③
「魔法の理屈については以上じゃ」
じいさんはそう言って理屈の説明を終えた。
『じいさん、理屈ってことは使い方は教えてくれるんだよな?』
俺はじいさんに尋ねる。
「当たり前じゃ。理屈だけ教えてやり方は教えないわけがなかろうに。早速じゃが教えるぞい」
そういって話し始めた。
「まず、魔力を感じるのじゃ。魔力の溜まっているところは心臓じゃ」
『じいさん、もしかしてそれが魔力の生成される場所か?』
俺はもしかしてと思い、じいさんに質問を投げかける。
「そうじゃ。体内で生成される魔力の大半は心臓で生成されるのじゃ。もちろん、ここだけで生成される訳じゃないぞい。ほれ、続けるが良い。集中するのじゃぞ」
俺は言われた通りに集中して取り組む。
目を閉じて、心臓のあたりに意識を向ける。
そうするとまるで身体がスキャンされたかのような感覚になり、全身が輝いて見える。特に心臓に当たりが輝いている。さらにそこへ意識を向けると大きな湖が見えてきた。そこは凄く暖かく、ほっとするような感じになる。
そこでじいさんが
「早いのぉ、もう見つけおったか。やはり才能があったのかの。異界人はこの世界に来ると才能が開花すると聞くしの。まぁ良い。先に進めるかの」
続けてじいさんが言う。
「その輝いている物を動かしてみるが良い。全身に行き渡るようにな。途中でどんなことが起きても止めるでないぞ」
『わかった。やってみるよ』
俺はそういって始めた。また意識を向けるとまたスキャン状態になった。輝いてるものを動かそうとするが動かない。否、動いているのだ、ナメクジのようなスピードで。
こんなんでは時間の無駄だと思い、思い切りやる。するとスピードが上がる。だがそのスピードはリクガメ程度のスピードである。また、力を込めるが今度は動かない。何故だ。何故動かない。もしや、力で支配しようとしても無駄だというのか!!!!! どうすれば動くのだ! 思い切りやった時は動いた。もしや思いが足りないとでもいうのか!? よしいいだろう! 精一杯の思いを込めてやる!! 動いてくれ! 頼む! そうすると目にも止まらぬスピードで動き出した。そして激痛が体を走る。
『ぬぐがぁぁぁ!!! 耐えるぞ! 耐えてみせる!!!!』
すると “スポンッッッッ”という音ともに激痛がピタリと止んだ。
俺は拍子抜けし倒れる。いや、倒れられるスペースなどないのだが。
「だ、大丈夫かお主!」
じいさんが心配して声をかけてくる。
そして俺はなんとか大丈夫と伝える。
「よかったわい」
『そうかそうか。心配かけてすまん。さ、続けようぜ』
「ではの、一つ訓練をしようかの。わしが話し終えるまで魔力を身体中に巡らせるのじゃ。わかったかの?」
じいさんが課題を出してきた。そして俺は
『いいだろう。その挑戦受けて立とう!』
と言っていた。