8-2 チョコレートガール②
ところが、いつまで待っても、戻ってこない。駐車場をよくみると、タクシーに乗り込んでいる少女。
しまった。やられたわ。
「ねえ、実務さん、あの子、タクシーを追いかけて!」
今日、実務計子が運転して、買い物にきていた2人は、その少女の乗るタクシーを追いかけた。タクシーを追いかけながら、実務は言った。
「コスメ、あの子ね、バッグから見えていたパスポートから航空券がはみ出ていたわ。それに、あの慌てようは、たぶん、このまま空港に向かう気よ。ということは、成田に違いないわ。それだったら、こっちは、近道して、先に成田で待っていた方がいいわ。だけど、帰国するつもりなら、会っても、たぶんスカウトはできないかもしれないわ。それでも、行く?一応、話しをしてみたいなら、行くけど。まあ、でも、ダメで元々、うまくいけば、近年ではかなりの逸材って気はするわね、私からみても。どうする?」
驚くコスメ、
「実務さん、あなた、さすがね。そこまで読んでいたなんて。でも、そうよ、一応、スカウトして、ダメでもいいわ、いつも、スカウトなんて、ダメで元々よ。行ってちょうだい!先まわりするわ!」
そして、裏道を知り尽くしていた実務は、もうスピードで空港を目指す。それに、信号にあたることも最低限の数を網羅している順路を走り抜け、警察に万が一捕まらないことまでを、さらに考えて読み切って、進んでいく。
そして、とうとう、信号に一度も引っかかることなく、成田空港に先に到着した。
「さあて、どうなるかしら。」
しばらく待っていると、さっきのタクシーが到着した。2人は、その近くの物陰にサッと隠れた。
「実務さん、空港の入り口まできたら、つかまえるわよ。協力してね。」
「オッケー。」




