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世界の果てまで  作者: 秋田原 充
はぐれ者編
6/14

第6話 個性的な人物達


ほお〜〜〜市橋さんにしては随分ちゃんとしたネーミングじゃないか。気分によって変わるのか?


南海が口を開く。

「あの...ハウスというか、、、これ完全にアパートですよね?」


「まあ、、、、とりあえず集合は奥の206だから、入って入って!」


◆◇◆◇


「中も随分普通というか...





組織の本拠地なんですよね?ここ...」


「いいだろ?普通の生活感あって。」


「いや外観はちょっと裕福そうな家だったのに...」

「え?」

「え...そんなことも無いんじゃないか...?見た目も完全に貧乏アパートだぞ?」


「え?」


僕の想像してる裕福な家ってこんなんじゃないのか!?病院でちょっと調べ物した時はこんな見た目だったのに...


いやまさか...嘘でもつかれたってのか!?

【正解】


そんな時、顔が整ったアメリカン系の1人の女性が現れる。


「何言ってんだあんた?

...リュー。まさかこれが連絡してた2人のチョーーーーーーー強力な仲間ってのかい?」


「えっ?」

「え?」

そんな風に言ってたのかよ!!!!

違います...ただ僕にもできるかって言っただけなんです...


「とても強そうには見えんが?」


はい。その通りです。


スススス...

「あの市橋さん?僕たちそんな風に紹介されるって聞いてないんですけど???」


「え?いや柊くんからそういう風にって...」


あの人か〜〜〜!

もう敬語解かれたし後で怒ろう。


ヒソヒソ...

「...あの、決して僕はそんな強くないので...

これから色々サポートに徹したりとかそんな感じで...」


「え?えぇ〜っとまあそうだね?まあこれから頑張ろう!」


大丈夫か?この組織。リーダーらしき人がこれだぞ...


「おいリュー、聞いてんのか?」


「ああすまんねシャーロット。君の言う通りこの子たちがこれから仲間になる優秀な人材だ。」


だから違うって!!!


「確かに、君の言う通り強そうには見えないかもしれない。だけど、この状況を話した上で僕らから言う前に自分からこの組織に入る。って言ってくれたんだ。その時点でハートの強さは分かるだろ?」


「ほぉ〜〜そりゃいいね。そりゃ私たちも鍛えがいがあるってもんだな。」


ん?鍛えがいって...


「あの、僕は戦うなんてことはしたくないんですが」


「私もです!戦うよりもっとこっちにしかできないこととか」


「戦う以外で役に立つことは無い。この”はぐれ者”に入るってことは、あんたらも戦わざるを得ないんだよ!」


それだけは嫌だ!!!!

あんな化け物たちの話を聞いたら戦いたいなんて微塵も思えない!!!

何とかしないと...


「ほら...人には向き不向きがあるって言うじゃないですか?僕は戦うよりあなた達が気にしなくていいようにサポート役なんかに徹したり...」


ウンウン...南海が頷く。

「戦えるだろ?」

「ッ!...いや僕には戦えませ」

「戦えるようにすればいいだろ?」

「ぐっ...でも僕には戦う度胸なんかな」

「つければいいだろ?度胸。」

「?????」


なんでだ...話が通じない...

南海さんもショックで固まってる...

助けを求めなくちゃ...


「市橋さん!僕は他のサポートに徹し」

「いや戦わないと」


「アェ...」


「こんな状況だ。バケモンが相手なら、みんな戦えるようにしなきゃ意味ないだろ?」


「そうですよ究さんたち。戦える人は多い方がいいんです。」




......


「まぁそうか...こんな状況だしな...甘いこと言ってる場合じゃないのかも


って誰だあんた!!?なんかさらっとさっきまでいましたよ〜風に出てきたけど!あとなんで僕の名前知ってんだ!?」


「申し遅れました究さん!とついでに成さん!


「ついでに!?」


「俺っ...じゃなくて私ははぐれ者の雑用兼広報係のジェントール・エラリオと申しぃ...




