5-17 プリンセスの娘、誘拐の謎17
「、、、ある、心、? 」
「そうよ、それは、とにかく、一か八かだったんだけど、そしてね、やっとみつけだしたのよ。」
「見つけたって、誰を?私には、怒っているマリアしかいないでしょ。」
「それがね、いたのよ、1人だけ、、、。」
「ええ、だれ?わからないわ。」
「それはね、私たちに対して、怒っている以上に、自分の顔を治してほしいって思っているマリアね。」
「ええ!」
「この中で、どうしても、顔を治してほしいって思っている人がいたら、協力してね、って言って回ったのよ。そうしたら、でてきたのよ、その心のマリアは、よくみたら、怒りは20%くらいで、80%以上は、治してほしいって思っていたの。だから、協力を申し出てくれたのよ。賭けみたいなものだったけど、絶対にいるとは思ってたからね。よかったわ。」
「さすがね、実務さんって、、。」
麗奈は、元美警察の最高の地位まで上り詰めて活躍していた実務のやり方に、感心するばかりであった。
「さあ、のんびりしてられないわ。復活の術、続けてやるわよ。」
「実務さん、ここからは、どうしたらいい?」
「今、マリアの身体と一体化してるから、そのまま、焦らないで、さっきと同じように、ゆっくりと、自分の意識をマリアの顔まで上げていって。」
すると、再び、麗奈の意識が、マリアの首から上へと上がっていくのを感じている。
「じゃあ、ここから、もう一度、感覚のセンサーを開いていくわね。読み取りは、まだしないわよ。そうね、大きなスポンジに、そのはじから、水を少しずつ染み込ませて広げていく、そんなイメージで、やっていって。さっきは、できたわよね。」
さっきと同じように、感覚のセンサーを、スポンジのはじから、染み込ませるようにやるのね。あああ、細胞の1つ1つが感じられようだわ。時間はかかるけど、繊細に読み取れるようだわ。
「そこは、ちょっとだけ意識を変えてね。読み取るのではないから、あくまでも感覚のセンサーを広げていくだけね。」
今度は大丈夫。感覚のセンサーを読み取りのためではなくて、ただ広げるだけね。
気がつくと、首から上全体に、意識が広がった気がするわ。
「とうとう、また、ここまできたわね。そこからは、下に深く潜っていくようにイメージしてね。難しいけど、今度は、ちょっとだけさっきとは、違う意識をしてみましょうか。」
深く潜っていくって、どうやるの?
「やはり、ここは、かなり難しいのね。今度は、意識を下に下げていく感じ、潜るのではなくて、意識を下げていくように意識してみて。」
潜るのじゃなくて、意識を下げるような感じなのね。
「そうよ、潜っていこうと意識するのではなくて、意識を下げていく感じね。その方が、もしかしたら、やりやすいかもしれないわ。そう信じてみて。そう強く思うのよ。」
ええええ!さ、下がっていくわ、下がっていく、下に勝手に下がっていく、、、。だめだわ、意識をそのままにしなくちゃ、、、。
だけど、急に信じられないくらいに、底なしになってきたわ。このまま、このまま、どこまでも落ちるのかしら、、すごいわ、落ちている恐怖が、、、。
「今よ、そこで、感覚のセンサーを少しずつ、開いてみて。読み取りが始まるでしょ。」
ええ!ああ、下がるのが止まって、読み取りが始まったわ。
「だけど、自分から読み取りに行ってはダメよ。そのまま、流れに任せて。DNAのレベルに入ってきたから、そのまま、マリアの顔のDNAに意識を移していって。ゆっくりと、焦らないで。」
読み取りが、しっかりと始まったわ。自分からもやっていいわよね。
「だめよ。今回は、あの時の回復の術とは違うのよ。そのまま、止まるまで待つのよ。」
ええ、止まるまで待つって?ああ、止まったわ!ええ、これだと、もう動かないわ、どうしたらいいの?
「大丈夫よ。感覚のセンサーは、開いてるわね?」
開いてるわ。
「それなら、そのまま、辛抱強つ待つのよ、その時が、来るまで。」
その時?その時って、、、。
そして、何も起こらず、時間がすぎてゆく。
「いい?麗奈!ここから、先は、あなたが思う通りにやりなさい。でないと、この後のことは、私が教えて、たとえできたとしても、もう2度とできなくなってしまうから。今回の目的は、実は、マリアの顔を治すためだけではないのよ。あなたには、言わなかったけど。」
なんですって!そんなむちゃぶりなことって、私、どうしたらいいの?
「あとは、1人でやりなさい。私は、ここで終わるのを待ってるわ。頑張ってね!」
うそでしょ?そんなこと!




