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4-2. あばかれたカタリーナの秘密②

 すると、あるイベントが終わったあと、帰りの車に乗り込もうとしていると、あの女性がカタリーナに声をかけてきた。


「梨奈!私よ!」


なんと!私のことを、梨奈と呼んでいる。カタリーナは、焦っていたが、すぐに冷静さを取り戻して、

「あのう、どなたですか。」

「私よ、佐藤こずえよ。わからない?」


 カタリーナは、もちろん本当にわからなかったが、もしも自分が、正体がバレてしまったとしても、本物の固井梨奈かたいりなは、亡くなってしまったのだから、自分が、固井梨奈かたいりなであるわけはない。だが、群青香織ぐんじょうかおりであることは、麗奈以外は、知るわけもない。実際には、記憶を失っていることになっているのだから、どちらにしても、今は、片野山玲子で、このまま押し通すしかないと思った。


「ごめんなさい。私、記憶を失っているので、事故の前のことは覚えていないんです。」

「そうね。やっぱり、ニュースで見たことは、本当だったのね。私ね。梨奈さんのことは、よく知っているわ。全然思い出せないのね。かわいそうに。」

「違うんです。私は、その梨奈さんに似ているかもしれませんが、別人なんです。それに、記憶が戻らないことに、もう慣れてしまったので、あきらめたんです。今の私の名前は、片野山玲子です。」

「私は、あなたが1年くらい勤めていた介護施設にいるのよ。一緒だったわよね。」

「だから、私ではないんですよ。」


 すると、カタリーナのことを待っている、モデルラボのスタッフがいたので、そのまま、帰りたかったのだが、彼女は、さらにきいてきた。


「ねえ、梨奈。このあと、まだ予定あるの。」

「いいえ、あとは、帰るだけよ。」

「もし、よかったら、このあと、大切な話したいことがあるので、2人だけで話しを聞いてくれない。」

「えっ、、、。そうねえ。」


 そう言いつつ、ちらっと、麗奈の方を見るカタリーナ。すると、麗奈は、カタリーナに向かって小さくうなずきながら、いいわよ、というような表情。

「そうね。わかったわ。いいわよ。」

「ああ、よかった。ごめんなさいね、時間をとらせてしまって。」 


 すると、麗奈と一緒に帰っていくスタッフたち。そして、近くのカフェに入る2人。そして、わりと個室っぽい部屋に入って行く2人。


 ここは、完全に密閉されているわけではないが、たぶん、外には話しは漏れない感じであった。すると、佐藤こずえが口火を切った。

「実はね。あなた、梨奈じゃないでしょ。」


 驚くカタリーナ。


「えっ、何?さっきと言うことが違うわ。」

「事故で亡くなったのは、たしかに梨奈よ。そして、その時に、一緒にいたのは、あなたよね。そして、あなたは、記憶喪失になった。だけど、あなたは、どうして、梨奈と同じ顔なの。別に双子ではないし、たまたま似てるとかは、なしよ。だって、梨奈とあなたは、ほくろの位置や数まで同じじゃない。そんなことってある?おかしいわよね。」


いったい、何を言いたいのか。

「何のことか、さっぱりわからないわ。」

「だから、固井梨奈には、双子の姉妹はいないのよ。それなのに、あなた、同じ顔って、どういうことか聞きたいのよ。」


 この人は、なぜそんなことを知ってるの。ただ者じゃないわ。


「週刊誌に売り込むネタとしては、充分じゃない。たぶん、その後、週刊誌の記者が、この2人が同じ顔の謎を解いてくれると思うわ。そうすれば、絶対に警察も動き出すわ。それとも、あなたが買い取ってくれるの、このネタ。」

「な、なんのこと。わからないわ。」


 すると、佐藤こずえは、ニヤリと微笑みながら、


「いいこと。来週までに、この紙に書いた振り込み先に、5,000万円振り込んでちょうだい。そうでなければ、週刊誌にネタを売るからね。とっても稼いでいるあなたには、これでも少ないかしら。」


そういうと、その女性は、帰っていった。 

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