6-2 B & W ②
次の日、コスメは、いつも6時に起きるのだが、気がつけば、レメティスも部屋にいないし、あの2人も、もはやいない。
「もう帰ったのかしら。なんとかしてあげたい気はあったけど、いきなりだったし、事務所的にはなかなか微妙なところだったわね。まあ、2人には、ちょっと言わなかったけど、モデルになるには、申し分ないくらいの美少女の2人だったから、惜しかったかも知れないわ。」
一応、続けて探してみたのだが、なんと3人とも見当たらない。昨夜のうちに帰ってしまったのだろうか。
探すのをあきらめたコスメは、朝食を済ませてから、事務所へ行った。すると、窓から人影が見えた。
えっ!えっ!なんと、3人は、事務所のビルの前を一生懸命、掃き掃除をしていた。これは、痛いところをつかれたコスメだった。
それは、なぜかというと、コスメは、外掃除をすることを、とても大切に思っていて、ひと月前に入ることができたレメティスからのアドバイスだったのだ。レメティスの場合は、たまたま、事務所に訪れた時、前日からの強風が吹いたあとで、そこが気になったレメティスが、たまたま少し掃き掃除をしたのを、コスメがみていたのだった。しかし、コスメは、それをきっかけに採用を決めたことは、黙っていたのだが、レメティスは、もしかしたら、いきなりきて採用されたのは、そのせいではないかと思っていた。そこで、そのことを2人に伝え、3人で早起きをして、掃いていたのだった。
一晩、2人のことを考えていたコスメの微妙な気持ちを、掃き掃除で見事に動かされてしまった。
「おはよう!あなたたち、ずるいじゃない。ひょっとして、私のこと、知っていたんじゃない?。」
すると、レメティスが、
「おはようございます。社長さん、いったい何のことですか。よくわからないです。私たちは、綺麗なモデルが売りの、この綺麗な事務所の前が汚れていたら、ちょっとイメージが違うと思って、3人で朝早く起きて掃除しようって、昨日から話してたんですよ。2人が帰るのは、そのあとでもいいですよね。」
「ああ、もう、わかったわ。あなたたちには、負けたわ。掃除は、もう終わりにしてちょうだい。朝食にするわよ。食べてから、これからのことを話すから。」
(3人そろって)「はーい!」