((((((((『長いな...なにブレイクダンスしてるんだこの人...』


エラリオと自分を名乗ったその人物は、何故か話の途中でブレイクダンスを踊り始めた。))))))))



...ます!名前は家の壁が薄いので聞こえまくりなんです実は!」

さんざん踊ったあと、決めポーズをしながら話を続けた。


「そして!この敬語も知らない口悪女」

バコーン!

市橋からシャーロットと呼ばれた人物がぁ、腹に強烈な一撃を入れるぅ!クリティカルヒット!


殴られたエラリオは、その場に倒れ込んだ。血は流れていないようだった。


「このクソ野郎は置いておいて...

私の自己紹介がなかったな。私はシャーロット・ベイカーだ。この組織の新人育て役?的な感じだが、他にも色々やってる。よろしく。」


「え、えぇ。よろしくお願いします。」


「えっと、お願いします。」


そういえば、さっきの残念ながら命尽き果ててしまった人もそうだけど名前からして海外の人だよな...

この人、見た目はアメリカン系な人だけど、日本語喋れるんだな。こんな脳筋そうな感じでも勉強はしっかりしてるみたいだし、尊敬だ。


「ところで、日本では聞き馴染みのない名前なんですが、海外の方ですよね?どうしてこんな所に?」


「あぁ、そうだったな。私はアメリカ出身なんだが、この市橋龍星と出会ってから、色々あってついて行くと決めてな。そんな時にバクテリアの件を聞いたんだ。私も協力する他ない。あと日本語はチョーー勉強したんだぞ。...なあ、もっと褒めてもいいぞ?」



......

......


[あれ?褒めてもいいんだぞー?おーい?って聞いてんのか?おーい?おーい?]


シャーロットの言葉は、究の耳には入らなかった。


なるほど。まあこの人も僕みたいに色々あったんだろ

う。こんな話を聞いたら、何かしなきゃって感化されるのは僕もそうだ。この人も僕と同じような動機なんだ。それなら僕も強くならなくちゃいけない。


「そうですね。分かりました。

私が、甘かったみたいです。私も強くなろうと思います。」


「南海さんの言うように、僕も強くなります。」


「お、おうそうか。それは私からしても嬉しい限りだ。」


そこで、南海が口を開く。

「...と、ところで、さっきの人は、大丈夫なんですか?」


「さっきの...?あぁあの偽紳士野郎か。大丈夫。死ぬ一撃じゃねぇよ。」


あの一撃を食らって生きてたのか...!?

僕から見たら完全に死ぬ一撃だったんだが...



やっぱりこの組織、頭おかしいぞ...?


「し、失礼ですね...本気で殴りかかってきたくせに...もうちょっとで死ぬとこでしたよ...」


やっぱり死にかけてたのか...ちょっと人間らしくて安心した...


いややっぱ人間じゃねぇよ!感覚麻痺してたわ!


「...改めまして、私はジェントール・エラリオと申します。この組織の貴重な雑用兼広報係、ついでにプロフィールとして、、、、、南アフリカ出身、日本語は我ながら完璧な腕前です。今私の目の前にいる偉大な龍星様に救われ、この方に忠誠を誓ったものとして、こんな人間離れしたバクテリア集団の件を見過ごすことはぁ...


...


『人間離れしてるのはあんたもだろと言いたい所だけど、それよりも、、、、長い...またやるのかこれ?

なんで周りもなんも言わないんだ...洗脳でもされてんのか?

僕の聞きたかったことを全部言ってくれたのは有難いけど、ここだけは、うーん。要らないよな〜...』


...っできましぇん!」


「...あの〜〜エラリオくん。無意識に魅了するの辞めてもらっていいかな?僕ら止めることも出来ないからさ。」


「!!!龍星様!申し訳ございません...

この無礼...死で償っ...てウボヘェ!?」


「それも辞めてもらいたいんだがな...それはそうと、ありがとう、シャーロット。ジェントールを104まで運んでおいといてくれ。君も部屋に戻っておいていい。」


「...ああ、分かった。」


...


「ふぅ...落ち着いた所で、君たちにこれからの話をしようか。」


「あの...龍星さん。あの壁の影から覗いてる子って触れていいんですか?」


「いつの間にか下の名前で呼んでくれるのは嬉しいが...


あの子は、八中くんを歓迎してないと思うよ...」

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