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40歳未満の男性が100分の1となった世界。絶望の社会を明るく生きる女の子、愛唯(メイ)  作者: U.X.
番外編(その2) もし、瀬名が孝と恋人になるルートがあったとしたら
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S-21(瀬名ルート・第21話) 【独自ルート】瀬名、孝をリフォームする。

【空想】

 

春休み中、私(=瀬名)と孝さんは、昼間は一緒に図書館で勉強していた。

 

図書館で机を挟み、一緒に勉強していた。

 

 

 

ところで、孝さんは、パンデミック前、授業で習わないことも勉強していた。(第2話)

 

だから、今、パンデミック後も、授業で習わないことを勉強していても、驚きはしない。

 

 

 

孝さんは、図書館にある本、もちろん授業で習わない領域の専門書を開いて勉強していた。

 

何度も言うが、それについては驚かない。

 

 

 

でも、、、授業で習わないことを、レポートにまとめていることに気付いた。

 

なんでレポートにまとめているのだろう?

 

CCコースの先生方から、課題が出されている?

 

 

 

いや。。。

 

少なくとも、、、そんな課題は出ていないはずだ。。。

 

そもそも、今は春休みなんだし。。。

 

 

 

私(=瀬名)は、恐る恐る、孝さんに問うた。

 

「孝さん、、、

 授業で習わないことを、レポートにまとめているみたいですけど。。。」

 

 

 

孝さんは苦笑いを浮かべて答えた。

 

「ああ、、、

 パンデミック後、正確には、新しい入校許可証を受け取った後、、、

 僕だけ、CCコースの先生方から、特別に課題が課せられているので。。。」

 

 

 

私は戸惑いながら、更に孝さんに問うた。

 

「特別に課題? どうして?」

 

 

 

孝さんは、苦笑いのまま、答えた。

 

「うーん、、、僕個人が、

  『将来、生き残るため』

 と、言えばいいんですかねー。」

 (第43話)

 

 

 

孝さんは遠い将来まで見ている。(S-14)

 

つまり、備えなければならない将来があると言うことなのだろう。

 

それで真剣な表情で孝さんに問うた。

 

「孝さん、、、孝さんが備えている将来って?」

 

 

 

だが、孝さんは露骨に嫌な表情を浮かべ、顔を横に振った。

 

「うーん、、、あまり愉快な話ではないので、、、話したくないです。。。」

 

 

 

備えなければならない将来とは、愉快なことではないらしい。

 

私(=瀬名)はもっと聞きたかったが、不愉快なことを根掘り葉掘り訊くのも憚られた。

 

 

 

 

 

そこで、私(=瀬名)は、孝さんに頼んだ。

 

「孝さん、、、私もその課題をやりたいのだけど。。。」

 

 

 

孝さんは戸惑い返した。

 

「いや、いや、、、

 瀬名さんは、この課題をこなす必要はないですよ。。。」

 

 

 

私は作り笑いを浮かべ、顔を横に振り、答えた。

 

「いいの。。。

 だって、孝さんに追いつきたいんですもの。。。

         

 ただでさえ、孝さんは私を遠く引き離しているし、

 その上、特別課題もこなしていたら、追いつくなんて夢のまた夢だし。。。」

 

 

 

孝さんは渋々、特別課題を私に見せてくれた。

 

そして、その日から、私(=瀬名)と孝さんは、一緒に特別課題に取り組んだ。

 

実際、この特別課題はとても難しく、図書館の専門書をしらみつぶしに調べないと、こなせない代物だった。

 

また、私(=瀬名)は理数系だが、その私でも頭を抱えるほど難しい、高度数学の知識が必要なものもあった。

 

 

 

 

 

【現在の愛唯と瀬名と里子の会話】

  

 リアル愛唯:「本当、この特別課題は難しかったよね~。」(第43話)

  

  

  

 リアル瀬名:「私も、愛唯さんと旦那様(=孝)のこなした

        特別課題の簡易版を行ったけど(第177話)、

        も~、とっても難しくって。。。」

 

 

 

 リアル里子:「(戸惑いながら)

        『ツートップ』の瀬名ですら、

        音を上げるほどの難しさだったのか?」

  

  

  

