始まりの始まり
連載できるよう頑張ります。
楽しい恋愛ストーリーにしたいです。
よろしくお願いします(*^o^*)
「ちょっと、本当に大丈夫なんでしょうね?」
「大丈夫だ」
先々歩いていく真樹斗に必死についていくが、周りが暗くてよく見えない。
だいぶ山の中まできたから、ヒールのあるサンダルではさらに歩きにくい。
「もう帰ろーよ!こんな暗いところ嫌だよ!」
いくら言っても真樹斗は、スタスタ行ってしまう…
そして真っ暗な山の中で、とうとう真樹斗がいなくなってしまった。置いていくなんてひどすぎる。恐怖と不安で泣きそうになる。
「真樹斗ー!」
目が覚めると私は、普通に自宅のベットの中だった。
(夢か、よかった…。)
しかし、こんな夢を見たのはやはり真樹斗のせいなのだ。真樹斗があんなことを言い出したからだ。
「沙理、遅いぞ。」
何も知らない真樹斗は、話しかけてくる。
私はぶすっとして、通学用の自転車をガチャガチャ、ガレージから出す。
「なんだその態度は。せっかく待ってやってたのに」
「頼んでないでしょ。毎日家の前で待っててなんて」
なにッとか謝れとか言ってるけど、今日は機嫌が悪いんだ。
無視して自転車に股がろうとしたその時、腕を後ろからぐっと引っ張られた。
バランスが崩れてよろけると、真樹斗が支えてくれたけど、腕を掴んだのも真樹斗だ。
「おい、無視すんな。何怒ってんだよ。」
「……」
まさか夢のことで八つ当たりしたなんて言えないし、あのことを言えばまた喧嘩になる…
黙っているしかない私に、真樹斗がいらいらしてきて、睨み付けている。
(どうしよう…)
仕方なく下をむく私の腕を真樹斗ははなした。
しかし、次の瞬間、いきなり私を抱きあげた。
「ちょっと何してるのっ」
焦ってジタバタと抗議するが、彼は仕返しに無視することに決めたらしい。
そのまま彼の自転車の後ろに無理矢理のせられてしまった。
そして、無言で彼は私を載せたまま、高校と逆方向の道を抜けていった。