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世界の果てまで  作者: 秋田原 充
はぐれ者編
8/15

第8話 世界バクテリア汚染計画


「ま、まぁ、君たちに話したいことは話せたし...?いや待ってね......





1つ本当に大事な事を忘れてたよ。」


「ま、またですか...」


「今回話そうと思ってた本題みたいなものだよ。」

「いやそれ忘れちゃダメでしょ!?」


「部屋の話は置いておいて、今僕たちが止めようとしてる、バク...なんて言おうかな。」


ハッ!この人に名前をつけさせてはいけない!


「あ、安易に”世界バクテリア汚染計画”とかどうでしょう?」


「お!それいいかもね!僕は人間攫い計画にでもしようと思ってたんだが...それにしようか。」


良かった、ナイスファインプレー!八中究!

「えぇ、ありがとうございます、ところで...本題というのは...?」


「あぁ、その世界バクテリア汚染計画の裏任務みたいなものだが、





あのバクテリアを裏で牛耳ってる奴がいると、僕は踏んでるんだ。」


「...なるほど...確かにある日を境にバクテリア集団は動き出しましたよね。誰かが意図的に行ったと考えるべき、ですかね...」


「あぁ、しかも生態系の変化ってのはごくわずかな変化しか見られないもので、こんなにも大きく変わることは今までの歴史でなかった。そんな技術があるのかも考えがたいけど、ここ2、30年での技術発展がないのは、よく良く考えればおかしいんだ。」


「というと?」


「10年前、aiの進化を目指して仕事を任せられるようになる技術を作っていたんだ。その計画は順調に思われたんだが...急に音沙汰が無くなったんだ。そしてその後、全てが失敗に終わったと技術者は言ったんだ。何も得られなかったと。おかしいと誰もが思うだろう。それも次第に忘れられたけど、その更に10年前、、今から20年前の話でも、実はこういう出来事はあったんだ。


つまり、何らかの機関、または可能性が低いけど政府が揉み消していることになる。

僕は、その謎の組織はてっきり、技術を発展させずに、平和な世界を作りたいのかと思っていたんだ。それだったら僕は構わなかった。ただ違ったんだ...」


「世界バクテリア汚染計画...」


「ああ。何故こんなにも非道な計画を望むのか僕たちには分からない。出来ることは、止めることだけなんだ。」


「だから、君たちに裏任務を与える。バクテリア集団の本拠地を見つけた時は、その内の1人を捕らえ、捕虜にする。そして、誰の命令で、誰が君たちを進化させたのかを聞き出して欲しい。まあいざとなったら、シャーロットとか呼ぶから安心してくれ。」


「...了解しました。市橋さん。」

「了解です。龍星さん。いや、リーダー。」


「まぁ、その呼び方でもいいか。」



...






「...じゃあ、部屋の住人紹介を始めようか...」


「あぁ...」

「あっ!」

しまった...僕が忘れていた...反省だ。




「ええと、それじゃあお願いします。市橋さん。」


「あぁ。南海くん、そして八中くん。さっきは105のトーマス君のことを話したよね。じゃあ106からだ。

106は、さっきシャーロットに連れていかれたエラリオ君、

そして階数は上がって、201にはとある事情があって今も部屋にいるんだけど、葛城かつらぎ架世かぜ君がいる。まぁ、彼の能力の影響なんだが...気の毒なもんだよ。話したいならあとでガスマスクして部屋の外から彼に話しかけるといいよ。」

「いやめっちゃ厳重!?

とりあえず、分かりました。葛城さん、ですよね。」


「ああ。それで202はシアだ。本名は、タイシア・アダモヴナ・ロディン。今はロシアでバクテリアの調査中だよ。それで、タイシアじゃなくて彼女自身が”シア”と呼んで欲しいと言ってる。だから君たちもそうしてくれ。」


「分かりました。」

「それで、203は私ですか?」


「ああ、そうだ。206が八中くんだから、

残る205はあの子だ。」


そう言って、目線を壁の角に向ける。その先に居るのは...


