表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

横顔の君

真樹斗の衝撃的な告白から数日たっていた。


あれから真樹斗は、毎朝私の家の前で待っていた。私は、真樹斗とあの話がしたくなくて、あの日も帰ってしまったし、あれから携帯にもでていない。


学校でも避けていた。真樹斗に見つからないようにコソコソ逃げ回って、学校が終わるとすぐに帰宅した。


だから真樹斗は、毎朝私の家の前で待つことにしたのだろう。


真樹斗は何か言いたそうで、思い詰めた顔をして私を見つめるが…私は受け止めたくなかった。


背が高く肩幅もしっかりして、いつも明るくて、ちょっと横柄で、でも優しい真樹斗を困らせるのは心苦しかった。


しかし、どうしても真樹斗がいなくなるなんて認めたくなかった。話を聞いたら認めなくてはいけなくなるようで怖かった。


だが、今朝はとうとう捕まってしまった。真樹斗の自転車に乗せられてしまった。


初めは抵抗したけど、逃げ回ってた私が悪いんだ…


(真樹斗とはもう会えなくなるかもしれないのに…)


私は声を圧し殺して真樹斗の広い背中で泣いた。

真樹斗も泣いているんじゃないかなって、ふと思った。


しばらくして、いつもの川原に着いた。子供の頃は遊び場で、いつか二人で花火に行ったっけ。


そしてあの話もここで聞いた…


「座れよ」


「…うん。」


二人で芝生に腰かけた。しばらく二人とも沈黙があった。私は、ちらっと真樹斗の横顔を見た。真樹斗は川辺をみやっていた。長い睫毛が綺麗だった。


(真樹斗の横顔…やっぱり好きだな。)


ちょっと色黒で、鼻が高くて、彫りの深い顔。けど、笑うとかわいいんだよ。昔から…。


そんなことを考えてていると、急に真樹斗がこちらを向いて、ぐっと私の肩を掴んでキスをした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