5-3 プリンセスの娘、誘拐の謎③
今回、誘拐されたという、プリンセスの娘、マリアは、王室において公務の仕事をしながら、IT関連の会社で、週に2日勤務していた。マリアには、社内にとても仲の良い友達がいた。その友達は、ミレナ・ロッシといい、マリアが王室の立場で次期プリンセスの立場でありながら、気兼ねなくマリアに接していて、とてもその仲は良好だった。マリアは、次期プリンセスだけあって、その美貌はレベルが違い、どこに行っても目立っていた。
だが、その友達であるミレナは、実は、マリアに迫るほどの美貌であった。仲のいい2人は、職場でも圧倒的に美しく目立つ2人であった。
そして、ある日、やはり同じ職場に新人の男性が入ってきた。名前をジェミニといい、2人とは同い年。しかし、2人は先輩であり、2人とも彼に仕事のことなど色々なアドバイスをしていた。
すると、そんな中で、マリアは、ジェミニのことが好きになってしまったのである。しかし、一方で、ミレナもジェミニのことが気になっていた。
次期プリンセスに決まっていたマリアは、学生時代からとにかくモテていたのだが、自分から告白するなどとても考えられず、ジェミニからの告白を待っていたが、一向にくる気配がない。
そして、ある日、マリアは、そんな気持ちが抑えきれず、ジェミニに告白した。
すると、
「マリア、ごめん。僕は、ミレナのことが好きなんだ。」
なんと、このマリアが振られてしまったのであった。マリアは、とても信じられない気持ちで、なぜ自分が振られたのか理解できなかった。
こんなに美人の私から、告白するなんて、絶対ありえないことなのに、、、。こんなこと、生涯で一度もしたことないのに。こんな美人の私を好きにならない男性なんて、会ったことはない。何かがおかしいわ。
これまで多くの男性から告白されてきたマリアにとっては、絶対に自分から告白するなんて、とてもありえない、自分のプライドがズタズタに切り裂かれてしまった。自分が振られるなんて、絶対に、絶対にありえない。
私、このままでは引き下がらないわ。絶対に、私のこと、好きにさせてみせる。
そんな中、ネットでの情報を調べていたマリアは、この世の中に、美人になれる水というものが存在することを知った。最初、マリアは、とても信じられなかったが、繰り返し調べていくうちに、「美と命の水」の存在を知る。だが、その水が、コトールルミナス国に伝わるものであることを知って、その国を探したが、どこにあるかは全くわからなかった。
すると、マリアは、母親に、ある申し出をした。
「お母さん、実は、私、お願いがあるの。」
そして、コトールルミナス国がどこにあるのか調べて、「美と命の水」を手に入れてほしいと言い出した。すると、母であるプリンセスは、わかった、とりあえず調べてみると言って、その場をごまかした。
プリンセスは、また、娘がわがままを言い出したと思い、何回か話しを聞いて、最後には無理だと言って、終らせようとしていたのであった。
ところが、今回は、この水が手に入らなかったら、自分は次期プリンセスになるのはやめるという。
そんな申し出に驚いたプリンセスは、コトールルミナス国に伝わることを調べさせていた。しかし、これは、国家機密並みのことであり、こちらが王室であっても、国同士、正面切って、奇跡の水をくださいと言いだすなんてことは、とてもありえないことであった。
それには、極秘のルートでも探し出して、水を手に入れるしか方法はないと、さらに調べてさせていると、オービスの存在をつかんだのである。オービスなら、本来なら次期プリンセスのはずだったという、ほとんど王室の立場に近い存在であるし、今は一般人として日本にいる。それなら、公ではないし、オービスからなら狭い窓口となる。それでいて、国外では、1番あの水に近い立場である。それなら、その、オービスを利用しない手はない。しかし、オービスに会いに行って、あなたの国の奇跡の水をもらってきて、と言って、二つ返事でオーケーするとは簡単には行かないだろうと思った。
オービスが緊急で取りに行かなければならないように思わせる理由でもないと、たぶん簡単に断られるかもしれない。
すると、マリアにしつこくその後の情報について聞かれたプリンセスは、仕方なく、オービスのことを、やむを得ず伝えてしまう。
すると、マリアは、とんでもないことを考えだしたのである。
「わかったわ。それなら、私を誘拐して。」