「あぁ、あのハチ、、、、ちゃん?って呼んだらいいんですかね...いや、普通にハチって呼んだらいいのかなぁ...?いやでも歓迎されてないし...うーn」

「まあおいおいあの子も慣れていくと思うよ。それで、見た目はか弱そうでもしっかり強いからね。油断は禁物だよ?」


「は、はい。承知しました。」


「それじゃあ、私は一応持ち物もあるので下見ついでに一旦部屋に行きますね。」


そう言い頭を下げ、南海さんは立ち去る。


「あぁ、そうだね。僕も部屋に戻るよ。八中くんも一応携帯だけはあるようだし、連絡を取れるようにしておこう。って充電が無いのか...

あぁ、そこに充電機があるから充電出来たら連絡してくれ。


じゃあ僕は忙しいのでこれで失礼するよ。」


「えぇ、分かりました。」


ここで充電かぁ...充電器は共用だろうし自分の部屋に持っていくなんてことは出来ないから、あの子と必然的に2人になるなぁ...........


ううん、気にしない気にしない。




...








早く終われ早く終われ...!!!!!

早く早く...

い、いや待つんだ。ここは冷静に今後の計画を立てた方がいい。まず部屋に戻った後は寝...の前にご飯が食べたい...1日動き回ったせいで風呂にも入れていないし、というか風呂って備え付きなのか?まずい、常識が無さすぎる...まず携帯で調べ...いや直接確認した方が早いか...?

まあ、とりあえずお腹がすいた。後で強くなる訓練とかの詳細を龍星さんとかシャーロットさんに聞くとして、あとで夜空...とも色々話をしたいな。うん。



...




充電が終わった...!

さあ早く出よう出よう。


部屋を出ようとしたその時。

グッ!

服の袖を掴まれた。


まずい...なにか気に触ることでもしただろうか...!?


「あんたは...あの人とは違う。

私の望んでた八中究はこんなんだったのかよ...」


いやこれは予想外だ。華奢な見た目の割に合わない男勝りな口調と目つきだった。


「ご、ごめんね...確かに君の言う通り僕には度胸も無いし今はダメダメだけど、きっと、きっと強くなるからさ...君の望む八中究になれるよう頑張るよ。」


「...」


「それじゃあ、僕はこれで...」


「待て!!!!!!」


グウゥィ!

更に強く袖を掴まれた。引きちぎれそうな勢いだった。




「そんな志でいいのか!!!!そんな半端な覚悟じゃ!!...私の望むような人にはなれないぞ!!!

お前の動機なんてわかる。話を聞いて、世界が終わってしまう、危ないと思ったから簡単に入るなんて言ってしまっただけなんだ。それで人智を超えた存在に勝つってね。無様だよ。自分が戦おうともせずに!!!」


......



「......僕は、、僕は戦うよ。決めたんだ。


......


君の、君の言ってることも理解してるよ!!!!!!!入った時はそんな半端な志だったかもしれないけど、今は、今は違う!!!!!!!!!」

「いいや違わない!!!お前の言う通り、そんな半端な志で入った奴なんかに、、、これから始まる人外れた戦いも耐えられるはず無い!!!!!!」





......



「...じゃあ、証明したらいいんだな?そういう事なんだな?...




...やってやるさ...やってやるさそんなこと!!!!!!」


「出来んのかお前なんかに!!!」

「ああやってみるさ!!!!造作もないことだよ!!!!!!」

「そうか...勝手に言ってろ...!」

「そっちこそね...!」


そのまま顔も合わせずに部屋を出た。


そうして、僕は部屋に入り、シャワーを済ませた。

パジャマが親切に置いてあったので、それを借りた。


ハチちゃ...いやハチとの謎因縁を生んだことにはなったが...正直、圧倒された。何もあの子の言ったことは間違っていない。確かに半端な覚悟で入ったやつに戦う権利なんてない。その通りだと思う。

でも今の僕は違う。戦える。あの子の言葉が後押しになったんだ。感謝しておこう。


それで、あの子が言った”あの人”ってこのメンバーのうち誰だろうか...ちょっと口調が似てる感じなシャーロットさんかな?あの人と同じくらい強くはなれなくても、心の強さは張り合える。いずれ超えるくらい強くなりたい。いや、なるんだ。


目標は高い方が良い。

ってネットにもあったし、明日から全力をあの子に見せよう。


ーーーー前の弱っちい僕じゃなくて、今の、これからの僕を見てもらおう。


ーとりあえず、明日のために腹は満たしておきたいな...

そうして、僕は龍星さんの部屋、101に連絡交換がてらこれからの生活の仕方を聞くために向かうことにした。

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