いつもの1日の幕開け
俺の名前はあったが知らない。
小さい頃両親が目の前で殺され、俺も死んだ事にされて戸籍もない。
何も出来ない子供が1人行く宛てもなく闇雲に歩き疲れ座り込んでた所を拾われたのがこの業界で依頼紹介者の通称「シェフ」
この業界とは殺しの世界。
シェフにはそれはもう鍛えられた。
銃の使い方からナイフの当て方、毒の見分け方匂いや味……そういえばあの時の毒は痺れたな……
初めて「仕事」をしたのが12歳の時だった。
中年のおじさんそれも一般人がターゲットとゆう簡単な仕事で特に苦戦もしなかった。
夜道を歩いているターゲットに道を聞くふりをして心臓を一突き そのまま死を確認し、右手を自分の胸に当て一言「安らかに眠れ」
この一言は俺の流儀の1つだ。
俺は、善人悪人色々いるが死んだら変わりないと思っている。だから、せめて安らかに天へ行って欲しいと願い行っている。まぁ一般人の食後のご馳走様でしたと同じ事だ。
当時人の死に対しては何も思わなかった。それよりも教えて貰ったことが出来た事に俺は喜びすら覚えていた。
我ながらぶっ飛んでることは自覚している。
そんな初仕事から依頼を淡々とこなすうちに早くも10年がたち、俺に付いた2つ名が「死神」だった……
ピピピッピピピッ
「んー……」
スマホのメール着信に目を覚まされたのは午後8時、俺の1日が始まる。
半分寝惚けながらスマホを手に取りメールを開ける。
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差出人 皆が選んだイチオシショップ
件名 今日のオススメ店
今日のオススメ店はBAR ラ・メゾン
店内にはシックなインテリアが飾られておりムーディーな雰囲気でデートにも最適！
お酒も多数揃えており、ロマネコンティやラターシュなど高級ワインもございます。
また、看板料理のカルボナーラは絶品ですよ！
今ならポイントカードご提示で2名様までお食事代10%off！！
期限は明日までとなっておりますので気になる方はお早めにどうぞ！
スタッフ一同お待ちしております。
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この店なら遠くはないな。
にしても、毎回手が込んでるなと感心する。
一般人から見たら、何の変哲もないお店紹介なんだが、見るやつが見れば依頼内容だと分かるようになっている。
まずオススメ店、これは依頼を受ける場所を指定してある。
次に、高級の一言、つまり高額な依頼とゆうこと。
2名まで、はこちらの要員は2人まで依頼を受けることが出来ることを指す。
最後に期限は明日まで受付るといったところか。
軽い護身用程度に身支度を整えつつ俺はいつものコートを来て家を出るのであった……
