17.マジカル
さてさて、勇者様から従弟君とご学友についての紹介を頂きました。
次はいよいよ、私達のことを勇者様が紹介する番なんですけど…
どうしてでしょうね?
勇者様が頭を抱えてしまいました。
「なんて言えば良いんだ…!」
「勇者様ったら。前々からこんなこともあるだろうとわかっていたでしょうに」
どうやら、私達のことをなんと紹介するのか決めていなかったようです。
もしかしたら、決められなかっただけかもしれませんけれど。
「勇者様の思ったまま、ただしく紹介なさればいいのに」
「口で言うほど、それは容易いことじゃないから…!」
「別に。言い辛いなら、最低限の事実だけ仰れば良いでしょ」
「……………」
そうして、勇者様の出した結論は--
「こちらは魔境、ハテノ村の村長の娘リアンカ・アルディーク嬢。
俺が、その……大変世話になった相手で、魔境で得た一番の友だ。居候先のお嬢さんでもある」
「どうも、家主です」
限りなく無難に纏められた紹介に、紹介を受けた人々が「それだけ?」という顔をした。
それはね、勇者様があれだけ意味ありげに騒げば、ね。
暗に色々隠してます、と言わんばかりでしたから。
「あの、殿下--」
「さて、次はまぁ殿かな」
配下からぶつけられそうになった疑問を、勇者様は貼り付けたような笑みで黙殺した。
空々しく配下の疑問を黙殺した勇者様は、まぁちゃん達に矛先を向けてピタリと止まった。
さあ、なんて紹介する?
「――こちら、リアンカの従兄弟のバトゥーリ殿とセトゥーラ殿。
お二人は兄妹で、普段からとても良くしていただいている」
「まあ、無難に言うとそんなところですよねー」
普段から魔王にとても良くしていただいている勇者様(笑)が、気まずそうに肩をすくめます。
まぁちゃんはそんな勇者様のことは全く気にせず、とても晴れやかな良い笑顔で言いました。
「オッス、俺まぁちゃん! マジカル☆ランドの王様なんだ!」
「…って、まだそのネタを引きずるのか!?」
強ち嘘でもないことを、まぁちゃんが宣いまして。
使用二度目となるネタに、勇者様が盛大に頭を抱えました。
ふっ…でも甘いです、勇者様。
今日は何と、まぁちゃんに加えてせっちゃんまでいるのですから!
「きゃあ、それじゃあせっちゃんはマジカル☆ランドのお姫様ですのー♪」
「アレだよね、人間の国に正体隠して修行に行くんだよね」
「あに様や姉様と離れ離れは寂しいですのー…でも、頑張りますの!」
「その意気だよ、せっちゃん!」
「はいですの!」
こちらもこれまた、嘘か本当かで言うと微妙に真実に被っている妙な設定を引っぱり出してきたので、私も乗ってみました。
勇者様がどん底まで沈みそうな勢いで頭を抱えています。
しかし、更にまぁちゃんからの一押しが。
「修行に行く魔法姫にゃ、魔法の杖がつきものだよな」
そう言って、まぁちゃんが何処からともなく取り出した物。
そうして、せっちゃんに渡した物は…
「どっから出したぁぁぁあ!!」
「あ、勇者様が復活した」
「毎度のことだが、早いな」
「勇者様の復活にはツッコミ所をチラつかせるのが一番早いね」
勇者様が、あわあわと指さして慌てるもの。
驚愕と、困惑と、ドン引き。
それらを綯い交ぜに見つめている物は…
「マジカル☆ステッキですのー!」
せっちゃん、ナイスお答え(笑)
「や、確かに杖に分類されるかもしれないが、それは全くの別物だろうが!?」
せっちゃんの手の中で、燦然と輝く煌びやかな杖。
せっちゃんの全長を超す、その大きな杖の絢爛さ。