 リアル瀬名:「(溜息をつく)そ!」

  

  

  

  

  

【空想】


空想に戻ろう。


でも、、、図書館で勉強していると、孝さんに対する誹謗中傷が聞こえてきてね。。。

 

「ねえ、あいつ、また今日も、図書館で勉強しているわよ。ここんとこ毎日、まったくウザいったらありゃしない」

 

「彼って100分の1の男性の一人でしょ。努力しているってアピールして、女の子を集めようとする魂胆じゃない」

 

「100分の1の男性って、生き残ったからって優遇しすぎよ。見るとまじムカつく」

 

「100分の1男性ってハーレム作るのに必死じゃない。だれかれ構わず、セッ〇スしているって、もっぱらの噂よ。」

 

 

 

それどころか、私(=瀬名)や、学びなおしで練習の合間に勉強している里子さんにも、誹謗中傷が聞こえてきた。

 

「あいつの向かい側の二人の女の子、あいつを狙っているのかしら。。。」

 

「男子が100分の1になったからって、見境ないんじゃないの、あの二人。」

 

 

 

一緒に勉強していた里子さんは一因として、孝さんの見た目を挙げた。

 

「40歳未満の男性が100分の1になって、イケメンはメチャクチャモテるが、、、

 (S-19、S-20)

 

 見た目が悪いと逆に誹謗中傷の対象になるんだよ。。。

         

 特に、優遇措置に対するやっかみや、

 竜二のように複数の女性に手を出す男性もおり、

 その差が激しいんだよ。。。」

 (S-9、S-19、S-20)

 

 


一度、誠司さんを弔いに行く前に、孝さんの髪型は整え、無精ひげは剃ってもらった。(S-17)

 

あれから、数週間が経ち、孝さんの髪型は再び乱れ始めた。そして無精ひげも生やし始めていた。

 

そして、孝さんは初めての一人暮らしで洗濯の仕方が悪く、服が傷んできていた。

 

 

 

髪型や無精ひげは、I大の購買の床屋に連れてゆけば、治せる。

 

しかし、40歳未満の男性の服は高価でおいそれと買えない。(S-17)

 

 

 

そこで、古着も考えた。

 

しかし、直志(=瀬名の亡き兄)も、篤志さん(=里子の亡き弟)も、聡さん(=里子の亡き恋人)も、孝さんとは背格好が異なり、サイズが合うとは思えなかった。

 

 

 

そこで、里子さんはラクロス部メンバの亡き兄弟で、孝さんのサイズと合う古着がないかと考えた。

 

まずはキャプテンの真美さん(S-12)に相談したところ、真美さんは快諾し、孝さんのサイズに合う男性用古着があれば提供してほしいと、ラクロス部メンバに呼びかけてくれた。

 

 

 

一方で、ラクロス部メンバに呼びかけて、「孝さんのサイズに合う古着だけを集めるのもどうか?」と思った。

 

そこで、竜二さんや俊さんも古着が必要かと、久美子さんと綾子に問うた。

 

 

 

だが、久美子さんから、

 

「折角だけど、、、

 竜二には、高額な男性衣服を貢ぐ女子学生がいるので、古着は不要ね。」

 

 

と返されたようで、里子さんは、

 

「さすがに、モテ男は違う!」

 

  

とボヤいていた。

 

 

 

綾子はもちろん、俊君が衣服に困っているから、喜んで「是非!」と答えてくれた。

 

 

 

また、ラクロス部メンバだけでなく、里子さんはCCコースの女子クラスメートに、綾子は人文系○○学科の女子クラスメートに、孝さんと俊さんのサイズを知らせた上で、男性衣服の古着の提供を呼びかけた。

 

 

 

 

 

数日後の学食、孝さんと俊君の服のサイズに合う男性衣服の古着が有していた、CCコースと人文系○○学科の女子クラスメート、ラクロス部メンバが古着を持って集まった。

 

その中に、愛唯さんも武さん(=愛唯の亡き弟)の古着を持ってきた。偶然、孝さんの服のサイズが同じなんだそうだ。

 

優子さんも一緒に学食に来ていた。

 

 

 

ああ、愛唯さんは、このルートでは撫山教授の指示通り課題を修正、再提出した。(S-10)

 

