第三話『二人の喧嘩』
今のところ絶好調です。
「ナオ〜。疲れてるだろうし背中流してやるよ。」
「いや、それは困るっていうか何と言うか〜」
「いいじゃねぇか。男同士だろう?」
「いや、そうなんだけど。も、もう身体は洗い終わるから必要ないというか…」
「いいじゃんいいじゃん。」亮介は奈緒が入っている浴室へと素っ裸で入った。素っ裸というのだから当然『フルチン』状態で入った。
「は!?お、女?」
「い、いやぁぁぁ!!」
「す、すまん!!」亮介は急いで浴室から出た。
「女だった。けど、ナオは男のはず…」肩で息をしながら呟いた。
奈緒は風呂からあがるとメイド服に着替えた。
「亮介…」
「ち、近寄るな女め!!俺はホモなんだ〜!!」
「何でよ!!あたしは奈緒よ!!」
「ナオ…相澤 奈緒は男で、お前は女だ!!」
「あ〜亮介。説明をしようか。まず、半陰陽を知っているか?」
「なんだそりゃ」
「奈緒君の病気でね。本当は女なんだけど性器が男の『チンコ』みたいになっていてね。それを元に戻す手術が三年前に行われたんだ。当時まで自分は男だと思っていたらしいな。」
「はい。亮介には言いずらくて…。でも、あたしを毛嫌いしないで。」
「やだね!!女なんてクソだ〜!!」奈緒は遂に泣き出してしまった。滝のように涙が止まらなかった。
「亮介のバカ!!」と一言だけ言い家から飛び出してしまった。それに亮介も負けずと
「女はいつも嘘をつくんだ!!俺を騙しやがったな!!出ていけ!!もう来るな!!」亮介は自室へと消えていった。