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凸凹コンビほど不思議な関係  作者: 如月朱鳥
第3章 リハーサル準備
10/12

初めての出張

徐々に大洲市との打ち合わせが近づいてきていた。

打ち合わせ内容などが大洲市からメールが届き、2人にもその内容は渡されていた。

リハーサルまで3ヶ月で数回しか行われない打ち合わせ。

そこに書かれていたのは、役員の確認や宿泊手配方法が書かれていた。

若本は役員についても宿泊方法も全く分からない。

隣に座っている正村に任すしかなかった。

「一応打ち合わせする内容もこんな感じで作っているから」

と真崎から2枚ほどに分かりやすくまとめた資料が渡された。

「ここの試食って業者が持ってきて僕らで決めるんですか?」

と正村が確認で聞いた。

「弁当の中身を決めるというよりかは、こんな感じになりますっていうのを確認するだけかな」

そして、そんな話をしていたら彼女の前に座っている岡部が

「あの~僕は1人で留守番ですか?」

と3人の話にそっと入ってきた。

彼らが座っている席は2人ずつで向かい合っての4人席。

そして、真崎はソフトテニスと岡部が副担当としてやる軟式野球の担当。

若本と正村がソフトテニスを担当しているということは、会議があれば3人共が行くから岡部は1人になる。

「まあ、留守番だろう」

と正村がいうと

「弁当の試食とかいいな~」

「一度次長に聞いてみたら?1人で留守番嫌だから3人について行っていいですかって?」

と冗談ぽく真崎が言うとそれをそのまま岡部は堀内に聞いた。

すぐそばに堀内の席が有り、4人の会話はもろ聞こえている。

「えっ、弁当を食べに行くのか?」

と笑いながら言い返された。

「いや、別の競技はどんな感じなのかな~って知りたくて」

と少し焦り気味に答えた。

「真崎君、連れて行くのは良いけど大洲市は大丈夫なの?」

「連絡して追加1人くらいなら大丈夫だと思います。一応は確認をとって大丈夫だったらな」

ということで、大洲市に確認を取り、岡部は彼らと一緒に大洲市へ出張することが決まった。

大洲市への出張の日。

いつもよりも1時間以上早い出勤になった。

朝10時からの打ち合わせという事で、余裕を見て7時半に出発することになった。

書類などをバッグに入れて、4人で公用車に乗った。

正村が運転をし、助手席に真崎が乗り、若い2人は後部座席になった。

そして高速道路に入った瞬間、彼の運転に恐怖を覚えることになる。

通常の速度以上に出し、車を続々と抜いていった。

「まだ間に合うからそんなに出さなくていいですよ」

と助手席に座っている真崎が言うが

「普通に運転しているだけなんですが」

と車内にいる3人がゾッとする答えが返ってきた。

そんな運転で30分以上早く大洲市に到着した。

真崎以外の3人は、初めての大洲市。

会議室に行く前に、大洲市の国体推進課へ挨拶に行った。

そこには、10人程度の職員がいた。

入り口近くに座っていた少し細めで40代半ばくらいの男性が4人に近づいてきた。

「到着するの早いですね」

「運転手が速度を出すもので、前よりも早く着くようになりましたよ」

と真崎が話している相手は、大洲市のソフトテニス担当の塩田だった。

「僕の後任になる正村です」

と言って、正村は急いで名刺を取り出し名刺交換をした。

「ってことは、真崎さんはどの競技をなさるんですか?」

「僕は軟式野球とソフトテニス掛け持ちだったので、軟式野球だけを持つことになるんですが、リハーサルが終わるまでは担当2人でやってそれからは彼が本大会までやります。

 それと彼と一緒にやる臨時の若本です。」

若本はポケットに入れていた名刺ケースから名刺を取り出し、名刺交換をした。

「うちと一緒ですね、うちも嘱託職員で1人補助としてついているので」

と言うと彼の隣の席に座っていた若い女性が会釈をした。

その後、課長や課長補佐と挨拶を終え会議室に案内される予定だった。

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