そう、3年生への進級が決まっていた。

 

 

 

でもね。。。

 

優子さんが私に耳打ちしたんだけど、、、

 

進級が決まった直後に、愛唯さんのご両親が離婚し、そのショックで、愛唯さんは一時、「退学する!」とまで、憤っていたんだって。。。

 

 

 

優子さんの話によると、愛唯さんの退学を聞いて、優子さんが慌てて必死で退学を思いとどまらせたみたい。。。

 

どうも、優子さんが泣きながら愛唯さんを『引っ叩いて』、愛唯さんを説得したみたいなんだけど。。。(Y-19)

 

 

 

そして、愛唯さんは、ご両親の離婚後、愛唯さんのお母さんの実家である、RR市に引っ越したんだって。。。

 

4月からはRR市から大学に通うみたいね。。。

 

武さん(=愛唯の亡き弟)の形見の古着は、引っ越す際に困ったらしく、、、

 

とりあえず、今は離婚後の愛唯さんのお父さんが住んでいるNOH市G区の家に保管してあったそうだ。

 

今回、たまたま武さん(=愛唯の亡き弟)の古着が、孝さんの衣服のサイズと合うため、「どうせ、いつかは処分するなら」と言うことで、持ってきてくれた。

 

 

 

 

 

【現在の愛唯と瀬名と里子の会話】

 

 リアル愛唯:「(頬を膨らませて)空想とはいえ、

        私を引っ叩くのヤメテくれない?」

  

  

  

 リアル瀬名:「(どや顔で)だ~って、このルートでも、

        愛唯さんは聡さん(=里子の亡き恋人)の実家での、

        旦那様(=孝)の話を聞かないから、、、

         

        愛唯さんのご両親は離婚しちゃうんでしょ?」

  

  

  

 リアル愛唯:「まあ、そうなんだけど。。。」

  

  

  

 リアル瀬名:「となると、優子さんルートのように、

        『退学する!』って言いだすんじゃない?」

  

  

  

 リアル愛唯:「まあ、そうなるんだけど。。。」

  

  

  

 リアル瀬名:「じゃあ、優子さん、愛唯さんを引っ叩いても、

        愛唯さんを説得するんじゃないの?」

  

  

  

 リアル愛唯:「(顔を横に振る)でもさ~。

        たとえ空想でも引っ叩かれるのは嫌なんだよ。。。」

  

  

  

 リアル瀬名:「(ニヤリと笑い)じゃあ、このルートでも、

        愛唯さん、優子さんに黙って、

        退学して、引っ越すことにしようか?

  

        そうなると、優子さん怒って、

        リアルに私(=瀬名)と愛唯さんを引っ叩くと思う。

         

        空想で引っ叩かれるのと、リアルに引っ叩かれるのと、

        どっちが良~い♪」

 

 

 

 リアル愛唯:「(渋々合意する)空想の方が良いです。。。」

  

  

  

 リアル瀬名:「(ニヤリと笑い)でしょ~♪」

  

  

  

 リアル里子:「(ニヤリと笑い)ま、そもそも、

        優子ルートで、あんなリクエストした、

        愛唯が悪いわな。。。」

        (Y-17、Y-19)

  

  

  

 リアル愛唯:「(ため息)は~。。。わかったわよ。。。」

 

 

 

 

 

 

【空想】

 

 

 

空想に戻ろう。

 

 

 

CCコースからは、愛唯さんの他に、加奈さんや桂子さんも、亡きご兄弟の古着を持ってきてくれた。

 

実は瑛子さんも亡きご兄弟の古着を持ってきてた、孝さんにはサイズが合わなかった。

 

(第57話)

 

 

 

ラクロス部メンバからも、人文系○○学科からも、孝さんのサイズが合う、古着が寄せられた。

 

もちろん、俊君のサイズがある古着が寄せられた。

 

 

 

そう、孝さんにも、俊君にも、数人分の古着が集まった。

 

でも、サイズが合うからと言って、似合うとは限らない。

 

そこで、孝さんと俊君には、学食のトイレで着替えてもらって、試着会を行うことになった。

 

似合う服は、孝さんも俊君も3分の2ってところ、、、でも、当面はこれでやりくりできるだろう!

