンデミック前は私(=里子)と久美子を合わせて4人で

  一緒に遊んだ仲であること

 

 

 

竜二は聡のご家族に詫びた。

 

「今日まで弔いに来ず、すみません。

  

 3月にI大に軟禁され、今はHW大に転校していて、

 簡単に訪ねることができないんです。」

 

 

 

そう言うと、竜二は聡のご家族に頭を下げた。

 

聡のお父さんは戸惑いながら、「軟禁って?」と問うた。

 

 

 

この時も仕方なく、私(=里子)は、100分の1の男性は企業や大学に閉じ込められ、外出の自由や旅行の自由のない、軟禁状態に置かれていると話した。

 

聡のご家族全員は驚いていた。

 

そして、聡の妹さんが戸惑いながら問うた。

 

「孝さんが『時間がない』って言っていたのは(第3話)、そういうこと?」

 

 

 

私(=里子)は黙ってうなずいた。

 

 

 

久美子は苦笑いを浮かべ、竜二がHW大に転校した理由を述べた。

 

「I大の男子サッカー部は、竜二を除き、全員亡くなりました。

 これはI大だけでなく、日本国中の全大学で同じなんです。

         

 そこで、国立大学の体育専攻で、

 集団スポーツ部に所属している男子学生はHW大に集約することになり、

 竜二はHW大に転校しました。(第40話)

         

 よって、I大の男子サッカー部は消滅してしまったんです。」

 

 

 

そう言うと、久美子は聡のご家族に頭を下げた。

 

 

 

竜二は神妙の面持ちで、聡のご家族に語り掛けた。

 

「ただ、、、僕のしたいサッカーができないことに、ヤケになっちゃって、、、

         

 授業や練習をさぼるだけでなく、、、

 複数の女子学生に手を出したり、、、

 あまつさえ、乱闘騒ぎを起こして、、、

 (第36話~第38話)

         

 それが、僕がHW大に転校させられる原因となりました。。。

 (第40話)

         

 結果として、

 聡が所属していた、I大男子サッカー部を消滅させてしまいました。。。

         

 すみませんでした。」

 

 

 

そう言うと、竜二も、聡のご家族に頭を下げた。

 

 

 

聡のご両親は顔を見合わせた。

 

数秒後、聡のお父さんは竜二に顔を向けると語り掛けた。

 

「そうか。。。(I大男子サッカー部の消滅は)仕方がない。。。」

 

 

 

聡のお母さんも竜二に語り掛けた。

 

「あなたが、『サッカーを守る』と言うのなら、

 息子(=聡)も見守ってくれると思う。」

 

 

 

久美子と竜二は「ありがとうございます」と言うと、再び、頭を下げた。

 

 

 

 

 

この教育実習前後の久美子(第51話、今話)を見て、私(=里子)は

 『久美子、変わったな~』

と思っていた。

 

竜二をこの地方に連れてくるために、HW大まで2往復した(今話)。

竜二にI大の男子サッカー部メンバーの弔いをさせた(第51話)。


『パンデミック前の久美子ではありえなかった。』

 

 

 

そう、久美子は

『竜二と言う100分の1の男性が背負う運命と共に歩む覚悟がある』のだ!

 

 

 

だが、、、

私(=里子)には、『浩司と言う100分の1の男性が背負う運命と共に歩む覚悟』は、とても持てない!

 

 

 

私(=里子)は思いを強くした。

 

そう、

 『浩司は同じ年齢で、100分の1の男性の恋人にふさわしい、

  他の女の子を探すべき』

だと。。。

 

 

 

私(=里子)は、100分の1の男性の恋人にはふさわしくない。

 

だから、せめて見守ろう。

 

 

 

私は引き続き、ラクロス部メンバで理数系の1年生の後輩に頼み、浩司の様子を探らせた。(S-32)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教育実習が終わり、上期のテストも終わった9月末、私(=里子)は孝に呼び出された。

 

 

 

呼び出された場所は、図書館の視聴覚室だった。

 

私(=里子)は孝と向かいの席に座ると、孝に話しかけた。

 

「で、用って何?」

 

 

 

孝は困った顔で答えた。

 

「実は、寮で浩司君から相談を受けまして。。。」

 

 

 

私(=里子)はあきれて、視線を下に向けた。

 

「そう言うこと。。。」

 

 

 

孝は苦笑いを浮かべ、私(=里子)に語り掛けた。

 

「浩司君は

  『告白したけど、振られた』

 って言ってます。。。

         

 振られた後、何度も会いに行ったけど、冷たく突き放されたと。。。

 (S-32)

         

 でも、

  『それでも好きで、あきらめきれない。』

 と言ってます。」

 (第121話)

 

 

 

私(=里子)はため息をつき、孝を見つめ、答えた。

 

「浩司にも言ったけど、、、

 私(=里子)は浩司より2歳年上だし、

 なにより聡(=里子の亡き恋人)が忘れられない。

         

 浩司には

  『あきらめてほしい』

 と、伝えてくれる?」

 

 

 

とても、『私じゃ100分の1の男性の恋人にはなれない』と言うことは話せなかった。

 

 

 

孝は苦笑いを浮かべたまま、再度問うた。

 

「でも、浩司君は、諦めないと思いますよ?

 浩司君は真剣です。

         

 だって、僕に、

  『どうやったら里子さんを攻略できるか?』

 尋ねたくらいですから。。。」

 (第87話)

 

 

 

私(=里子)は再びあきれ、孝に念押しした。

 

「私(=里子)は決して浩司を受け入れないよ。

  

 だから、

  『あきらめろ』

 って言っておいて!」

 

 

 

孝はため息をついて、「わかりました」と答えた。

 

そして、孝は立ち上がり、図書館の視聴覚室から出て行った。

 

 

 

そう、私(=里子)はこう思っていた。

 

『浩司、あきらめな! 

 私(=里子)は、100分の1の男性の恋人には相応しくない』

と。。。

 

 

 

 

 

だが、孝の奴、夜、寮の浩司の部屋に訪れると、私(=里子)を裏切り、浩司にこう言ったそうだ。

  

「里子さんは浩司君を嫌っている訳じゃない。

 

 だから、しつこいと思われない程度に、ストーカーにならない程度に、

 粘り強く、あきらめずに、トライしたら?」

 (第120話)

 

 

 

おかげで、浩司は私(=里子)を口説き続け、私(=里子)は浩司を拒む日々が続くことになる。

 

まったく。。。


次話は2025年3月7日の午前0時に更新予定です。

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