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黒覆面の攻撃
ジーンはご立腹の様子。
「もう、なによ、キャデラック駄目になったじゃない!」
「まあ、そう怒るな……」
クラフトはそう言うと、近くにある船着き場を見つけて、
「ここがいい」
「なになに、なあに?」
「船、買えるか?」
「ふふん、なあんでもござれよ」
そう強気に出るジーン。
クラフトは、そこに居た少年から船を買うと、
小型の船に乗り込む二人。
もう、さっきまでの事は忘れた様子のジーン。
「ふふーーん♪」
運転をしているクラフトは、正面の船を訝しげに見つめていた。
「なに?クラフト……?」
それに気が付いたジーンはクラフトの元へ、
「あれ……あいつじゃ」
「あ、あいつ?」
そう言うと、ジーンは船に乗っている奴を目を凝らしてみた。
「あ!ウ、ウィリアム!?」
そう言い終わらないうちに、船が機体をぶつけに来た。
大きく揺れる船。
「きゃあ!」
「く!こいつら、船をクラッチさせる気か」
中には黒覆面の男たちが一杯いた。
乗り込んでくる覆面の者たち。




