15話 肉・肉・肉〜!!!!
本日も宜しくお願いします!
読んでくれてありがとうございます!
今回もなんかかわいいの出ます。
スキル解放のキラキラエフェクトが飛び出す。
不死身の昆虫忍者が吼える!テーマソングのイントロが鳴り響く!
「俺様の歌を聴けぇ!!」
瞬間に対峙した敵のヘイトが俺様へと向く!
「〽オトコの〜ナカのオトコ〜」
黒毛ミノタウロスの眼がコチラを睨む!
戦斧が振りかぶられる
見える!
見えるから躱せる!
戦斧に手を付き跳び上がる。
黒毛のミノタウロスがこちらを目で追うが、まるで間に合わない。
その目に、コバンが消化液を叩きつける!まるで精密射撃、いや、互いに動きながらだからイージス艦レベルだな。
おそらく、敵の動きを先読みして着弾点を割り出してる…ウチのコ優秀すぎる!
のけぞるミノタウロスは既に俺様の敵ではない。開けっぴろげの喉笛に
ジェット加速したホブゴブリンの剣を叩き込む。急加速した剣は、血飛沫を撒き散らしながら黒毛のミノタウロスの末路を、眺めている。
程なく、黒毛のミノタウロスは光の渦へと、かわる。
変身を解除してコバンからサラダチキンバーとスポーツドリンクのペットボトルを渡してもらい、もしゃつく。
しみじみ美味い。変身時間が短かったせいか、いつもより
空腹感が小さい。コバンのおかげで大量の物資を持ち込めるようになったが、食料は有限だ。ダンジョンで出た肉をその場でワイルドに焼いて食うというのもいずれやらねばならないかもしれないが、しばらくはこのスタイルだろう。つーか、楽しそうだなダンジョンキャンプ!コバンのおかげで安全は担保されてるし、不安はない。
さて、5層のポータルを使えるようにしとくか。
「コバン、階段のある方向わかるか?」
『わかる、こっち』
と矢印を出すコバン、マジ有能。
「ミノタウロスのドロップ回収したら行ってみよう」
『わかった』
漆黒のミノタウロスのドロップは魔石(特大)、黒毛ミノタウロスの肉、そして宝箱おそらく、ミノタウロスの戦斧
が入っているだろう。
と、言うわけで宝箱オープン!!
わなは、かかっていなかった。
美しい輝きを放つ、人間用のバトルアックスが出てきた。
今のところ斧使いは居ないが、二本目をゲットするまではコバンに預けておこう。
と、言うわけで、4層のリザルトは……。コバンのおやつにミノタウロスの魔石を2つ上げたので…
魔石(大)126
ミノタウロス肉 5800g
ミノタウロスの皮革 5
魔石(超特大)1
黒毛ミノタウロス肉 500g
黒毛ミノタウロスの戦斧 1
大量殺戮ができるとこのダンジョンでも十分すぎる報酬が手に入るな…金銭感覚が狂いそうだ…
さて……5層へ行くか。
コバンのナビに従い 下層への階段をおりる。
5層の風景は……
寺内町… そうだ、久宝寺の寺内町だ。寺内町というのは城下町と同じように寺を守護する目的があり実のところ迷路である。敵を撹乱したり行き止まりに追い詰めて確殺するタイプの迷路……
予習してきたこのマップのモンスターは、ワーキャット。
武器を携帯する二足歩行の猫らしい。
見た目は可愛いが、小さく素早いので苦戦するらしい。
前半戦の壁と言われているが……どうだろう?
辺りを警戒するが気配はない…
「コバン、相手の攻撃パターンも知っときたいから、出てきてもすぐに倒さなくていいぞ」
『わかった。任せて、父』
「いざとなったら自由に動いてくれ。」
『まかせて。』
しばしダンジョンの寺内町をそぞろ歩く、と、急にコバンの触手が爆ぜる!物陰から飛び出したワーキャットが手裏剣を撃ちつつ飛びかかってきた!刀をいなして首元に必殺の触手を添えるコバン。涙目になったワーキャット!
どこから見ても俺等悪役やん!!ちゃうねん!!ちゃうねんで!!!?
「殺されるにゃ〜!怖いにゃ〜!!お頭!助けてにゃ〜!!!!」
コイツ喋った!?
そんな話は聞いたことがない!
ナニカ特殊な条件があったのかもしれない……。
首の後ろあたりをぞわり…とナニカが駆け上がる
討伐条件関係なく出てくるタイプらしい。
どこかで聞いたBGMが流れ始める。具体的に言うとフィラデルフィアあたりが舞台のボクシング映画のエンディングで流れた曲だ。
トゥクトゥクトゥクトゥク…
でっ!でっでっでん!でっでっでん!でーでーでー
お頭……俺と同じタイプらしい。気が合いそうだ
通りの向こうからお頭と呼ばれた何かが姿を見せる…
星条旗のトランクスに赤いグローブの……虎男が!!
もはや、ツッコミが追いつかない。チャンプ!?チャンプなの!?コイツ!!!!
「ウチの若えモンが世話んなったな…行くぜ!!」
言うが速いか殴りかかってくる。マトモに受けたら首が折れそうなジャブ!
を、コバンが軽く流す。
「ほう…やるじゃねえか…?」
怒涛のラッシュが俺とコバンを襲う!
コバンが全てをガードする
『父、変身。』
「コバン…!わかった!!」
後ろに飛び退き、叫ぶ!
「変身!!!!」
足元からキラキラのエフェクトが上がり、俺は俺様へと姿を変え、あの曲のイントロが流れ出す!
ワン・ツー・スリー・フォー!!
「俺様の歌を聞け!!!!」
でーん、でっでっでっでれっで!
「〽オトコのー中のオトコー!!」
「死ね死ね!にゃーにゃー!」
待て!なんか変なコール入った!?
周りを見るとワーキャットが、お頭の虎男を応援してる…
アレか!?アウェイ戦ってやつなのか!?
……。やりづらい!!
『父、がんばって。』
おう、やったらぁ!!
第一ラウンド。互いに様子を見ながら殴り合う。
あまりデカいのを狙うと一撃でダウンしそうで…
相変わらずオーディエンスの応援は虎男に向かっている…ツラい。
ゴングが鳴り、お互いのコーナーに戻る 口にコバンの触手がねじ込まれ、回復薬らしきものが流し込まれる。
アレ!?コレ俺様、いつまでも戦えちゃう!?
第2ラウンド開始のゴングが鳴る。
変身による能力ブーストの中、虎男のパンチが迫りくる。コイツを弾いて内側からクロスカウンターを叩き込もうとした瞬間虎男がクロスカウンターを弾きさらにカウンターを重ねてくる!まさかのダブルクロスカウンター!!
良いのを一発もらった、意識が飛ぶ。
………。「セブーン!エーイト!」
アカーーン!!!!無理やり立ち上がる!
アタマを振って意識を取り戻す。まさかダブルクロスカウンターが飛んでくるとは思わなかった…やるやん虎男!!
セコンドにいるコバンがなんとなく丹下段平に見えてきた…ヤベえな…。
早いとこ勝負を決めないと無限回復地獄に堕ちそうだ。
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やっぱり語尾はにゃ~ですにゃー。