45歳の桃太郎
はじめまして、神波みことです。
書くのははじめてなので読んでくれるだけでもありがたいです。短いですので、最後まで読んでいってくださいね。
昔々、とある村のある家で、男の子が一人生まれました。その男の子は、あの童話にちなんで「桃太郎」と名付けられ、のびのびとのびのびと、すくすくすくすく成長し……
立派な自宅警備員になりました。
いやだめだろ。
そこちゃんとおに退治しに行けよ。
という黒い眼差しを浴びて、桃太郎は仕方なくきびだんごをもらい、おに退治に出掛けていきました。
途中で猿を見つけました。
猿は桃太郎の持つきびだんごを見つけると、
「きびだんごもらうね」
と、きびだんごだけ持っていこうとするので、
「俺は今からおに退治に行く。欲しければお供しろ」
こうして、猿をお共にしました。
猿と歩いていると、ぐったりとしたキジを見つけました。
お腹がすいているようだったので、きびだんごをひとつ持ち上げると、
「お腹がすいているのか。欲しかったらお供しろ」
元気になったキジは、桃太郎のお供になりました。
犬が居ました。
犬が寄ってきたので、きびだんごをひとつくれてやりました。
犬がお供になりました。
お供がそろったので鬼ヶ島へ向かうことにした桃太郎は、肝心な船がないことに気づきました。
仕方なく借りパクし、猿に漕がせて進みます。
猿がヘトヘトになる頃、ようやく鬼ヶ島に着いた桃太郎は、キジに中へ入らせて鍵を開けさせると、門番を犬に倒させ進み、王の間にたどり着きました。
「侵入者だっ! やれ!」
「待ったぁぁ~‼」
いきなり叫んだのは犬です。
「「「僕ら、言いたいことがあるんです!」」」
「申し上げてみろ」
「桃太郎を倒してください!!!!」
「? なぜだ」
「お前ら仲間だろ!」
「仲間じゃない、お供だし」
「船を借りパクしちゃてるし」
「ここまでずーっと船漕がされてきたし」
「あんなたくさんの門番ひとりで倒せとか」
「そもそも、きびだんごたったいっこでこきつかうとか」
「「「まじないわ~」」」
「そうか、大変だったな。」
「え? っちょっと「鬼ヶ島でゆっくり休んでいくがよい。お前ら、桃太郎をとらえよ」
自宅警備員の体力で逃げ切れるはずもなく、
「お前は一生ここでタダ働きだ」
こうして、45歳の桃太郎は、一生鬼ヶ島でタダ働きしました…。
読んでくれてありがとうございます。
今後の参考にしたいので、是非、コメントをお願いします。