どこからどう見ても、洒落にならない至高の逸品。
それは…
「……………それ、王錫じゃないか…」
豪華で絢爛で、どことなく禍々しい。
代々魔王城に伝わる、王位を現わす象徴。
魔王の、王錫。
それも普段使いの簡略版じゃなくて、式典なんかで使う本格派。
まぁちゃんの時にも即位式で使った、正式なやつ。
勇者様は前に魔王城で、歴代魔王の肖像を何枚か見たことがあります。
それらに共通して描かれていたアイテムの一つなので、覚えていたのでしょう。
力なくぐったりとした口調で、勇者様がお答えを口にして。
成り行きを手出しできずに見守っていた衆がどよめきました。
「え、やっぱりその類!? どうりでものすっごい仰々しいと!」
「それよりどこから出したんですか!」
「いえ、それよりもどうしてそんな物を持って……何者?」
貴族達の戸惑いの視線を、一身に集める杖とまぁちゃん。
でもまぁちゃんは意味ありげに笑うだけ。
どこにも隠し持つ猶予のないまぁちゃんに、シズリス青年がはくはくと口を開けたり閉めたり。
オーレリアス青年の、物問い顔が固まっていたり。
レオングリス少年が疑いの眼差しを注いでいたり。
そんな中で、勇者様がまぁちゃんの襟首を掴んでがっくんがっくん。
「まぁ殿、まぁ殿!? 一体何を考えているのか、頼むから言ってくれ!」
「いや、杖って定番だろ?」
「それだけで貴方は王錫を出すのか!!」
「今、手持ちがそれしか無かったんだよ。俺、普段から杖の類は使わねーし」
「じゃあ、あの錫も置いてくれば良かったじゃないか…!」
「いやー…でも、杖って定番だろ?」
「それで全部済ます気か!?」
「だって定番だし」
「だよねだよね!」
まぁちゃんの定番という言葉に、私が同意を示します。
「ラブリー(笑)なステッキ(爆笑)をるんるんらんらん振り回して変身するのよね(笑)」
「そう、十八歳の大人にな……」
「本当の大人になる訳じゃないのに落ち込まないでよ、まぁちゃん」
魔法の国から来たお姫様(爆)は、色んな職業のお姉様に変身するのが定番ですよね。
十八歳は、そこまで大人じゃないと思いますけど!
十七歳と二十一歳の我が身を振り返り、私とまぁちゃんがしみじみ緩い笑みを浮かべます。
そのままネタを詰めていると、リリフから困惑の視線を感じました。
「姉さん達、微妙にネタが古くありませんか…?」
現役お子様のリリから、痛烈なツッコミが…!
実年齢一桁の子供に言われると、結構胸にぐさっと来るモノがありました。
一連のやりとりを見ていた、貴族のお兄さん達。
私達の間に口を挟む隙が見当たらず、落ち着くのを待っていたのでしょう。
ようやっとはしゃいだノリが落ち着いた頃のことです。
すっと目を眇めてこちらを見るオーレリアス青年の視線に気づきました。
鋭い目が、疑問を突き付けてくるようです。
ちなみに、王錫の出所は曖昧に勢いで流して誤魔化しました。
深く追及される前にまぁちゃんが再び懐にしまい、今では影も形も見えません。
まぁちゃんの着替えを手伝って半裸を目にしていたサディアスさん。
彼が、特に目を丸く瞠って愕然としていました。
種も仕掛けもないことを、彼だけが知っています。
数々の疑問に苛まれているのでしょう。
何とか頭を整理しようとしてか、最初に口を開いたのはオーレリアス青年でした。
「ええと、つまりこういうことですか?」
不愉快そうな指が、私を指します。
人に指差しするのは失礼ってママンに習わなかったんですか?
そんなことする人は、お返しに刺しちゃってもいいかな…?
