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5話 スライム樹脂でモノづくり

 今回、造形職人モード日常回。 誰得!?しかもちょっと長い!

スライムジェノサイドから一夜明けて、今日はスライム樹脂の5話 スライム樹脂でモノづくり実験のために、知り合いの造形工房を訪ねている。

「山猫造形工房」は我が家から大和川を渡って、すぐの場所にある。

ちなみに、社長のハルタ カツヨリとは、たまたま手伝いに行った造形工房で知り合った。

ハルタ君は、筋肉の似合うイケメン系ではないナイスガイだ。ハードな現場にいても、ワンコインフィットネスに欠かさず、行くようなヤツである。

 前日にハルタ君にメールして「面白い材料が手に入った」と連絡したら、ノリノリで、工房に来るように言われたので渡りに船、とばかりに参上つかまつったわけだ。

スライム樹脂自体は一般流通しており、普通に仕入れることも可能だが、それなりに高額になると言うことでハルタ君には、直接買い取ってもらえるコトになった。

うむ、冒険者みたいだ。


 スライム樹脂は100gの買い取り所価格が200円なので、一般流通だと約3倍600円〜700円ぐらいが販売価格となる。

卸価格となると、一般価格の8がけぐらいになるので480円〜560円ぐらいなので、こちらとしては、買い取り所の倍で買ってもらえるならWINWIN、と言うことで、スライム樹脂100gを400円で買い取ってもらえることになった。

スライムジェノサイダー、待ったなし案件である。


ともあれ、スライム樹脂の実験をはじめようか。

 まずは、スライムジェノサイドのお供に、是非ご用意したい着火用具。火属性と風属性のスライム樹脂を混ぜることで炎を風で強化できるはず。まずは2つのスライム樹脂を混ぜ合わせる。形は後で武器製作スキルや防具製作スキルで自在に成型できる。最近知ってビビった。

ダンジョン由来の素材は、製作系スキルで自際に変形、成型が可能なのである。

着火用具とは言うが、どんな感じだろう?チャッ◯マン?

先から火が出る杖みたいなヤツか…

いや!ココは厨二病の大人が大喜びしそうなヤツを!


と、言うわけで、できました!

有名な、究極なファンタジーに登場する、炎の槍の形のスライム樹脂製武器!オッサン、テンション爆アガリである!

柄の部分は3分割して、コンパクトに持ち運べるようにした。

カーボンファイバー製の軽量で頑丈な芯材を火属性のスライム樹脂でコーティング。穂先は未だダンジョで金属がドロップしてないので、火属性と風属性の混合スライム樹脂製。なので突き刺す事は問題ないが斬ることはできない。ダンジョン由来の金属が手に入り次第、アップデートだな…普通の金属だと、炎を受け止めきれないだろうから。石突の部分は、地属性樹脂でできている。

まぁ、石突だから、という理由だけなんだが。

ちなみに、属性攻撃を発動するためには魔石か魔力を使う必要があるらしい…カセットボンベとどっちがコスパが良いのやら…

魔力の使い方は、正直まだよくわからん。

あの、変身の時に、ファーってなるやつが、そうなのかもしれない。

魔石は、全部売ってしまったので、またダンジョンででゴブリンかオーク相手に無双するか。


あとは、自分の衣装のバージョンアップだな。


 死蟲の衣装は、もちろん自作衣装で、油粘土で形を作り、石膏で型を取り、ポリエステル樹脂と、ガラスマットで作り上げた仮面。

発泡ポリエチレンの柔らかい板材、コスプレボードやサンペルカの商品名で呼ばれる素材で、作られたプロテクターや手甲。これらをすべてスライム樹脂にて、アップデートしてやろうと思う。


まずは今使ってる仮面、コイツをポリエステル樹脂とガラスマットで型取りする。全体に離型用のワックスを塗り、型用のゲルコートを均一に吹き付ける。

ゲルコートが硬化したら凹凸を均すように第2ゲルコートを載せる。

第2ゲルコートが硬化する前に 積層用のポリエステル樹脂とガラスマットを素速くかつ気泡が残らぬように全体に二層貼り込む。この時、型の表面(ゲルコート層)に気泡が残ると、型の耐久力が落ち、多数成形することができない型となる。

そして型の大外に、変形防止のフランジ(襟みたいなモノ)をさらに、二層貼り込む。

コレにより、さらに型が長く使える様になる。具体的には、フランジ部分を、ハンマー等でぶっ叩き、成形品を型から外す際に、ココが壊れないようにという意味合いがある。

すべての貼り込み成型が終わったら、硬化する時間を待つ隙間に、プロテクターなどをスライム樹脂でコーティングして行く。


もともとは、G10という速乾のゴム系ボンドを、ラッカーシンナーで少し薄めて刷毛塗りした上から、ラッカースプレーやアクリル絵の具等で、イイ感じに仕上げている。

 この最初のボンドコーティング部分、いつもコレで良いのか、と悩みつつもこれ以上のモノが、なかなか存在してなくて、結局コレで…みたいにやってきている。それでも色がはげても、ボンドをちょっと塗って、ラッカースプレーやアクリル絵の具で補修できるので、一番重宝してる。

(実際、我が怪人工房の衣装は、15年以上使ってます。未だ現役w)

スライム樹脂によるコーティングは初めてのことだが、スライム樹脂自体の汎用性はもう、チート素材と言っても、過言ではない。なにせ製作スキルにより、柔らかさを変化させることができる、と言う訳のわからなさだ。

一旦、硬化した後からスキルで、欲しい硬さに弄れる。

そして再硬化の過程を経て、硬度が固定される。

ゴムみたいなものから、カッチカチのものまで、自由に作ることが可能なのだ。マジでチート素材。

容器に入れたスライム樹脂を、柔らかくする。

刷毛塗りで塗りやすい程度の液状にしてから、プロテクターに塗布する。そして製作スキルで再硬化 ある程度の柔軟性がほしいので軟質のポリウレタン(スマホケースの柔らかいやつ)ぐらいで固定。


 おお、イイ感じ!塗装の上からでも、透明のコーティングができるので、仕上げとして充分使える。コーティングが完全に一体化するため、剥離が起きることもないようだ。

何度も曲げたり伸ばしたりしたが、剥がれそうな気配もない。スゴすぎる。と、やってるうちに面の型が硬化したので離型処理のワックスを型に塗り、スライム樹脂で成型。

普通ならガラス繊維で強化するところではあるが流石はチート素材充分な強度がある。しかも顔に当たると痛い部分にはスライム樹脂のゲルクッションを取り付けられるという至れり尽くせり。スライムさん最高です。

と、やってるうちに良い時間になってしまった。

 ハルタ君に、モノを見せたら

「コレはスゴいですね〜新たに色んなものが作れそうです!」と、好感触。


「お?ハルタ君もダンジョン行く?なんか君やったらすごいスキル生えそうやけど『筋肉』とか!製作系スキルとかも生えそうよな?あと、スライム樹脂も手に入るし」

「ソレは、面白そうですね…今度一緒に行きますかー」

そういうコトになった。

※この物語はフィクションですが、たまにリアルにあったことや、実在する人物像に近いところをつくことがあります

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