8-10 チョコレートガール⑩
すると、その後、ショコラから、その日、いつもの日と何か変わったことがなかったか、聞くが、何の手がかりにもならなかったのである。
さすがの実務も、今回ばかりは、頭を抱えてしまった。舞台上でのショコラの変身ぶりは、どう考えても、自発的に行なえるような程度のものではなく、回りからエネルギーをうけたとか、何か薬など飲んだ作用によるものであるとか、そのような類いのものではないのと、とにかく、1番驚いているのは本人であり、全く心当たりがないはないという。
すると、それを会場の外で知った、1人の女性。
「ショコラ、こんなところでやるなんて、しかも、しらばっくれるなんてね。私も、こんな遠くまできたからには、私が絶対に暴いてやるからね。」
そして、いよいよ、チョコレートガールコンテストの開催当日。多くの若いモデルたちに、混ざって、ショコラとショコリータがいた。そして、モデルたちも着替えが終わり、あと、15分ほどで開催する直前、なんと、国内にある、チョリナート国大使であるマリエット・アビゲイル・フォン・ハイデン大使がショコラを訪ねてきた。
すると、
「あなたが、ショコラ・エリザベートね。はじめまして。私は、日本のチョリナート国大使館からきたマリエット・アビゲイル・フォン・ハイデン大使よ。
あなたの噂は聞いているわ。まだ若いのに、わざわざ、日本まできて、モデルをするなんて、勇気があるわね。それに、今回は、チョリナート国の代表として、チョコレートガールコンテストに出場するなんて、今日は、あなたに激励のためにやってきたのよ。」
すると、手に持っていた包みを開けると、
「これは、もう、あなたもご存知の、チョリモナよ。それも、国内でも有名な高級店のフリーシアのチョリモナ。おそらく、国内でトップクラスのおいしさだと思うわ。さあ、今、舞台にあがる前に、ぜひ一つ食べてちょうだい。チョリモナ、元気でるものね。」
「ええ!本当ですか!まさか、ここ日本で、チョリモナが食べられるなんて、驚いたわ。それも、フリーシアのチョリモナだなんて、信じられないわ。国内でもなかなか食べられないのに。」
「喜んでくれてよかったわ。さあ遠慮しないで、食べてちょうだい。」
すると、その陰から、そのやり取りを見ている女性がいた。
さあ、早く食べなさいよ。こうして、待ってるんだから。今度こそ、証拠を押さえてやるからね。それも、今日は、ビデオだからね。食べるところから、終わりまで、全部余すことなく撮ってやるから。