「リアンカ、堪えて。頼むから」
物騒なことを考えたら、勇者様に釘を刺されました。
最近、思考回路を読まれている気がします…。
私達のやりとりに一層不機嫌さを滲ませながら、オーレリアス青年は鼻を鳴らします。
言いたいことがあるなら、口を使いましょうよ。
「そこのお嬢さんはハテノ村の者で、殿下が借りている宿の娘。
そして隣の…やけに美々しい二人がその従兄弟、と」
「ああ、纏めるとそうなるかな」
「平民じゃないですか…!」
オーレリアス青年、激昂。
何が気に入らないのか、もうちょっと詳しく言ってみようかー?
何やら怒っている青年に、勇者様がずびっと一言。
「魔境に人間の貴族がいるわけないだろう」
「わあ、勇者様ごもっとも!」
「リアンカ、ややこしくなるから茶々は…」
「ややこしくしようとしてるんですよ?」
「確信犯か!?」
「そこ!! 殿下に対してなんという口の利きようです!」
私と勇者様の会話に、オーレリアス青年が割り込んできます。
いえ、最初に割り込んだのは私ですけれど。
でもなにやら、本当に超ご立腹。
「お、オーレリアス…? 突然何を言い出すんだ」
「殿下は、もう少し自分のお立場を弁えていただきたい。
このような平民に気安い振る舞いを許すとは如何なおつもりです」
「どういうつもり、とは…」
「貴方は我が国の王子であり、いずれは王となる身です。それを下賤な身にある者に気を許して…貴方が正しい関係の構築を怠り、易々と無礼なふるまいを許したから、彼女達は貴族位にある我々にもあのような態度を取るのではありませんか……!?」
「オーレリアス、本当に何を言うんだ? お前はそんなことを言う奴だったか…?」
「殿下が御存知なかっただけでしょう。私はこういう奴です」
勇者様は凄まじい戸惑い顔で、茫然とオーレリアス青年を見返しています。
でも、返されるのは冷たく凍えた、咎める視線ばかり。
おろおろと、シズリス青年とレオングリス少年も困惑の表情を浮かべていました。
「なんですか、このお兄さん。もしかして噂の権威主義とかいう、実を伴わない上に使いどころのなさそうな思想の持ち主ですか?」
「リアンカ、それは魔境での話だ。ここでは事情が違うんだから、挑発は控えめに……!」
「やるなとは言わないんですか?」
「そこはもう諦めてる」
勇者様、無我の境地は近いですね。
そう思わせるだけの悟りきった表情でした。
「だ・か・ら、そこ! 礼を失するにも程があるでしょう!」
そうやって一々私達と勇者様がじゃれるのを、唸る犬みたいな形相で文句を言ってきます。
どれどれ、ちょっと言い分を聞いてみましょう。
「お兄さんは何がご不満で?」
「私は、身分の高低に関わらず、身分の違いと礼儀を弁えない輩が気に食わないだけだ。
言われないと分からないのか?」
「そっちの言い分もあるでしょうけど、こっちの生育環境も考慮してほしいです。
魔境じゃ礼儀はともかく身分だのなんだのは意味がないんですから」
何しろ、人間の生息地は限定一つ。
いえ、魔境のあちこちに散って住んでる人もいますけど。
でも集落はうちの村が一つあるっきり。
そんな場所で、身分なんて発展しますか。
一番偉いのははっきり言って、私の父ですよ。
だって村長だもん。
更に言うなら、お隣に魔王城なんてあるものだから魔族の貴族さん達ともアットホームな交流させてもらっています。
偶に作りすぎた魔導具とかお裾分けしてくれるんですよ。煮物みたいなノリで。
私達は種族を超えた平等精神でご近所づきあいをさせていただいています。
それはもう、和気藹藹と。
魔王のまぁちゃんですら、村のジジババには「まぁ坊」呼ばわりですよ?
そんな環境で、一体全体誰を敬えというのか…。
強いて言うなら、檜武人フラン・アルディーク?
魔王に檜の棒一本で突撃かまして互角の勝負を繰り広げた、うちの先祖が一番敬われています。
もう魔境中の種族を超えた英雄扱いです。伝説です。
そしてそんな御先祖の、直系子孫の私。
ますます、一体誰を敬えと言うの? 先祖?
