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翡翠色の青春  作者: 葉月美月
3/4

3限目・1学期中間考査・中編~解答欄vs女子高生

テスト編2話です!


読者の皆様にお願いしたいのは


目を通す程度でも全部読んで頂ければってことだけです!


さてテストも始まりましたがこれを投稿する頃にはリアル学生さんもテストが近いのでは無いでしょうか(笑)


勉強は一夜漬けに限…(バキッ

遂にやってきた。


この日が。


彼女達の実力を試す定期テストだ。

3人顔を合わせた瞬間小さく頷き無言のまま教室に入っていった。

この学校のテストはカンニング防止の為に、範囲は同じだが、問題の順番が変わったり、教科によっては問題から変わったり、それは車の免許取得の為の本試験と同じ方式だ。

ちなみに順位、点数は数日してからそれらを記載した用紙が担任から配られる。

即ち、その時まで分からないはずだったのだが…


「今年度のテストより、成績上位者20名は総合点数、順位を表示した張り紙を2階北階段前に掲載致します。」


テスト日程決定の際、担任が告げたまさかの改定宣告。

競争心を煽るのかと円は心の中で呟いていた。


案の定そうなったと告げられた後のクラスは次々帰宅の為に走り出す生徒が多数。

志織なんかは押され続け階段の4段目から転んだりした。


瑠衣は図書室でずっと勉強しており見回りが呼びにくるまでやってたこともあった。


そんなこんなで当日を迎えて、時刻は8時51分…


1時限は文系の王道が相手だ。

円、瑠衣、志織、彼女達は今胸の中で


「私なら大丈夫」


と静かに闘志を燃やすのであった。


テスト配りは完了し始まりのコールを待つだけになった。


そして時計の針が9時を示した瞬間−


「始め!」


制限時間60分のテストが始まった。

円のテストは大問1の中に設問数は60以上はあろうシンプルながら物量押しだ。

古文、現文の科目でありながら、古文が1つもない現文特化のテストだ。


「あれれ…古文無いんだ…」


円は片方だけを想定していなかった。思ったより面倒、彼女の正直な心の声だ。


「問題1つ1つはそんなに辛くないわね…でも…」


記述問題多数。これは考えるのみならず書くにも時間がかかる。

しかも解答は長文は免れない!


ガチな時間との戦い。円は自分の頬を抓り気合いを入れた。


一方、瑠衣の方は円同様に現文オンリーの問題。しかし問題数はただただ多く、ぱっと見は100以上はあるんじゃないかという量だった。1問1〜2点。

塵も積もればとはよく言ったものだ。

自信がついたと言えどこの量。さすがに、


「うわ…これ答えられるかな…全部…」


「いや、早く解けそうな問題から解いた方が良いのかな?」


「迷っても仕方ないよね!」


埋められる所から順番に埋めていく作戦に出た。


そして、志織は古文、現文が半々位のテストになっていた。


問題数は2人よりは圧倒的に少ない。

しかしそれは1問の「重み」がとてつもないことを意味している。


古文の読解から文法、難しい常用漢字から現文の難易度が高いのは一目で分かった。


いわゆるハズレかもしれない。


「ふ〜ん…こんなものね…」


しかし志織、彼女は開始30分経たない内に筆を置いたのだ。


「ハズレかもしれないけど〜…これ答えなかったら円ちゃんに怒られちゃうもんね♪」


彼女の顔には安堵の表情。



−60分経過テスト終了



長いようで短い1時限は終了。

クラスには改めて教科書を確認する生徒、次の科目の教科書を見ている生徒、はたまた寝ている生徒までおり休み時間の過ごし方は様々だ。


ただし前述の全てに当てはまらない行動をしていた生徒もいた。


瑠衣−彼女は廊下の窓で黄昏ていた。

「……っ……い…る…」

「…いる………し……し!」

誰かが後ろで呼んでいるが今の瑠衣には届いていない。


パーン!


どうやら瑠衣が応えなかった為にしびれを切らした円が後ろからノートで瑠衣の後頭部をひっぱたいていた。


「痛っ!なにするの!」


「それはこっちの台詞よ!呼んでるのに無視なんかして!」


円は少し不機嫌な様子だ。


「まったく…心配してたんだから。」

「瑠衣…大丈夫だった?」


瑠衣は円に向き直り、

「大体は埋められたよ…でも…」

「私には最後に大きい問題が出てきたんだよね。それなりに答えてみたけど…」


瑠衣は半ば申し訳なさそうに円を見つめていた。それを見た円は、


「でも、問題をちゃんと解いたでしょ?瑠衣、貴女に大切なのは今は問題を解くことなの。」


「以前のように点の取れない瑠衣じゃないって示すだけで良いのよ。結果はその過程の頑張りに応じてついてくるんだから…ね?」


円は最後ウィンクして見せた。


「円ちん…やっは凄いよね…」


その後2限目、


科学、化学に突入。


やはりここでも奇問難問が襲いかかる。

明らかに高校生のやるそれではないレベルだが、


3人はなんとかここを捌ききる。


そして3時限の外国語(主に英語だが)

リスニングだけは共通でそれ以外は全員に問題の配置が変えられるテストになった。


結果、瑠衣なんかは


「うぇっ?何これ…」

殆どの問題が難しい単語の和訳である。

その逆、物語から要点を抜き出す問題が出されたのは円に。


「これは骨折れそうね…」


読解系は神経もすり減る。

現文古文の時と同様のパターンだ。

円は自分の引きの悪さを痛感した。


現文古文で引きが最悪だった志織はここでは当たりを引き、自分の立てた対策が役にたっていた。

彼女はテストを前にしながら口元は思い切り笑っていた。


まるで予想通りと言わんばかりのドヤ顔にとることも出来た。敢えて心の声を出すなら、


「フフッ…私の勝ちだよね〜♪」


午前3教科、時計が12時30分を回った時、終了した。


これから昼休み、50分後から、4限地理歴史、5限数学が始まる。


珍しく円達は別々に食事をしていた。

これから本当の戦いが始まる−


本当はここで完結させたかったんですが

思いの外伸びて分けざるを得なくなりました…


1話後2000~3000文字にしたいので…


書くって難しい!

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