これまでのいきさつ
「ジーン、君には感謝している。本当だ」
ふふん、と得意げに鼻で笑うウィリアムス。
「水晶玉のことは、知っていた。
……何故かって?それは、君が、その水晶玉を持っていることは、
分かっていたからさ、クラフト君」
「どうしてだ?」
「君は、占い師に、その水晶玉を、継承されたんじゃないか?
……そのことは、すぐに、調べがついた」
「その占い師は?」
「こうだ」
首を切るしぐさをするウィリアム。
「お前、これまでに何人殺しているんだ」
ふふ、と、笑うと、それには答えずに
水晶玉を見つめるウィリアムス。
「では、進もう」
ナイアガラの滝に近づく一同。
「そう、これは……」
ウィリアルスが一回考えるようなポーズを取ると、
ナイアガラの滝の後ろ側を通るウィリアムス。
「……ご名答」
クラフトはがっかりした声で言った。
「どうだ!これが、我が、ガレーシー家に伝わる、秘伝の書から解明したものだ」
「バッカみたい……」
そう言うジーン。もう疲れているようだ。
ナイアガラの滝の裏に入る。
「何もない、しかし……」
ウィリアムスは、陶酔したように言うと、
一つのくぼみを見つけた。
クボミに、水晶玉を置いた。
すると、隣に、細長いクボミが、現れた。
「そう、そこに、クラフト!君の手を」
同時に、ジーンの首に刃物が当てられる。
「……分かった」
クラフトは仕方なしに指を置いた。
すると、
カッ!




