イル
side:イル
「え、なにこれ、ちょっとまっておかしいけど、どうして私は、」
目の前から地球で死んだ男の子が消えたと思ったら、私が座っていたお気に入りの椅子が目の前に現れた。
男の子はどこに?いやそれよりも、合体とか言ってたけど嫌な予感しかしない。
「あ、鏡!!」
女神の力で、何も無い空間から鏡を出現させようとする。
しかし、鏡は出現しない。
「あれ?おかしいな?」
「あらあらあら〜」
空間が割れ 、背後から白い羽の生えた天使が現れる。紫色の長髪をなびかせているコイツは女神の同僚のリリアだ。
「リリア‼︎?なんであんたがここに?ここは私の管轄空間でしょ。なんで勝手に入ってくるのよ。」
「ホントにイルなのね〜。エラーが出てたので統括神様から様子を見るように言われてきたのよ〜。」
「どういうことよ!!!」
「あなた、異世界転生させるはずだった玉城龍斗くんになっちゃってるわ。鏡見る?」
リリアは私の前に姿見を出現させる。
鏡の中にに居たのは、先程召喚した玉城龍斗だった。
「嘘……でしょ」
「ちなみに正確には龍斗君もイルになっているみたいね」
そういうと、リリアは私に水をぶっ掛けた。