偉い人とかでも魔境に来た時点で色々終わってる感じだし。
最近魔境に来た偉い人の勇者様は、全然偉ぶらないし。
そも弱肉強食を地で行く魔境じゃ、身分とか肩書とか形のないものは何の役にも立ちません。
だって、誰も敬わないし。
何としても自分自身で生き残らないといけないし。
そうこうするうちに、大概の人は逃げかえるか馴染んで村人化します。
長くても半年くらいで、誰もが身分がどうとか言わなくなるよ!
「あと、私と勇者様は友達です。友達同士の付き合い方に指図される謂れはありませんし。
当人同士が納得していることは放っておきましょうよ」
我ながら、珍しく真っ当なことを言った気がします。珍しく。
だけどそんな言葉で納得するなら、身分がどうとか言い出さないんでしょう。
オーレリアス青年は思ったよりも面倒くさく、頭が固い人のようです。
目を眇めて、忌々しそうに言うのです。
「確かに、真の友人関係にあるなら殿下のお考えに口を出すべきじゃないのかもしれない。
だが、貴女は女人だ」
「私が男に見えたら、目玉を抉って新品に交換した方が良いですよ」
「エグい! リアンカ、さらっとエグい!」
何とはなしに、考えもせず口にした言葉がお気に召さなかったようで。
勇者様が青い顔をしています。
そう言えば目玉を抉るという行為に精神的外傷がありましたね…
勇者様は地雷と精神的外傷が多いので、一々気にするつもりはありませんが。
「勇者様ー? これはどうやら私とこのお兄さんの問題っぽいので、口出しは控えめにー」
「……頼むから、再起不能にはしないでくれ」
「あいさー」
切実な懇願は、友情価格でお引き受けしましょう!
私は心のメモに、「再起不能×」と書き込みました。
抉っても削っても切っても駄目なら、増やせば良いよね?
「だ・か・ら、殿下相手に気安いと…」
身に迫る危機を知らずに詰め寄るオーレリアス青年。
私はその瞳を強く睨みながらも、口の端を吊り上げて微笑みます。
「だからそれこそ、オーレリアスさん口出す事じゃありませんって」
「私はまだ信用してない。貴女が本当に、殿下のご友人なのか」
「え、今までの私と勇者様のやりとり目の前で見ておいて、その発言ですか?」
やっぱりこの青年は、一度目を抉り出して交換した方が良いんじゃないかな?
良い義眼を作る技術者を紹介しますよ?
遊びで変な機能を搭載される恐れはあるけど、不備があるよりマシだよね?
「確かに殿下は気を許しているように見えます。ですが、私は信じない。
殿下が、女性のご友人を作れるなんて…! 」
「それこそ俺に対して失礼だと思わないのか…!? 直球すぎる!」
堂々と宣言したオーレリアス青年に、勇者様の非難のツッコミが飛びました。
「なんと言われようと、私は言を曲げるつもりはありません。こちとら殿下が御幼少のみぎりより傍で逐一、その災禍を見守ってきたのです。時には己の無力感も噛締めました。ですがそれより何より、殿下の女性不信をよく知っている身としましては、殿下が女性と友好な関係を築けるなんて………蟻の子程の大きさも信じられない!!」
「それはいくらなんでも小さ過ぎだ!」
「そうだぜ、オーレリアス…せめて、ハチドリの卵くらいは殿下のことを信じてやろうぜ」
「それでもやっぱり小さっ! シズリス、お前までそんな風に思っていたのか…!?」
「じゃあ、殿下は自分のことを信じてた?」
「………」
殿下が黙して語らない(笑)
万感籠って、その沈黙が何より雄弁です。
成程、つまり私は勇者様の信用のなさから本当に友達かどうか疑われているんですね。
そして友達だと信じてもらえていないからこそ、その振る舞いの馴れ馴れしさが鼻につく、と。
いえ、もしかしたら魔境での立場…家主という関係を悪用して親しくすることを強要しているとでも思われているのかもしれません。
