18話 オッサンよ神話になれ
本日も宜しくお願いします!
読んでくれてありがとうございます!
今日は初めてポータルを使っての5層。
降りると神社の境内に出る。ここは一応セーフティーゾーンみたいだ。我王達は仲魔なのでノーカンらしい。そりゃそうか。さて、どう探索しようか…
「お館、この界隈ならウチラの平隊員で十分でさ!よしんばやられても影の中に戻ってきます。安心して任せておくんなせぇ。」
我王が言うなら任せてみるか。一応各隊の副隊長と平隊員を組ませて探索に出す。拾ったアイテムは、影経由でコバンの収納へ。と取り決め影のものを放つ。やー、仲魔が優秀すぎておっさん心配になってきた。いや、それなりの強さを示さねば牙王達もついてきてはくれないだろう。
…日々是精進!!
と、というわけでコバンのナビで6層ジャングルへ…
ジメジメした空気がまとわりつく。
予習ではここは巨大なヘビが出るらしい。
油断してるとアタマから丸呑みにされるという恐ろしいフロアである。
が、コバンの察知力と牙王の爪があればまるで問題にならない…俺要る?
「敵が単独のこの階層ならお館の変身で集めてショートカットできるな!」
「探知も、しなくていい。父、やろう。」
と、コバンが周りの木々を伐り倒して消化する。あっという間に広場ができる。ダンジョンのオブジェクトも関係なくぶった斬るコバン…チートやでぇ…
「牙王、コバン…おおきに、それで行こか!」
静かな密林にメインテーマが響き渡る!
「俺様の歌を聴け!!!!」
でー、でっでっでっでれっで!
「〽オトコの〜中のオトコ〜!!」
ひらけたスペースにヘビどもが顔を出す。
出てきた順にコバンと牙王が叩き潰す!
ほぼノータイムの迎撃!
休みなくジャングルから顔を出す、でかいヘビがアタマを吹き飛ばされて光にかわる。
途中何度かレベルアップした。仲魔の倒した分はちゃんとコッチにも入るみたいだ。
「父、ヘビ、128体、倒した。」
「速いな…お見事だ!」
今までよりも強烈なプレッシャーを放ちながらソイツが姿を顕す。
神話でしか聞いたことがない8つのアタマを持つ巨大なヘビ!!
スサノオノミコトがたおしたという怪物!
その姿を模した巨大なバケモノが今目の前に顕現した!!
「……ヤマタノオロチ…まさに怪獣だな!!行くぜ!」
歌がヒートアップするとオロチの8つの鎌首がすべてこちらを見る!!あとは簡単だ!加速したホブゴブリンの剣で全ての頭をはじき飛ばす!!ピヨってるスキにコバンと牙王がアタマを潰す!!ウネウネ再生して来るので気持ち悪いのでさらにコバンに消化液を射出させる!全ての首が無くなったその瞬間に、イキモノの絶対なる弱点、心臓を潰す!
ヘビの心臓は首の根もとにある。
ならわかりやすい!8つの首のその根もと!!
そこが奴の心臓だ!!
「行くぞ!」
ホブゴブリンの剣が風と炎を噴き出しうなりをあげる!
限界まで抑え込んだチカラを、バネのように放つ!!!!
オロチの首の結合するその場所を叩き斬ったホブゴブリンの剣が、砕け散った…。さらば、相棒…。
声にならぬ咆哮をあげ、ヤマタノオロチの身体が光の奔流に変わってゆく。
そして、変身が解ける。腹減った!!!!
オニギリとサラダチキンをもっしゃもしゃ齧りながらデカいペットボトルのお茶を飲む。空腹は筋肉に良くないらしいので。
そしてめっちゃデカイ魔石と、肉屋の紙に包まれたヤツと、宝箱!!
神話通りに剣が宝箱から出てくれないとしばらくミノタウロスの斧を使わねばならんが…祈りながら宝箱を開ける………。
そこには、紅くオーラを放つツルギがあった。
神話をなぞるなら、アマノムラクモノツルギ…。
後にクサナギノツルギと呼ばれる神器である。
ちゅうわけで、6層リザルト。
魔石(大)130×5000=650000
ヘビ肉 7000g×150=10500
魔石(ヤマタノオロチ:ネームド)1×1000,000
ヤマタノオロチ肉 ¥未確定×1
剣は売らない。代がわりだ、また魔改造が待ってるぞ。
「よし、先に進むか!」
コバンも牙王もヤル気は満ち満ちている。
コバンナビにしたがって7層へ向かう。
7層への下り階段を降りるとそこは、岩山というのがふさわしい、石と岩しか無い起伏の激しいフィールドだった。
予習ではココに出るのは、コカトリス。
石化能力を持つ、体は鶏で尻尾がヘビのやつだ。
うちの仲魔にはコバンがいるので石化攻撃はまるで問題にならない。
本人も、『まかせて。』
と、強気である。石化攻撃は瞬時に石化するわけではなく、末端から徐々に来るらしい。
コバンの超回復であれば恐れるに足りないと、いうことみたい。マジ有能。
コバンがコカトリスを探知、矢印が出ると牙王が駆け出し爪でコカトリスを排除。君らに任せとくと全部狩ってしまいそうなのでフロアの中央あたりまでコバンにナビしてもらう。
「コバン、周りをイイ感じに片付けてくれるか?」
「わかった。」
コバンの触手が触れたところから岩がキレイに消える。わあスゴい!消しゴムマジックみたい!!
50m4方を見通しの良いフィールドに変えた。
よし、行くぞー!
「変身!」
いつもの、ファーッ!があって姿が変異する。イントロが流れ出す!
「俺様の歌を聴け!」
辺りの空気が殺意でイロを変える…。さぁ、神話のツルギの試し斬り!
殺戮タイムだ。
現れるコカトリスを次から次へと斬り飛ばしてゆく。
コバンと牙王は俺様の死角、をガードしてアタマを呑み込んだり首を飛ばしてモリモリやっつけてる、あ、ヘビの頭の方が弱点なのね。
しばらくすると、ボーナスタイムに突入する時の静寂が訪れる。
岩山の影から今まで倒したやつより、デカいヤツが姿を見せる。体高4mはあるか?と思われる鶏と太さ30cmを超える太さのヘビの顔が、俺様達を同時に見下ろす…。
巨大石化モンスター バジリスク。いざ、勝負!!
「ゴゲゴッゴオオオオオオオオ!!!!」
大気を震わせる大咆哮!!全身がビリビリと震える!!
バジリスクが羽根を広げブルブルと体を揺するとマシンガンの様に羽根が撃ち出される。コチラに到達する前にコバンが身体を膨らませて羽根を収納!すげぇな絶対防御やん!バジリスクの羽根弾丸を防ぎ切って、ここからは俺様たちのターン!!
まずはコバンがバジリスクに羽根を撃ち返す!
その速度、まるで、光線のようだ。よし、眼を潰せたようだ!
「牙王!!合わせろ!!行くぜ!!!!!!」
牙王とふたりバジリスクのヘビ頭を挟んだ形に布陣。
「今!!!!」
呼吸を合わせて地面を蹴る!
上からの斬撃と下からの爪撃がヘビの頭を切り飛ばす!
バジリスクの巨体が光の渦に変わる。
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