第十七話『お互い様』
随分遅れてしまいました。ごめんなさい…。
ちくしょう!!俺は、親友のヨッシーまで傷付けちまった。最低だ…。とりあえず、今はヨッシーを探しに行かなくちゃな…。
りょうくんのバカ…。ボクは本気なのに…。君の為に今度手術するのに…。
それぞれの思いがすれ違って行く。
「おぉい!!ヨッシー!!」くそ!!何処だ。どこにいる。
亮介は茂みの中を掻き分けて歩いた。どこからかステキな音が聞こえるが気にしない。
一方ヨッシーは吊橋にいた。とても古い橋で今にもちぎれてしまいそうだ。その橋のまでためらっていた。
「怖い…。どうしよう…。」そんなとき、かぶっていた帽子が風によって向こう側まで飛んでいってしまった。
「あぁ…。帽子…」とりにいきたい。しかし、怖くて橋がわたれない。
ん!?吊橋?誰かいる…。あれは
「ヨッシー!!」
「は!?りょう君?」
「どうした?」
「関係ないでしょ!!」
「俺は親友のお前を傷つけちまった。だから関係なくなんかねぇ。」
…帽子。風で飛んじゃった。」
「待ってろ…」亮介はなんなくと吊橋をわたり帽子を手にしてまた吊橋をわたった。しかし、最後の最後で吊橋が壊れて亮介は宙づり状態になってしまった。帽子は口に加えよじ登りなんとか地面に着いた。
「ごめんなさい!!」
「へ!?」
「僕が逃げたりしなきゃ…」
「いいって。これでお互い様さ。」二人は来た道を歩き出した。そして、集合場所に着いた。このとき時刻はすでに5時をすぎており、時計の針は5時5分をさしていた。