詳しい事情を知らないのでそこに言及はしないつもりみたいですけど。
身分を持ち出すことで私達に距離をあけるよう、牽制でもかけているつもりなんでしょう。
そんな見えないものをネタにした牽制なんて、私達に塵ほども効果はありませんが。
これが根っから人間の国育ちの普通の人が相手なら、効果的だったんでしょうけど。
「幼馴染に信じてもらえないとか(笑) わあ、勇者様信用なーい」
「リアンカ、トドメはもう少し待ってくれ…」
「じゃあ、後できっちりさしてあげます」
「犯行予告!?」
こんなゆっるゆるに気を許したやりとりを見ても、信じられないって凄まじいですね。
勇者様に降りかかった過去の災禍の凄まじさが窺い知れます(笑)
さてさて、でもせっかく人生十九年目にしてできた、初の女友達という立場にいる私です。
流石に攻め立てられる勇者様が少々気の毒になって来ましたし。
私自身に関わることを、あんな風に言われては気にも障ります。
何より、オーレリアス青年もシズリス青年にもまだ落し前つけてないし。
さーて、どう黙らせたものでしょうか。
どうやって、私と勇者様の関係を納得させましょうかね…?
ふふふ、と。
私の口から悪人笑いが漏れ出でて。
勇者様の肩が、びくっと怯えて飛び跳ねた。
慌てる、勇者様。
「オーレリアス、待て! 落ち着いて、ちょっと待て!」
それ以上、私を刺激するなと、勇者様の忠告が飛びますが。
「待て、オーレリアス早まるな。今は本当にまずいんだ」
「何が………そう、そうです。先程から殿下が度々顔を青ざめさせていたこと、私が見過ごすとお思いですか? それこそ、殿下が彼女達に脅迫を受けている証では!」
「本当に早まるのは止めてくれ…!」
勇者様…さりげなく、否定はなしですか。
ある意味、脅迫になっているようななっていないような。
少なくとも、私からは否定も肯定もしませんが。
勇者様はさりげなく、ちらりとまぁちゃんの顔を見て…
真剣に青ざめました。
だってまぁちゃんが慈愛に満ちた、優しそうな微笑でオーレリアス青年を見てたから。
………やっぱり、脅迫入ってるかも。
まぁちゃんの微笑を見て焦りを覚えたらしい勇者様は、きっぱりはっきり断言しました。
「オーレリアス。お前が何を言おうと疑おうと、彼女は俺の友人だ。それが間違いない真実だ」
そのきりっとした真剣な顔は、誰かに脅されてできる顔じゃありませんでした。
でもそれがますます不機嫌を増長させるのか、完全に拗ねたのか。
本来であれば主に忠実であろう青年が、語気を荒くして…
「殿下が何と仰せでも! 私は絶対にその女性を真実友人とは信じられません!」
よーし、それが遺言で良いかなー?
辞世の句は待ってあげない。
それ、最後通牒ってやつだと思って大丈夫だよね?
私は自分でも何が楽しいのか不思議になるくらいに、にっこりと笑って。
見た目によらず理解力の低かった青年を、ちょっと可哀想な目に遭わせることに決めました。
自分で手を下すのは私の流儀に反するんですけど…
ここまで熱心に盛大に私に喧嘩を売るんですもの。
滅多にないことだけど、珍しく私も「やる気」になるというものです。
「あ、ああぁぁぁ………」
私の笑顔を見て何かを察した勇者様が、地面に膝をついて項垂れます。
でも、勇者様のお願いでも。
出会い頭から度重なる非礼、非礼、非礼に私だって怒ってるんです。
今回ばかりは言うことなんて聞いてあげない。
いつも、特に聞いている訳でもないけれど。
そんな訳で、ちょっと血祭はじめます。
次回、オーレリアス青年が酷い目に遭い…遭わせます。
下手人にはリアンカちゃんとリリフ。
リリフはせっちゃん(特に怒ってない)の代理参戦の予定です。




