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凸凹コンビほど不思議な関係  作者: 如月朱鳥
第3章 リハーサル準備
8/12

頭に入れることばかり

初日に宿探しをすることになったが、他にもやることを言われていた。

異動してきたばかりの2人は、国体の運営はまったく分かっていない。

全て真崎から教えてもらわないといけない状況だった。

「ソフトテニスは2市での共催競技だから、共催の大洲市との協議があるから」

「ん?今治市のテニスコートだけで4種別できるはずですが……」

と不思議そうに正村が言った。

今治市は2年ほど前に国体の為に16面のコートを整備していた。

そして、共催の大洲市は8面で夜間になると照明のないコートもあった。

「連盟が2市で開催したいということで、こうなったみたい」

と真崎は詳細は分からないみたいに話した。

そして、窓際にある棚にはずらっと先催県の視察資料やリハーサル大会の設営図面などが並んでいた。

「一応これが過去の視察資料と今回のリハーサル大会の設計図面とかだから時間があるときに見ておいて」

と言うと設営図面を2人に渡した。

「設営図面は各自にあるから、書き込みとかしていいから」

それから若本は黙々と設計図面や先催県の資料を読むことにした。

彼女にとって、スポーツ関係の大会自体がどういうものか想像がつかない。

設営図面を見ても見たことのない備品とかが書かれている。

イベントなどの設営などをしている人ならわかるのかもしれないが、全くない彼女は分らないことばかり。

ときどき正村と真崎が設営のことで話している時に”いっけん×にけん”とかが分らなかった。

2人が話していた言葉は一間×二間テントという1.8m×3.6mのテントのことを指す。

図面には1k×2kと書かれているから、何のことをしてしているのか分らなかった。

会話や図面を見ているうちに設営に関することで分らないことはなくなっていった。

だが、その他にも国体での大会役員・競技役員・競技会係員などの役割の違い。

普段聞かない言葉に彼女はかなり苦戦した。

過去の国体の資料を何度も読み返し、何をしないといけないのかなんとなくだがわかってきていた。

そして、ある日真崎から大洲市の協議があることを知らされる。

「大洲市で再来週の金曜日打ち合わせをすることになったので。

 あとその時に旅行会社がリハーサル大会で出すお弁当の試食をするみたいだから」

「ってことは朝から夕方くらいまで協議する感じですか?」

「そうなると思うよ、あとある程度のところまでは決めると思うから資料は持ってって」

と言われ、2人とも真崎が作った資料に目を通すことになった。

ただ、今までの打ち合わせでどこまで話が進んでいるのかを知ることから始まった。

正村よりも若本にとっては大変なことだった。

本当に彼女にこの仕事が務まるのかも全くわからない。

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