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40歳未満の男性が100分の1となった世界。絶望の社会を明るく生きる女の子、愛唯(メイ)  作者: U.X.
番外編(その1) もし、優子が孝と恋人になるルートがあったとしたら
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Y-3(優子ルート・第3話) 優子、空想を語り始める。

優子です。

 

 

 

さて、、まずは、、、


この空想を書こうと思った背景から話そうと思う。

 

 

 

その背景は、、、まあ、愛唯が回顧録を書き上げたことだ。(第1章~第7章)

 

愛唯は孝と恋人として交際した第2章は、懐かしそうに、微笑みながら書いていた。

愛唯が回顧録を書いているとき、いろんな表情を浮かべていた。

 

特に愛唯が孝と恋人して交際していた時を描いた第2章を書いているときは、愛唯は、本当に懐かしそうに、そして微笑みながら書いていた。。。

 

 

 

でも、、、考えてほしい。。。

 

愛唯が孝と恋人として交際した時期って、とっても短いんだ。。。

 

愛唯が大学3年の4月初旬に孝に告白して(第19話)、大学3年の2月末に一夫多妻を受け入れるまでの(第79話)、1年足らずのことなんだ。。。

 

 

 

いや、孝が拍子法行為に対応したのは、大学3年の2月初旬だった。(第68話~第75話)

 

愛唯が100分の1の男性の真実を知らず、孝と無邪気に恋人として交際していたのは、『わずか10ヶ月くらいのこと』なんだ。

 

それでも、回顧録では第2章として、多くの紙面を割いている。




愛唯の回顧録は、I大に入学して、NOH大に孝と共に移り住むまでの10年間を描いている。


特にパンデミック後、I大の新しい入校許可証を配布してからの、7年と2か月を中心に描いている。


その7年と2か月のうち、わずか10か月のことに、多くの紙面を割いているんだよ?



 

つまり、このわずか10か月のことは、愛唯にとって大切な思い出だからなんだ。


だから、多くの紙面を割いたんだと思う。

 

 

 

そんな大切な思い出にチャチャを入れちゃダメだと思ってね。。。

 

私も瀬名も遠慮して、第20話を除いて、ツッコミはいれなかったんだ。。。

 

 

 

あ、あと愛唯が書いていて辛そうにしていた、第1章とか、第3章の前半部分とか、第5章は、ツッコミをいれなかったんだけど。。。

 

 

 

 

 

話を戻せば、一夫多妻を受け入れる前が、愛唯にとって一番幸せな時期だったんだ。

 

つまり、孝を独り占めして、無邪気に交際していた時期が、愛唯にとって一番幸せな時期だったんだ。

 

 

 

でも、時々、私もそんな時期、つまり孝と交際した時期を過ごしたかったと思うことはある。。。

 

つまりね。。。

 

どうしたら、孝と交際する時期を過ごせたかって、空想を巡らせることは、時々あるんだ。。。

 

で、、、その空想を今から話してみようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、空想を話し始めるんだけど、、、

 

ちょっと話を巻き戻しすぎるかもしれないけど、私の中学時代から話そうと思う。

 

と言うのも、愛唯の描いた回顧録の『プロローグ』や『第1話』を、私目線で『少し詳細に話さないといけない』から。。。

 

 

 

 

 

【優子と愛唯の中学時代】


第26話で話した通り、愛唯(めい)とは、中学が同じだった。そして高校も、大学も同じになるんだけど。。。

たまに思う。愛唯(めい)は親友なんだけど、『腐れ縁』でもある。

 

中学の頃の愛唯は、本当に成績が良かったよ。私より、数段、成績は良かった。

でも、愛唯の弟、武が言っていたように、中学の頃の愛唯は、本当に『男勝りで、ガサツで、ズボラ』だったけど(プロローグ)。

 

そして、私は愛唯を『姉貴』と呼んでいた。(第26話)

 

 

 

 

 

【現在の愛唯と優子の会話】


 リアル愛唯:「だから、私の黒歴史を広めるなっつーの!」

 



 リアル優子:「(慌てて)愛唯!

        ちょっと! なに!

        どうして、私のノートパソコン覗いているのよ!」



 

 リアル愛唯:「だって、、、

        あんたと瀬名、私の回顧録に散々ツッコんだじゃない。

        私にもツッコみ入れさせなさいよ。。。」



 

 リアル優子:「(あきらめた様子で)もー、、、仕方がないわねー。。。」



 

 リアル愛唯:「ところでさ、、、

        どうして、中学・高校から話が始まっているわけ?」



 

 リアル優子:「うん、、、

        翔(=優子の亡き恋人)の話をしたいから、、、

        そうすると、中学・高校の話をしないとダメだろ?」



 

 リアル愛唯:「そうか。。。」

 

 

 

 

【愛唯と優子の高校時代】

 

話を戻すと、高校に入っても、愛唯の成績は、私より数段上だった。

 

高校2年になるまで、愛唯は旧帝大か有名私学に進学するものと思っていたんだ。

 

 

 

私の話をすると、まあ高校でも成績は悪い方ではなかった。

 

そして、中学では軟式テニス、高校では硬式テニスを部活でやっていたんだけど、、、

 

レギュラーになったことは一度もなかった。。。

 

そう、私は運動に向いていなかった。

 

そして、成績も悪い方ではなかったけど、だからと言って、格別良い方でもなかった。

 

