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囚われの二人
クラフトとジーンの船は大破。
捕えられた二人にウィリアムが近づく。
「ウィリアム!何のつもり!」
「ふふ……」
そう不敵な笑みを浮かべると、
「君は気が強い……そんな君を泣かせてみたいな」
「なっ……!あんた!」
「ウィリアムとやら、盗聴器を付けたのはあんたか?」
クラフトは言う。
「ああ、そうさ、破壊の神がいる場所を知るためだ」
「破壊の神ですって!?」
驚くクラフトとジーン。
「さあ、船も到着した。行こうか」
船を下りる一同。
ダダ――――、
滝の音が近くなってきた。
「さて、どうやって入るんだ?」
そうウィリアムがクラフトに聞く。
「さあ、な」
ウィリアムはそう言われて、舌打ちすると、ジーンの頬に短刀を当てた。
「これなら、どうだ?」
「あ、あんた、なにすんのよ!」
「……わかった、その物騒なものはしまってくれ」
「ふっふっ、わかったか、それでいい」
「クラフト!」
「ジーン、静かにしていろ」
クラフトは、水晶玉を取り出した。
ジーンは、クラフトをじっと見守っている。




