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第四話『泣けるだけ泣きましょう』

頑張って書いてます。

「はぁはぁ。ひどいよ…亮介。」奈緒は走り続けた。走り続けて着いた場所は海だった。

「海…」奈緒はそっと腰をおろした。もう夜なので月がとても綺麗だった。

「ここ…昔よく来た浜辺だ。何か哀しいことがあると来たっけ。」そこへ一人の女が声をかけた。

「奈緒…。」奈緒は声のしたほうへ振り向いた。そこには亮介の姉、麻矢がいた。

「麻矢お姉ちゃん。聞いて」。



「そう…。亮介と喧嘩してしまったのね。私も旦那と喧嘩してここへ来たの。ここへ来ると不思議と落ち着くわね。」

「うん…。」奈緒はまた泣き出してしまった。それを麻矢はそっと抱いた。

「お姉ちゃん。」

「泣きなさい。気が済むまで」美しい満月が二人を照らしていた。


「奈緒が女?そんな…騙した…親友だと思ってたのに!!」亮介は部屋の片隅で一人うずくまっていた。

「亮介…。入るぞ。」

「父さん…。父さんは知ってたんだよな。何で言わなかったんだよ。」

「すまない…。何れは言うつもりだった。お前に女の子を預かると言ったら絶対に反対されると思ったからだ。追いかけろ。」

「けど…」

「行け!!連れて帰って来なかったらお前をこの家から追い出す。いいな!!」

「わかったよ」亮介はコートを羽織り走り出した。走って走った。けれど何処にもいない。

「いない…。いや、あてならある。片浜海岸だ!!」亮介は片浜海岸へと向かった。



「亮介はね、中二の頃に同級生の女の子に騙されたの。二股だったんですって。その娘はね、亮介の扱いが酷かったの。でも、亮介はその娘が好きだからついて行った。そんなある日、その娘の彼氏が来て『よくも俺の彼女に手をだしやがったな』って言われてボコボコにされちゃったのよ。持ってたお金も全部取られちゃうし。全てを失ったわ。可哀相に…悪いのはその娘だけなのにね。」奈緒は黙って聞いていることしか出来なかった。

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