7-11 マリスガス・ミレニスの憂鬱11
そして、ある日、アニエスは、あるビルの展望台に立っていた。そこは、多くの観光客がいて、とても賑わっていた。すると、10人以上の刑事がその場に立ち、観光客の方を向いている。
すると、ある1人が、はっという顔で、他の刑事に目配せをすると、1人の女性が、数人の刑事に、あっという間に囲まれてしまった。そして、
「あなた、ちょっと聞きたいことがあるの。こちらにきてもらっていいかしら。」
「いったい、何のことかしら。」
だが、そう言うが早いか、その女性は、手元に隠し持っていた小型の機械のスイッチを入れた。
「しまった!何か機械の操作をしたわ!」
アニエスは、後ろでは張り込んでいた刑事たち数名が、ざわざわとしたのを耳にして、犯人が捕獲されたのを知ったのだが、その際に持っていたリモコンのスイッチを入れたことには気づかなかった。
すると、アニエスは、一瞬気を失って、気がつくと、次の瞬間、展望台に立っていたアニエスは、驚きと同時に、すでに宙を舞っていた。
「ああ、やられたわ!まさか、こんなことだったなんて、、、。」
真っ逆さまに落ちていくアニエス!
すると、ともに現場にきていたミレニス、
「しまった!遅かった!やられたわ!」
そこにいる大勢の人たちも驚き、悲鳴が上がっている。
この展望台は、20階建てのビルの上にあり、約60メートルの高さがあり、とんでもない高さではあるのだが、今日まで、アニエスは、いくつかの高所に出向いたのだが、ただ自滅する程度の高さでは、飛び降り自滅は実行されなかった。
もう、その頃には、確実に、肉体がこっぱみじんに消滅するほどの高さでなければ、実行されないのだと、アニエスにはわかっていた。そこで、今回は、どんなことをしても助からないほどの高所を選んでいたのである。そして、今回は、そのやり方が功を奏して、自滅屋が実行したのであった。
そして、ついに、飛び降り自滅が実行されたアニエスは、自滅屋の計画通り、頭から真っ逆さまに落ちていく。