 

 

 

しかし、私(=瀬名)がこんなことをつぶやいてしまった。

 

「集まった古着で、最適な組み合わせって何だろう?」

 

 

 

私がこんなことを言ってしまったので、優子さんと里子さんが即座にチョイスが、孝さんに飛んだ。


優子さんはこんなチョイスを孝さんに飛ばしたし。。。


「じゃあさ~、

 この桂子の弟さんのシャツに、この加奈のお兄さんのズボンを穿いてみてよ!」

 

 


里子さんも負けじと、そんなチョイスを孝さんに飛ばしたし。。。

 

「そうね~、その加奈のお兄さんのセーターとズボンをお願い!」

 

 

 

私も負けずとチョイスを孝さんに飛ばした。

 

「うーん、、、

 優子さんのチョイスに、あの加奈のお兄さんのジャケット追加してみて!」

 

 

 

CCコース女子クラスメートだけでなく、ラクロス部メンバからも、人文系○○学科からも、好き勝手なチョイスが孝さんに飛んだ。

 

その中には愛唯さんも含まれる。愛唯さんも笑いながら、勝手なチョイスを孝さんに飛ばしていた。

 

「うーん、、、ズボンをこっちに替えようよ。試着してー!」

 

 

 

 

 

実は、俊君にも、好き勝手なチョイスが、滅茶苦茶多数、飛んだ。。。

 

ははは。。。

 

 

 

孝さんも俊君も、何着も試着させられ、かついろんな組み合わせで試着させられ、しかも同じ組み合わせを何回も試着させられて、ヘトヘトになりながら、不平をこぼした。

 

孝さんはこんな不平をこぼしたし。。。


「もう、、、勘弁してください。。。」

  

  


俊君も不平をこぼした。。。

  

「皆、、、僕と孝をおもちゃにして、、、遊んでない?」

 

 

 

ははは! 面白かった!

 

 

 

孝さんと俊君の着替え中、ラクロス部のキャプテンの真美さん(S-12)が笑顔で語った。

 

「こんなに楽しかったの、パンデミック以来、初めてかも?」

 

 

 

綾子も笑いながら、私に語った。

 

「人文系○○学科も、俊を除いて、男子生徒は大学院を含めて全滅してね。

 兄弟、恋人を亡くした女子クラスメートが多いの。。。

         

 新しい入校許可証が配布された時は(S-10)、皆、暗くってね。。。

 俊に冷たい視線を送った女子クラスメートばかりだった。

         

 今回、ようやく、女子クラスメートの笑顔を見えた!

 この催しをしてよかった!」

 

 

 

 

 

【現在の愛唯と瀬名と里子の会話】

  

 リアル里子:「実は浩司(=里子の夫)も、在学中は衣服に困ってね。

  

        ラクロス部メンバに古着を提供してもらったんだ。」

  

  

  

 リアル愛唯:「へー、やっぱり着せ替え人形で遊んだの?」

  

  

  

 リアル里子:「もち!」

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

【空想】

 

空想に戻ろう

 

孝さんに対する誹謗中傷に対しては、I大学の100分の1の男性に対する誤解が原因である。

 

そこで、里子さんに相談して、以下の100分の1の男性の真実を、あらゆるツテを使って、流すことにした。

 

・100分の1の男性には、外出の自由、旅行の自由はなく、

 事実上軟禁状態にあること。


・100分の1の男性には、友人をほとんど亡くし、孤独であること。


・一部ハーレムを形成している男性もいるが、

 ほとんどの100分の1の男性の恋人は1人だけであること。

 

 

 

まずは里子さんはラクロス部キャプテンの真美さんに相談した。

 

真美さんは即座に部のメンバーに100分の1の男性の真実を流すよう、部のメンバに呼びかけた。

 

加えて、真美さんは、里子さんを伴って、あらゆる運動部を回り、協力を呼び掛けた。

 

他の運動部も協力してくれることになった。(第18話)

 

 

 

私(=瀬名)は理数系にツテがあったので、綾子には人文系のツテに頼み、100分の1の男性の真実を流してもらった。

 

まあ、それでも誹謗中傷が無くなることはなかったけど、それでもかなり減っていった。

次話は2025年2月11日の午前0時に更新予定です。

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