3-13 ダイヤモンドは、誰の手に13
すると、決勝戦の第2組目開始、5分前になって、控室から、クラリスが出てきた。
それをみたコスメ、驚いて、
「あなた!クラリス!どうしたの、それ!」
えっ!クラリスは、なんのことかさっぱりわからない。
すると、
「だって、あなた、急に大人っぽくなって、少なくとも、2、3才は上に見えるわ。それに、オーラが、もうあふれてるわ。まだ、見た目が普通なのに、いったいどうなってるの。」
しまった。気持ちを対決へとちょっと切り替えただけなのに、オーラなんて出してないつもりだったのに、なかなか抑えるのって難しいわね。年齢の2才上に見えたのは、オーラのせいだわね。もっと抑えて抑えて、、、と。
すると、その力は、徐々におさえられていき、見た目も
「ほら、気のせいじゃないですか。年、さっきより上に見えます?」
すると、覗き込むように、もう一度見直すコスメ、
「あら!本当!普通に18才にみえるわ。なんか、見間違いかも。あら、どうしたのかしら。私も、ちょっと緊張してるからね。」
よかった。危なかったわ。じゃあ、ささっと、負けてこようかしら。
進行役の女性から、
「それでは、決勝戦の第2組目をスタートします!」
両者ともに、測定器の前に進んでいった。
チームBRからの女性は、クラリスをみて、不思議そうな顔をしている。
一方で、クラリスは、どう振る舞おうか、まだ迷っていた。それだというのに、クラリスの美貌は、すでにさっきまでの、ただの18才の女の子の見た目とは違い、少し変化していた。クラリスは、自然とあふれそうなエネルギーをただ抑えていた。
それを見たチームBRからの女性は、愕然とした。
この子、放出しているのは、オーラではないわ。私たちも、放出しているのは、もはやオーラではないけれど、この子は、また、私たちとは、違う、別のもの?!
今、私の放出しているもの、私の美貌がレベルアップしているのに、あの子は、ただ現状維持をしようと必死になっているように、そうとしか思えないわ!それなのに、今、私たちとレベルが同じよ、な、なぜなの!いったい!
すると、次の瞬間がやってきた!!!
「チームBRの勝利です!」
所長が、今回も、測定器を待たずに、勝敗を発表した。
進行役の女性からも、
「たった今、チームBRの優勝が決定いたしました。おめでとうございます。これで、チームBRが、優勝賞品のダイヤモンドを獲得いたしました。優勝の贈呈式まで、しばらくお待ちください。」
がっくりと、崩れるフランソワ高木。もはや、疲れ切ってしまって、立つこともできない。そこに駆け寄るコスメ、
「所長さん、お疲れ様でした。いやあ、クラリスは負けてしまったけれど、けっこう頑張っていたわね。」
すると、静かに首を左右に振りながら、
「いいえ、そうではない。クラリスは、実は、あえて、持てる力を押さえ込んでいるように見えました。そして、相変わらず、チームBRの女性はとんでもない美しさを放っていましたが、クラリスの抑え込みのような姿が、みていてなんか同じようなレベルを保っているような、しかし、これ以上はレベルが上がらないようにみえていて、それで、ついに結果をだしてしまいました。その時点では、やはり相手の方が多少、上に見えたのですが、いや、クラリスは、本当に力を押さえ込んでいたのか、それとも本当にあれ以上は無理だったのか、それは、今の私には、はっきりしたことは言えない。ぜひ、本人から聞いてみたい。」
そこに、戻ってきたクラリス。
「あああ、負けちゃったわ。もうちょっとだったけどね。残念、残念、、、。」
すると、フランソワ高木は、クラリスに向かって、
「き、君は、まさか!わざと力をだしていないようにも、見えたが、まさか?」
なんと、さすが、フランソワ高木!美の見極め人の異名は、伊達じゃないわね。あれを見破るとはね。普通の人間のレベルではないわ。だけど、私が、ここで勝つわけにはいかないじゃない。すべてが水の泡となってしまうわ。どこまでも、白を切るのよ。
「所長さん、そんなこと、あるわけないですよ。わざと、負けるなんて、負けることに、どこにもメリットはないです。できれば、ダイヤモンドほしかったです。」
「本当かい。おっと、しまった。今回も、オーラチェッカーで調べたらよかった。オーラチェッカーを使っていたら、もっときちんと何かわかったかもしれない。結局、本当のところまではわからなかったのは、ちょっと残念だったね。」
フランソワ高木は、最後まで、怪訝そうな顔をしたまま、コンペティションは、無事に幕を閉じた。




