休憩時間
何だかんだ引継ぎは行われる。下士官の号令が響き、点呼を済ませ、中隊の服務規程を叫ぶ。
基地司令部でも例外はない。
少佐「消火と残骸撤去のため第3離発着場は使用不可。第1-第2滑走路は使用可である。緊急時に備え、第2離発着場は使用を避けるように。以上、解散」
暑い。湿気のない純粋な暑さだ。鼻の粘膜がひび割れそうなほど痛い。エアコンはどうなってるんだ。
...28°c?嘘つけ、いつもの濡れタオルはどこだ?
時計は...42°c!?死ぬわ!!!!
「少佐」
少佐「何だ中尉」
喉を突くように言葉が飛び出してくる。
「エアコンの温度設定を見直しては頂けませんか?」
少佐「出来ない。電力不足だ。我々は医療部とレーダー探知を優先せねばならず、快適さに割く余裕がない。何時またヘリが落ちてくるかも分からない。太陽光発電所が動く11:00まで待て」
殺す気か?
シャワー浴びて仮眠を取ろう。もう何をどうしても仕方ない。
....熱い。もはや暑さですらない。
砂漠に温められたシーツが肌を焦がす。ラジオを点ける以外にやる事もない。
ポー、ガガガ。耳障りなノイズの中に外国語が混じる。こんな場所じゃラジオに混信も避けられない。
もっとも流れるのはアルジャジーラとアル=フッラくらいだ。どっちもニュース専門。特に後者は米国の国営放送だ。
ぶっちゃけ助かってる。こういうのは小難しいほど良く眠れるんだ。
「?!eggxsspppw!!!!freddwdg!」
どこの言葉だこれ。何だか暗号ぽいな。
まあ良いだろう。こういうのは本国の情報部がやるべきだ。
小説むずくね