#2
ホントにいいんじゃな?
‥いいんじゃな?
‥じゃな?
「うわぁー!」
みずきは布団から慌てて起きた。
顔をさわる。
なんてすべすべの肌なんだろ!
鏡でみる。
かわいい顔♪
あー、夢だったか。
みずきは安堵の表情を浮かべてる。
顔が変わってから何度もみる夢と確認動作。
ホントかわいいわ‥
異常なくらい顔を触ったりみたりしてると‥
スマホから音がする。
みてみると真理からのLINEだ。
動画みたわよ!FF7やりだしたのね!
びっくりしちゃった!
かわいいスタンプが添えられている。
あ、寝てたから忘れてたわ
編集して動画あげて寝ちゃったんだな
父と母が好きなゲームFF7
わたしが生まれる前の作品だ!
父は飽きることなくやってたなぁ。
昔のゲームも楽しいんだよな!
昔?
あれ?わたし、前はどんな顔だったかな?
あなたがみずきさん?
え?はい!そうですけど‥
通称お嬢様の神門さんが学校の廊下で声をかけてきた。
「かわいい子がいるって聞いたわ」
「ホントにかわいいー!あーわたしの妹、いや、しもべにしようかしら!」
おいおい、わたしは、どんな設定のキャラなんだ?
「あのー、わたし」
「みなまでいうな!わかっているわ!」
絶対わかってないだろ!
妹って言ってたし!
「みずきさん!あなた彼氏はいるのかしら?」
やっぱりわかってないじゃないか!
てか、なんで彼氏いるとか聞いてくる?
「わたくしはいるのよ!」
さすが、神門さま!日本一!
おいおい、この取り巻きどこから湧いてきた?
神門さまに敵う相手などい‥
と、取り巻きたちがみずきの方をみる。
「か、かわいい〜!」
「なんて可愛さだ!これはすごい!」
取り巻きたち、神門のことはいいのかい?といいたくなる。
「あなたたち!!」
神門が一喝する。
その瞬間、餌を与えられた犬のように神門の取り巻きにすぐ戻る。
「うちのしもべが失礼したわ!それより、みずきさん!」
「はい?」
「わたくしの彼女になりなさい!」
まっ!神門、彼氏はいないのわかってたけど、友達もいないのか?
「友達からでもよくてよ!」
え?やっぱり?しかもなぜ上から目線なんだ?
「おい、神門、みずきを困らせるなよな」
ナイスなタイミングで友慈登場!
「まぁ、友慈さん!」
なんか神門、嬉しそうだな。
ん?なんで、ゆうじさんなんだ?
「神門、媚びるのはやめろよ!」
「オレに媚びても意味ないぞ」
「友ちゃんにはやっぱりダメかぁ〜」
「神門様がちゃん付け!なんてことだ!」
おいおい、取り巻きたちそこじゃないだろ、突っ込むところ‥
「友慈と神門、仲良かったっけ?」とあえてわたしは聞いてみた。
「仲がいいよーにみえるか?なんだか知らないけど、オレのバスケみてファンになったらしい」
ファン?追っかけにしか見えないぞ?
というか、ファンの枠通り越してないか?
友慈は察したらしく口を開く
「まあ、何せよ、本人が楽しければいいんじゃないか?オレは困らないし」
相変わらず、寛大というか心が広いというか、鈍感というか‥
まっ、それが友慈なんだが
「みずきが困るのはみてられないけどな」
友慈はボソっと呟いた
おいおい、わたしはどんだけ過保護なんだい?
「ありがとな、友慈」
「ん?あ、あぁ」
友慈め、照れてるのか?
友慈のバスケをみてって言ってたな‥
ということは‥
「みずきもロックオンされたな」
友慈が、さらりと言った。
「マジか?」
「あいつのことだ、壮大な間違いをしてると思うがな」
神門〜その間違いが予想つくから、逆に責められないじゃないか!
「神門も悪いけど、みずきにも罪はあるか」
「おーい!友慈、それはおかしいのではないのでしょうか?」
「ははははっ!」
友慈の笑い声が廊下に響いた。
「それは置いといて、あー見えて神門も大変なんだ」
友慈のいい一面だなっと、わたしは思った。
そのあと神門について聞くことになる。