 

 

ただ、高校で硬式テニスをして良かったと思う。だって、翔と巡り合ったから。。。

 

そう、翔も硬式テニス部に所属しており、たまたま新人戦の混合ダブルスでチームを組んだのが、交際のきっかけ。

 

ま、本当は混合ダブルスで翔のパートナーには、他の女の子がレギュラーだったんだけど、試合の1週間前にその女の子がねん挫しちゃってね。。。

 

急遽、その混合ダブルスで翔と私がチームを組んだって訳。。。

 

ま、私がそれほどテニスが上手くないってこともあって、混合ダブルスはすぐ負けちゃったけど。。

 

 

 

あ、翔は身長175cm位なんだけど、、、痩せ身で屈託のない笑顔が特徴のイケメンでね。。。

 

1年生でありながら、硬式テニス部のレギュラーで、、、実は密かに憧れていたんだ。。。

 

翔と同じチームを組んだ時は、本当にうれしかったなー。。。

 

 

 

で、、、混合ダブルスでチームとなったから、話す機会が増えて、、、

 

最初はテニスのことで話していたんけど、、、徐々にテニス以外のことも話す機会が増えた。。。

 

部活の時だけでなく、、、放課後も。。。

 

 

 

そして、約1か月後、思い切って、翔を映画に誘った。翔は屈託のない笑顔で応じてくれた。こうして、私と翔との交際がスタートした。

 

 

 

 

 

一方、私と翔との交際を知った、高校1年当時の愛唯はうらやましいようだった。。。

 

でもね、、、『男勝りで、ガサツで、ズボラ』なキャラから、『かわいくて、気品のある、お嬢さん』なキャラに直そうとしていた最中でね。。。

 

高校1年当時の私はニヤリと笑って、セーラー服姿の愛唯に言ったのさ。。。

 

「だからね、愛唯、あきらめな。 キャラが板についてないから。。。」

 

 

 

当時の愛唯は頬を膨らませて、不満な表情だった。

 

「わかっているわよ。。。」

 

 

 

私は続けて言った。

 

「ま、そのキャラ面白いけどね。。。」

 

 

 

そう、『かわいくて、気品のある、お嬢さん』になろうとするんだけど、『男勝りで、ガサツで、ズボラ』なキャラが時々顔を出してね。。。

 

高校1年の頃の愛唯は、別の意味で面白かったんだ。。。

 

 

 

 

 

【現在の愛唯と優子の会話】


 リアル愛唯:「(遠くを見るように)

        そう、、、

  

        『かわいくて、気品のある、お嬢さん』のキャラに

        変えるの、大変だったんだ。。。(第27話)

        

        高校で3年間、苦労してキャラ変えたんだ。。。

        

        それなのに、、、それなのに、、、

        あのバカ(=孝)ときたら!」

 



 リアル優子:「だーかーらー!

        胎教に悪いから、孝を『バカ』と呼ぶなって

        何度も言っているでしょ!」



 

 リアル愛唯:「・・・ごめん。。。」

 

 

 

 

 

【愛唯と優子の高校時代】 


話を戻すと、私と翔は高校1年の頃から、恋人同士だった。

 

運動も成績もパッとしない高校生活だったが、翔と出会えてよかったと思っている。

 

 

 

 

 

一方、愛唯は高校2年の夏ぐらいまでは本当に成績が良くってね。。。

 

特に、数学、物理、化学が得意だった。もちろん理数系を志望していた。。。

 

私はてっきり、理数系の有名大学に進学するものと思っていたんだ。。。

 

高校2年の秋までは。。。

 

 

 

高校2年の秋、私と愛唯が通った高校では、文系を希望するのか、理数系を希望するのか、志望票を教師に提出しなくちゃいけなくてね。。。

 

私は理科全般が苦手でね。。。文系を選択した。。。

 

でも、てっきり理数系を選択すると思っていた愛唯が、文系を希望する志望票を提出したんだ。。。

 

教師も驚いたんだけど、私も驚き、セーラー服姿の愛唯に問うた。

 

「愛唯、どうしたの? 私、てっきり、理数系を希望するものと思ってた。。。」

 

 

 

愛唯は頬を膨らませ、下を向いて答えた。

 

「理数系を希望するつもりだったんだけど、母に猛反対されたの。。。

  『女の子が理数系に行くんじゃない!』

 って、私は反抗したし、父も口添えしてくれたけど、、、

        

 母が強硬で、、、」

 

 

 

私は言葉を失い、何も言えなかった。

 

 

 

 

 

その後、愛唯は成績が落ち始めたんだ。。。

 

ま、それでも私と成績は同じぐらいだったんだけどね。。。

 

 

 

でも、私は心配して声をかけた。

 

「愛唯、成績が落ちているけど、、、大丈夫?」




だが、愛唯はつまらなさそうに返した。

 

「いいのよ。。。

 

 母は私を無理やり文系を選ばせたくせに、

 私の成績については無関心なんだから。。。」




私は驚く。

 

「え?」




愛唯はつまらなさそうに話を続けた。


「母は弟の武を溺愛していてね。。。

 ま、男の子だし、武は私と違って、出来が良いから。。。

 母は武のことしか興味はないのよ!」




私はこの時も言葉を失い、何も言えなかった。

 

 

 

(次話に続く)

次話は2024年11月7日の午前0時に公開予定です。

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