最後の覆面
パソコンに映ったのは、
黒煙は出ているものの、危険は回避している画面だった。
やったとハイタッチを交わす二人。
「さてと、では帰りますか」
と言うジーンの言葉に、そうだな、とクラフトが頷いた。
一年後、
ジーンに一子が誕生した。
喜ぶ夫のパイク。
ジーンはこのところ、この子供がどこか」、あの時の子供に見える。
そう思い出していた。
そこへ、
ピンポーン。
「あら?誰かしら」
玄関に出ると、覆面を被った者がジーンを襲ってきた。
「き……!」
その口をふさがれるジーンは、薬を嗅がされて気を失った。
「……うん……」
ジーンが気が付くと、覆面の輩がじっとジーンを見ていた。
暗い一室。コンテナだ。
「あんた……私をマフィアの娘と知ってやっているの?」
「……」
そいつは何も言わずに、車をコンテナの奥から持ってきた。
「ちょっと!聞いてるの!?」
空手の型を使うジーン。しかし、その輩はその攻撃をサラリとかわした。
「ちょっと、なに?私をどうするつもり?」
それにも答えない覆面の者。
そこへ、コンテナの扉が勢いよく開いた。
「パイク!」
「こいつ!ジーンをどうする気だ!」
パイクは大男だ。簡単に覆面の輩はやられるだろう。
そう思ったが、覆面は車を降りて逃げだしたのだった。
「ふう……」
「パイク!」
ジーンはパイクに抱き着いた。
「あいつ、何だったのかしら」
「さあな……あ、そうだ、ジーン。お父様からのお呼びだ」
「え……?」
「さあ、行ってきた」
「え、ええ……」
ジーンはコンテナを後にした。
「ふう」
一人ため息を吐くパイクだった。
また、ジーンの周りで何かが動き出した、
しかし、ここからはまた今度しよう。
いまは、ジーンの幸せを……祈ろう。
完




